
【レポート】三丘翔太、涙と笑顔の10周年! 地元・横浜の重要文化財で誓った「次の10年」への飛躍
“懐メロボーイ”としても親しまれる三丘翔太が、自身の愛称にちなんだ“ミッツーの日”(3月2日)に、地元・横浜の国指定重要文化財「横浜市開港記念会館(ジャックの塔)」にてデビュー10周年記念コンサートを開催した。


大正ロマン薫る赤レンガ造りの歴史的建造物に、三丘のイメージカラーである緑色のペンライトが揺れる中、記念すべきステージは幕を開けた。
意外な選曲と「三丘史上もっとも派手」な衣装で開幕
「マツコ・デラックスさんに『花がない』と言われたことがあって(笑)。今日は華やかな男を目指します!」
ユーモアたっぷりのMCと共に登場した三丘が身にまとっていたのは、鮮やかな花柄のスーツ。「三丘史上もっとも派手」と自負する衣装で、オープニングにはSuperflyの「愛を込めて花束を」をカバーするという意外な選曲で観客を驚かせた。10年間の感謝を“花束”代わりの歌声に乗せて届ける、三丘らしい幕開けだ。

「昨晩は今日が楽しみすぎて、40分も長風呂をしてのぼせてしまい、眠れませんでした。今はちょっとふわふわしています」


飾らない人柄で会場の笑いを誘いつつも、10年という歳月を振り返る表情は真剣そのもの。「実際には11年目に突入していますが、今日は盛大に10周年としてお祝いさせてください」と語り、デビュー曲「星影の里」を力強く歌唱した。


師匠との絆、そして横浜のど真ん中で歌う喜び
前半の見どころは、三丘のルーツを辿る旅だ。祖父母の影響で演歌に目覚めた幼少期、高校生で『NHKのど自慢』のチャンピオンになった経緯、そして、この日も客席から見守ってくれていた恩師・水森英夫氏との運命的な出会い。


「師匠の家で皿洗いや洗車をしていた弟子時代が、今の僕の原点です」と語り、水森氏の歌手時代の楽曲であり、最新シングル「華のひと」のカップリングに収録した「たった二年と二ヶ月で」を披露。50年以上前の楽曲とは思えない瑞々しいメロディを、師弟の絆を込めて歌い上げた。
また、会場が“横浜のど真ん中”であることから、ご当地ソングメドレーも展開。「横浜たそがれ」「ブルー・ライト・ヨコハマ」「伊勢佐木町ブルース」といった昭和の名曲に加え、桑田佳祐の「恋人も濡れる街角」など、シティポップの要素も取り入れた大人なステージで観客を魅了した。

“宇宙”からやって来た!? バンドと共に描く「時間旅行」
後半戦、ステージに現れた三丘の姿に会場がどよめいた。前半の花柄を凌ぐ、ゴールドとブラックの抽象柄が描かれた煌びやかなスーツ。「金屏風か!」の声に、「宇宙の果てからやってきたみたいでしょ?」と笑わせながら、この日のために結成されたバンド「三丘スーパーウルトラクインテット」と共に、最新曲「華のひと」を披露。


「辛いという字に 一を足したら 幸せという字に なるという」
そんな冒頭の歌詞で始まる新曲。本番前、三丘は「今年1月に新しい事務所へ移籍しましたが、皆さんの熱い思いがなければこのコンサートの開催はできなかったと思います。僕一人では絶対に成立しません。夢の舞台に感謝しています」と語っていたが、三丘にとっての「一」は、支えてくれる応援団だった。客席からの「翔太!」コールが会場の一体感を高めていた。


コンサートも終盤になると、テーマは「時間旅行」へと移る。原田真二の名曲「タイム・トラベル」のカバーでは、10年前には想像もしなかった現在の自分と、10年後の未来への想いを交錯させた。


そして、ハイライトは突然訪れた。
「一人じゃ何にもできないと教えてくれた歌です」
そう紹介して歌い始めたのは、同じレーベルの大先輩・天童よしみのヒット曲「人生しみじみ…」。歌唱中、客席のファン、支えてくれるスタッフ、そして会場に駆けつけた歌手仲間の松阪ゆうき、朝花美穂らの顔が浮かんだのか、感極まり涙を流す場面も。声を詰まらせながらも懸命に歌うその姿に、会場からは温かい声援が飛んだ。

「10年後もここで会いましょう」 再会を誓ったフィナーレ
アンコールでは、さらなる新境地を見せた。ミュージカル『モーツァルト!』より、”ミュージックだけが生きがい。ありのままの僕を愛して”と歌う「僕こそ音楽(ミュージック)」を熱唱したのだ。


