大沢桃子が3年ぶりにふるさと公演。大船渡では「命の道 合唱バージョン」をステージ初披露。総勢30人で“てんでんこ”
大沢桃子が9月3~4日の2日間、3年ぶりに故郷・岩手県でコンサートを開催した。3日は遠野市の遠野市民センターで、4日は大船渡市の大船渡市民文化会館リアスホールでステージを務めた。
遠野市でのコンサートは今回が初の開催となり、約700名が来場。大沢が一曲披露する度に大きな拍手が送られ、「お帰りの際には『来て良かった』の嬉しい感想を!! その一つ一つに感謝感激の思いでいっぱいでした」(大沢桃子ブログより)。
そして、さんりく・大船渡ふるさと大使も務める地元・大船渡では約900名が見守る中、同市の「大船渡さんご合唱団」と陸前高田市の「高田合唱団」のメンバー約30名と「命の道」を合唱した。
「命の道」は東日本大震災から10年となった昨年7月、「未来を描くために、大切な命を守りつないでほしい」と、三陸地方に伝わる“てんでんこ”という教えを、大沢が作家名・仲村つばきで作詞・作曲した作品。津波が来たらてんでばらばらに逃げろ、という意味で使われる“てんでんこ”という言葉が作品の中に何度も登場する。
大沢は「命の道」を防災伝承歌として歌い継いでいく活動(「命の道」つなげるプロジェクト)をしており、今年7月には母校・大船渡高校の生徒たちの協力を得て、「命の道 合唱バージョン」をリリースしている。
コンサートのオープニングで披露された「命の道 合唱バージョン」は世代を越えて共感され、大合唱による歌声に大きな拍手が送られた。
「今日は初めて『命の道 合唱バージョン』をステージで披露することが出来た記念日となりました」(大沢桃子ブログより)
そう感動していた大沢は、コンサートの後半では、昨年6月に亡くなった“エレキの神様”である恩師・寺内タケシを偲んで、「娘炎節」(じょうえんぶし)などを披露した。同曲は荒木とよひさ氏が作曲し、寺内氏が作曲したメジャーデビュー前の作品で、劇団ともえ座 梢巴流二代目 川門世昌の舞とともに歌った。
寺内氏のDNAを引き継ぐスーパーピンクパンサーもエレキサウンドを届け、またダンスチーム「ももちゃんず」も登場し、ステージを華やかに彩った。
3年ぶりに実現したふるさと公演。オープニングからアンコールまで、大沢は割れんばかりの拍手に包まれていた。
2022年7月13日発売
大沢桃子 with 大船渡高校生徒
「命の道 合唱バージョン」
2021年7月21日発売
大沢桃子「命の道/愛の魔法」
「命の道」は、命を未来につなげていくために過去の教訓を後世に伝承し続けることを“道”にたとえた楽曲。“てんでんこ”の言葉がメロディーに乗せて歌われている。仲村つばきは、大沢桃子の作家名。2022年7月13日には母校・大船渡高校とのコラボで実現した合唱バージョンがリリースされた。