
小林幸子と松岡充がニコニコネット超会議で新曲「しろくろましろ」を“初生歌唱”。サプライズでMV撮影も!
小林幸子と松岡充によるユニット「シロクマ」が8月13日、ネットの夏祭り「ニコニコネット超会議2020夏」に出演し、デュエット曲「しろくろましろ」を“初生歌唱”した。
シロクマは小林幸子と、SOPHIA・MICHAELのボーカルとして活躍する松岡充によるユニット名で、「しろくろましろ」は小林からの要請により、同イベントのテーマソングとして松岡が作詞・作曲した。
初の生歌唱を前に、松岡は「エネルギー満タン」だと話していた。
「出来上がったばかりの『しろくろましろ』を今日、ニコニコネット超会議2020 夏で初披露します。じつは作詞・作曲のオファーをいただいたのは、今からわずか3カ月前。幸子さんから直接オファーをいただいたのですが、短期間でここまで来ることができた。そのパワーは幸子さんが率先して旗を振ってくれたからです。みんなが一致団結してついていった。エネルギー満タンです。ワクワクしています」
そのコメントを聞いた小林は「普通は無理だったと思います」と、松岡やスタッフに感謝しつつも、松岡の才能に惚れたと告白していた。
「松岡充という人の才能に、あたし、やっぱりこの人を選んでよかったなあと。本当に素晴らしい楽曲を作っていただきました」
松岡から「幸子さん、まるで結婚式の会見みたいですけど」と、突っ込まれていたが、小林は「でも、才能で選んだんだもん」と、松岡との化学反応に大きな期待を示していた。

本番前のリハーサルに臨むユニット「シロクマ」。この時が初めての歌合せとなったという。©ニコニコネット超会議2020夏
新曲「しろくろましろ」には、小林の歌手人生が凝縮されている。そのため小林は歌詞を最初に見た瞬間、号泣しながら松岡へ電話をかけたという。
小林 無理やり曲を作ってとお願いた数日後に、松岡君から「ちょっと幸子さんに取材したい」と言われました。マスコミの取材を受けることはありますが、歌い手が歌い手を取材するのはないですからね。ええ、まあ、ハイってお返事して……。いろんな話をさせていただきました。「50数年、歌ってこられて、楽しかったこともあるでしょうけど、悔しかったこともあると思います。そんな話を教えてください」と聞かれて、ずっと話をしました。詞を読んで号泣しました。あたしが話したことが、“こんな形で凝縮されているんだ”と思ったら、“これは自分の歌だな”と思ったら、涙が止まらなかったですね」
――号泣された小林さんの様子はいかがでしたか?
松岡 あまりにも泣きすぎていて、何を言っているのかわからなかった(笑)。電話がかかって来たんですけど、テレビドラマにあるシーンみたいだなって。こんなことが現実にもあるんだって。幸子さん、幸子さんって呼びかけて。ブチッ、プーッ、プーッって。電話が切れていました(笑)。
小林 泣いて泣いて(笑)。すみませんでした。
松岡 泣きながら必死に伝えようとしている幸子さんの様子から、OKだという感じは伝わってきました。