「今の自分の想いと共通する部分がある」と語る通り、ジャンルを超えて音楽そのものを愛し、全身全霊で表現する三丘の姿は、これからの歌手人生の広がりを予感させた。


大ラスに選ばれたのは、同じ横浜市金沢区出身のレジェンド、小田和正の「my home town」。「自分の故郷の景色や思い出を大切にしたい」というメッセージと共に、会場全体で大合唱となった。

「10年後、僕が42歳になった時も、今日ここにいる皆さんと一緒に、またここで会いましょう!」
満面の笑みで再会を誓った三丘翔太。懐かしさと新しさ、笑いと涙が交差した“ミッツーの日”。最近は演歌歌手としてだけではなく、編曲家としての顔も持ち、活動の幅を広げている。この日のコンサートは、彼の人生における大きな通過点として横浜の地に刻まれた。

三丘翔太の“本音”と“未来”

横浜市開港記念会館でのデビュー10周年記念コンサートの直前に行われた囲み取材。トレードマークの蝶ネクタイに、この日のために用意したという華やかな衣装で登場した三丘翔太が、ユーモアを交えながら誠実に答えてくれた主な一問一答をお届けする。
――デビュー10周年記念コンサート当日を迎えられた今のお気持ちをお聞かせください。
三丘 3月2日、私のあだ名「ミッツー」にちなんで呼んでいただいているこの日に、しかも地元・横浜でコンサートができること、本当に歌手として幸せでいっぱいです。実は昨夜、歌手人生の中でこれほどまでに今日が来るのが楽しみだなと思ったことがあっただろうかとか、いろんな思いがよぎって全然寝付けなかったんです(苦笑)。だから今はちょっとフワフワした、夢の中にいるような気分ですね。実際には11年目に入っていますが、この10年の成長を見ていただけるようなステージにしたいですね。
――三丘さんにとって、子どもの時から「横浜市開港記念会館」は馴染みのある場所だったんですか?
三丘 いえ、僕がまだ横浜に住んでいた頃は、会館の中に入ったことはなかったんです。でも、ここ数年、テレビ番組の収録などで何度かステージに立たせていただく機会がありまして。「横浜にこんな素敵な場所があったんだ!」と感動して、いつかここでコンサートをやりたいと思い続けていました。念願が叶いました。
――今日の衣装はとても鮮やかですね!
三丘 そうなんです! たぶん「三丘史上、もっとも派手」な衣装だと思います(笑)。いつもは無地のスーツが多かったので、今日は皆さんビックリされるんじゃないかなと。以前、マツコ・デラックスさんに「花がない」と言われたことがありまして(笑)。今日は華やかな男を目指して、この花柄を選びました。

――コンサートではどのような姿を見せたいですか?
三丘 これまでのステージでは、昭和初期の懐メロを中心に歌わせていただくことが多かったのですが、今回は少し趣向を変えています。J-POPの源流となるような作品や、横浜ならではのムード歌謡、そしてミュージカルの楽曲にも挑戦します。「演歌だけじゃない三丘翔太」を見ていただき、これからの成長を感じていただけるようなステージにしたいですね。


――10年という月日を振り返っていかがですか?
三丘 一年一年、本当に素敵な出会いを積み重ねてこられた10年でした。師匠である水森英夫先生にも、今朝メールをさせていただきました。「無事にこの日を迎えることができました」と。実は、高校1年生の時に『NHKのど自慢』でチャンピオンになったのですが、その直後のカラオケ大会で水森先生にスカウトしていただいたのがすべての始まりでした。昨夜、眠れないベッドの中で、そういった思い出が走馬灯のように巡りましたね。
――これからの10年、どのような目標をお持ちですか?
三丘 一人では何もできない僕を、10年間支え続けてくださったファンの皆さん、スタッフの皆さん、そして家族に心から感謝しています。今日はその感謝を歌に乗せて、精一杯お届けしたいと思いますが、今回のコンサートのように、素敵な音楽を届けられる「音楽会」のような場所を、毎年作っていけたらいいなと思っています。そして、ゆくゆくはまた横浜で、今度はもう少し大きなステージで歌えたらいいなとか、そんな夢も抱いています。10年かけて作ってきた「三丘翔太」という土台の上に、また新しい色を重ねていきたいです。

2025年9月17日発売
三丘翔太「華のひと」

「華のひと」
作詞/原文彦 作曲/水森英夫 編曲/伊戸のりお
c/w「たった二年と二ヶ月で」
作詞/阿久 悠 作曲/水森英夫 編曲/小谷 充
テイチクエンタテインメント TECA-225040 ¥1,550(税込)











