Kenjiroから、すべての「母」へ捧ぐメッセージ
男と女の世界を歌い続けてきたKenjiroの一年ぶりとなる待望の新曲「母の詩〜白いカーネーション〜」は、すべての「母」へ捧げるメッセージだ。素直になれず、なかなか伝えることのできない感謝の言葉や後悔の念。自身ともリンクする「母」への思いを、この歌に込めて思いきり歌い上げる。
亡き母へ、歌手として歌で伝えたい
小さい頃から、歌手になるのが夢だったというKenjiro。数々の大会やテレビ番組に出場し賞を獲ったが、なかなかその先へのきっかけをつかむことができず、サラリーマンとして働きながら夢を追いかけていた。母は、いつもそんな息子を静かに見守り背中を押してくれた。
2009年3月、チャンスが舞い込み、歌手として念願のデビューを果たすことができた。それは、Kenjiroがようやく夢への一歩を踏み出した矢先のことだった。
「じつは、その年の12月に母親を亡くしました。デビューして直後のことだったので、その後の僕の歌手としての姿を見せることも、いろんな報告もできていません。だから歌詞と同じで、“聞きたいことや聞いて欲しいことが季節ごとに増える”というのは、まったくそのとおりで、すごい共感できるんですよね」
Kenjiroは、深く頷いた。
8月19日にリリースされたKenjiroの新曲「母の詩〜白いカーネーション〜」は、遠くへ旅立った母へ贈る子どもからの感謝状であり、詫び状のような作品だ。
離れていても、いつも見守ってくれていて「ありがとう」。
つい甘えて、冷たく突き放してしまって「ごめん」。
誰でも一度や二度は身に覚えがあるだろう、親子だからこそ素直に伝えることができない言葉を代弁してくれているかのように、Kenjiroが迷いなくまっすぐに歌い上げている。
「今回どんな曲をやろうかという話し合いの際に“母をテーマにした曲を歌ってみたい”、と僕から提案させてもらいできた曲です。昨年結婚をしまして、家族ができたことを母に報告するのに、仏壇に手を合わせるのもそうですが、僕は歌手ですので、やっぱり歌で伝えられたらと思いました」
作詞を手がけた円 香乃氏は、Kenjiroが母を亡くしていることは知らなかったという。
なのに、“母”というテーマで描けるシチュエーションが数多くあるなかで、Kenjiroの人生とリンクするような歌詞が届いた。
「本当にびっくりしました。普通は母の日と言えば赤いカーネーションですが、亡くなった母親に対して贈るのが白いカーネーションだということを知っていたので、タイトルを見てそういう意味なんだというのはすぐにわかりました。歌詞を読んで昔を思い出しながら、どこまで僕は親孝行できただろうかと、改めて考えさせられました」
親子のかたちはさまざまだが、誰しもが母から生まれ、成長し、やがていつか永遠の別れが訪れる。
新型コロナウイルス感染症による未曾有の事態に直面した昨今、親子や家族、家庭といったものに目を向ける機会が少なくないが、そんな時、自分の心をこの曲に委ね、Kenjiroの歌声にそっと耳を傾けてみたい。
2020年8月19日発売
Kenjiro「母の詩〜白いカーネーション〜」
亡き母への感謝や後悔、なかなか素直に伝えることができない子どもの心情を、Kenjiroがまっすぐな温もりのある声で語りかけるように歌う表題曲。「前半はそんなに気持ちを込めて歌いすぎず徐々に盛り上げていって、3回繰り返す“母さん”を1回目より2回目、2回目より3回目と遠くの母さんに呼びかけるように歌ってみてください」(Kenjiro)。一方のカップリング曲「化身」は、中島みゆきの名曲「化粧」の世界観からインスパイアされたというワルツ調の作品。強がりや葛藤など、揺れ動く女ごころをKenjiroが巧みな表現力で歌う。
Profile
Kenjiro(けんじろう)
1974年11月12日、大阪府生まれ。幼い頃から歌手を夢見て数々の大会やイベントに出場。中学生の時、「スターは君だヤング歌謡大賞」で優秀歌唱賞を獲得。同チャンピオン大会にて審査員特別賞を受賞。高校卒業後も参加した多くの大会でチャンピオンに輝き、サラリーマン生活を経て、2009年「冬恋かなし」で歌手デビュー。その後、テイチクエンタテインメントより、2012年「口約束」でメジャーデビューを果たす。以来、端正なマスクと甘い歌声でカラオケファンに愛される作品を歌い続けている歌謡界注目のホープとして活躍中。
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