言葉を語り、思いを伝える岡田しのぶの歌世界

2018年にテイチクエンタテイメントよりメジャーデビューを果たし、その美しい容姿と歌声で人気を集める岡田しのぶ。3作目となる新曲「夢契り」は、ヒットメーカー鈴木 淳・悠木圭子夫妻によるドラマチックな作品で、彼女の魅力をより引き出し、新境地を拓くだろう一曲だ。

独り言をつぶやくように、主人公の気持ちを語り歌うドラマチックな歌謡曲

 

――新曲「夢契り」は、歌謡曲テイストの耳心地のよい作品ですね。

岡田 オケ収録の時、前奏を聴いてそのダイナミックなアレンジにとても感動しました。五輪真弓さんの名曲「恋人よ」を連想させるような趣のイントロが、歌のイメージとピッタリ合っていて、何度も聴いていたら自然と目頭が熱くなっていました。

――ストーリーもとても切なくてドラマチックです。

岡田 たったひと夜の恋でも契りを交わした主人公は、愛する人を忘れることができず能登岬へ向かいます。もう会えないとわかっていても思い続けていく、漠然とした恋の結末をひしひしと感じました。せめて夢で契りたい……。歌詞を何度も朗読していたら、そんな物語が見えてきました。

――独り言をつぶやくように歌う岡田さんの声が、儚さと哀しさをより際立たせているように感じました。

岡田 私が思うこの歌の主人公は、失恋というよりも自分の気持ちを語っているので、まさに独り言のような感覚で歌わせていただきました。無感情に近い感覚で言葉を語って、思いを伝えたい部分だけに重点をおきました。

――岡田さんは曲の舞台である能登岬に行かれたことはありますか? 

岡田 以前、同じ石川県を舞台にした「珠洲岬」という曲を歌わせていただいて、撮影のために能登半島を訪問したことがあります。情緒ある壮大な海岸を歩きましたが、夕日とともにそこから見える海の美しさに感動しました。今回の「夢契り」でも、またぜひ訪問させていただきたいですね。

――カラオケでこの曲を歌う際のアドバイスがあれば教えてください。

岡田 レコーディングの時に、鈴木先生から「感情を入れすぎて言葉が強くならないように」とアドバイスをいただきました。皆さんも、流れるようなメロディーに乗って歌を大きく、言葉を語る感じで歌われるといいと思います。とくにサビの部分、「誰に思いを話せばいいの」のフレーズを、気持ちを込めて大きく歌ってみてください。

――一方のc/w「雨の鳴子路」は、宮城県の鳴子が舞台。平安時代から歌枕にも詠まれていた紅葉の名所で、松尾芭蕉が「奥の細道」の道すがら立ち寄ったことでも知られる小黒ヶ崎や美豆の小島などが登場し、とても情緒深い作品ですね。

岡田 そうですね! しっとりとした艶っぽい作品という印象です。戻りたいけど戻れない……後悔しても、もう遅い。複雑な女の意地を描いた作品。背景も連想させる歌詞が出てくるので、とても歌いやすかったです。曲調も演歌ファンの方に好んでいただけける作品だと思います。

――最後に、いま一度新曲の魅力をアピールしてください!

岡田 「夢契り」は、悠木圭子先生と鈴木淳先生の世界観が全面に出された物語。とてもドラマチックな歌謡曲です。カップリングの「雨の鳴子路」はしっとりとした演歌。どちらも味わい深い作品だと思います。ぜひ、主人公になりきって多くの皆様に歌っていただきたいです!


7月15日発売
せめて夢の中で契りたい…
岡田しのぶ「夢契り」

「夢契り」 
作詞/悠木圭子 作曲/鈴木 淳 編曲/伊戸のりお 
c/w「雨の鳴子路」 
作詞/みやま清流 作曲/桧原さとし 編曲/伊戸のりお 
テイチクエンタテインメント TECA-20041  ¥1,227+税

もう会うことはできない、けれど忘れることができない……。愛した男性の影を追いかけて、能登岬を訪れる主人公の切なくも強い愛と哀しさを歌った「夢契り」。「歌は人の気持ちを動かすことのできる魔法の薬。私にとって心の栄養剤のような存在です。これからもいただいた作品の内容をしっかり捉えて、物語を言葉で表現していきたいと思います」(岡田)



Profile

岡田しのぶ(おかだ・しのぶ)
1976年11月29日、群馬県太田市生まれ。7歳より本格的に歌のレッスンを始め、数多くのカラオケ番組やカラオケ大会で実績を残す。1999年に「越後恋唄」(日本コロムビア)でデビュー。テレビ・ラジオなどにも数多く出演し、各局のパーソナリティも務める。2018年、テイチクエンタテインメント移籍第1弾シングル「いのち預けて」でメジャーデビューを果たす。