コロナ禍でのリハーサルに、ふたりの間にはアクリル板が置かれていたが、息はぴったり。松岡は「テレビで観ていた小林幸子さんがいる。俺、今、すごいところにいる」と超ドキドキだったという。©ニコニコネット超会議2020夏
――曲のタイトル「しろくろましろ」の意味は?
松岡 幸子さんの話でいちばん印象的だったのは、山あり谷ありの人生をオセロで例えたお話でした。コツコツコツコツ白を並べて、ずいぶん白がたまったなと思ったのに、ある時、自分の思いもよらないところで、真っ黒になった時があったという話でした。嫌になりませんでしたかってお聞きしたら、(オセロ板の)枠の外に、もう一列マスを作って、そこに白を置いていくしかない。私はそう思いながら歩んできました、という話でした。その話を歌詞として書きました。
小林 白いコマをずっと置いてきたつもりでした。でも、ある日、四隅に黒が置かれていて、えッ!? って。パタパタパタパタとコマが真っ黒になって、どうしたらいいか、わからなくなりました。本当に悩みました。その時に立ち上がるしかない。時間はかかるかもしれないけど、四隅に白を置いたら、またパタパタって白に戻せる。よし、踏ん張ろう。立ち上がろうと思いました。松岡君にそんな話をしたんですよ。だから、「しろくろましろ」というタイトルを見た時に号泣しました。いろんなことがありましたが、決して無駄なことはなかったですね。あたしの歌手人生、本当に幸せだと思っています。
――デュエット曲「しろくろましろ」をどんな人に届けたい?
松岡 涙を流し、うずくまったら、あとは立つしかないという歌詞があります。幸子さんがステージに初めて立たれたのは9歳の時だそうですが、お師匠さんである古賀政男先生が幸子さんにおっしゃった言葉でした。当時、幸子さんはその意味がわからなったそうです。でも、生きていくなかで、言葉の意味が身にしみてきたそうです。歌は聴く人によって、その立場や時期によって、受け取り方が違います。ですから、分け隔てなく多くの人に響いてほしいと思います。とくに今はコロナ禍にあって、日本だけじゃなく、世界中の人が下を向いています。こんな時に、アーティストや歌手は何をすべきか。作品や歌で、誰かの背中を押すことしかないと思います。僕はそれをこの「しろくろましろ」でやるべきだと思いました。幸子さんへのインタビューを通して教えてもらったことです」
小林 その通りですね。人は生きているといろんなことがあります。楽しくて素晴らしいことばかりじゃなくて、悔しくてつらいこともいっぱいあります。少しでも背中を押すことができる歌になったらいいなと思って、歌わせていただきます」

オーバーオール姿で登場した小林。松岡のアイデアだった。「生まれて初めて着ましたが、結構似合っている(笑)」と小林。©ニコニコネット超会議2020夏
「しろくろましろ」を歌う2人の衣装は白。とくに小林は白のオーバーオールを着る。松岡の提案により、初めてオーバーオールを着ることになった小林は、「結構、似合っているでしょ」とおどけてみせた。
「新しいことをやらせてもらうのはいいですよね。今回の歌は、すごく最先端のサウンドがあり、ちょっと懐かしい部分もあります。その加減が素晴らしい。松岡君のすごいところです」
本番前のリハーサルが初めての歌合せだった。
「子どもの時からテレビで観ていた小林幸子さんがいることに超ドキドキ、緊張しました」という松岡に対して、小林は「(デュエットにはお互いの)声質が大事ですが、あたし的にはOK。最高だと思います。いい化学反応を起こしていると、皆さんに評価していただきたいですね」と答えていた。

リモートによる本番前の記者会見のふたり。撮影はスクショタイムにて。

別々の部屋からリモートで会見に参加した小林と松岡のユニット「シロクマ」。本番の初生歌唱では急きょ、ミュージックビデオを撮影するなど、ふたりは化学反応を起こした。
そんな二人は、13日夜8時から「小林幸子アコースティックミニLIVE&【シロクマ】ネット超夏テーマソング”初生歌唱”@ニコニコネット超会議2020夏」に登場し、「しろくろましろ」を披露すると、画面のコメントには「詩がかっこいい」「耳が幸せになっている」「ラスボスの人生が入っている」という高評価のコメントが多数。さらに「もう1回歌ってほしい」というコメントが溢れた。
そこで急きょ、松岡の発案で「しろくろましろ」のミュージックビデオを撮ることに。真っ白のステージで白い衣装を着て歌うふたりが、ペンキでいろんな色に染まっていくという演出に、ニコニコ動画の視聴者がコメントで参加した。“ニコニコ超会議”ならではのサプライズ演出に、撮影後、「8888888888888888」(拍手)の文字が画面を埋め尽くした。
INFORMATION
2020年10月7日発売
小林幸子と松岡充の新ユニットが幸せを届ける
シロクマ「しろくろましろ」
【収録曲】
「しろくろましろ」シロクマ(小林幸子×松岡充)
c/w「しろくろましろ」(小林幸子 solo ver.)
c/w「青空の破片(かけら)」(小林幸子)
【レーベル】
Sachiko Premium Records
KSPR-1009 ¥1,227+税
※2020年8月9日より各音楽配信サービスにて配信開始
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