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「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

三山ひろし、津吹みゆ、辰巳ゆうと、藤井香愛、彩青、木村徹二が「1PPO」を開催。芝居と歌で新たな“一歩”を! レコード会社の枠を超えた画期的なステージ

未来を担う演歌歌手6人が新たな挑戦を行った。三山ひろしが企画した「1PPO(いっぽ)~歌と芝居の贈り物~」が8月21日~22日の2日間、東京・狛江市の「エコルマホール」で開催され、三山、津吹みゆ、辰巳ゆうと、藤井香愛、彩青、木村徹二が芝居に挑戦。歌謡ショーではそれぞれが代表曲や新曲を披露したほか、出演者全員がGSメドレーで観客を沸かせた。

2日間で3公演が行われた「1PPO~歌と芝居の贈り物~」は歌と芝居の二本立てのイベント。演歌・歌謡界の未来は若手歌手と一緒に盛り上げていきたいという三山の思いに賛同した後輩歌手がレコード会社の枠を超えて集結した、今までにないステージとなった。

「演歌・歌謡界を若い世代と一緒に盛り上げていきたいという思いから構想し、実現まで2年かかりました。メーカーもレコード会社も事務所も違う皆さんが協力してくださり、『1PPO』という歌と芝居の贈り物をお届けできたことは、本当に“一歩”だなと思います」

この試みは大きな一歩だと語る三山は、タイトルの『1PPO』についても言及。「公演タイトルにはいろいろな意味がありまして、それぞれがスキルを上げる一歩であり、歌の表現を前進させる一歩です」と話していた。

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

第一部の芝居は過疎化、少子高齢化が進み、空き家問題も課題となる地方都市にあるシェアハウス「むくろじの里」が舞台。6人は初日の公演を前に次のように意気込みを語っていた。

三山ひろし「今回、脚本・演出を大森博先生にお願いしたのですが、大森先生の一つ一つのご指導が、そのまま歌の世界の表現力や理解力に直結する内容で、毎日が勉強になり、とても新鮮でした。お芝居で学んだことを自分の歌に反映させていく過程が本当に楽しくて、その気持ちを他の出演者の皆さんも『毎日が楽しいです』と言ってくれたことが、何よりうれしかったです。けん玉ですか? 私はけん玉はやらないんですね(笑)。けん玉は師匠のちばちゃんにお任せして、私はそれを横で見て『ああ~』って感心している役です」

津吹みゆ「三山先輩からお話をいただいた時から本番まであっという間でしたが、お稽古では舞台にかける三山さんの熱量を肌で感じ、多くを学ばせていただきました。私の役は福島訛りが全開なのですが、大森さんから『訛りが強すぎて何を言っているかわからない』とご指導いただいたことも(笑)。家族と話しているような自然な訛りをお届けできればと思います」

辰巳ゆうと「歌手の皆さんとお芝居をするという、本当に貴重な機会をいただきました。僕はディレクターの役ですが、普段の自分とは違うキャラクターなので、新たな一面を楽しんでいただけたらうれしいです。この舞台を通じて、歌手としても人間としても、また新たな景色が見えるような大きな『一歩』を踏み出せたらと思っています」

藤井香愛「私もお芝居の経験はほとんどなく、お稽古では毎回頭がいっぱいになって知恵熱が出そうでした(笑)。私の役は少し中性的な女性で、普段の歌手活動では見せないようなクールな一面をお見せできると思います。お芝居は歌にもつながるという三山さんのお言葉を胸に、この経験を力に変えていきたいです」

彩青「脚本を読ませていただいた時から、一日一日を大切に成長していくことの重要性を感じました。僕が演じる役は吃音という特徴がありますが、そらぞらしくもどこか滑稽で愛嬌のあるキャラクターです。この舞台で『一歩』を踏み出す経験を、歌手としての成長にもつなげていけるよう、一生懸命務めさせていただきます」

木村徹二「お芝居はまったくの初めてで、日常会話の相槌ひとつが演じようとするとこんなに難しいのかと実感しました。僕にとっては、この舞台自体が未知の世界への扉を開ける大きな『一歩』です。普段の歌のステージでは見られない、僕の新しい挑戦を楽しんでいただけたらうれしいです」

また、演歌歌手6人による芝居に加わる俳優の山口良一は「普段は個人競技である歌手の皆さんが、お芝居という団体競技の中でどのような化学反応を起こすのか、非常に楽しみでした。稽古を重ねるたびに皆さんの表現が豊かになっていく伸び率は素晴らしく、プロとしての勘の鋭さを感じましたね」とコメント。

脚本・演出の大森博氏は、「年齢も経験もバラバラな皆さんですが、歌手の方はステージに立たれているだけあって、どっしりと地に足がついている。その強さを感じました。このお芝居は、お客様が入って最後のワンピースが完成します。皆で力を合わせ、お客様に育てていただきながら、良い舞台にしていきたいです」と見守っていた。

なお、ゲスト出演するけん玉ちばちゃん(三山のけん玉の師匠。けん玉七段)は、市役所職員を演じるが、「けん玉がセリフのように使われるというユニークな役どころです。言葉ではなく、けん玉の技で感情や状況を表現します。歌謡ショーと合わせて、けん玉の魅力もお届けできれば」と、創立50周年を迎えた(公社)日本けん玉協会の普及にも力を入れていた。

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

第一部の芝居「道~こころざし」は、現代社会に生きる人々の孤独と再生を、笑いと涙で温かく描き出す人情物語だった。

舞台は、長野県の空き家を改装したシェアハウス「むくろじの里」。物語は、住人の小寺(三山ひろし)と家主(山口良一)が「セミも鳴かない静かな夏だね」と語らう、穏やかな縁側のシーンから始まる。この静寂は、住人たちが心に抱える孤独を象徴しているかのようで、この静かな場所から、彼らの新しい物語が始まることになる。

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

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シェアハウスでの暮らしは、テレビディレクターの町田真司(辰巳ゆうと)が取材に訪れることで、新たな局面を迎える。「なぜここに?」という彼の問いをきっかけに、住人たちは笑顔の裏に隠してきたそれぞれの過去を、少しずつ打ち明け始める。

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

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「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

小寺弘之(三山ひろし)はシェアハウスのまとめ役で、みんなを優しく見守るが、自らの判断で娘を事故で亡くした深い罪悪感を背負っていた。

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草野謙二(木村徹二)は遊び人の親父と芸者の間に生まれ、不良だった過去を持つ元料理人。母親を侮辱されたことで傷害事件を起こし、勘当されたまま会えずにいた。

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

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内田優子(津吹みゆ)は人気インフルエンサーとして明るく振る舞う裏で、母親との確執からくる承認欲求と孤独に苦しんでいた。

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冴木翔(藤井香愛)は裕福な家庭に生まれるも、優秀な兄と比較され続け、挫折から引きこもりになった過去を持つ。

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「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

鈴木隆一(彩青)は「三味線職人になる」という夢を父親に猛反対され、さらに自身のコンプレックスである吃音を理由にその夢を否定されたことがきっかけで家を飛び出した。

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

それぞれが抱える痛みや苦しみは、決して他人事ではない。住人たちは互いの告白に静かに耳を傾け、時に涙し、そして優しく受け止めていく。

この芝居の大きなテーマは「再生」だ。血のつながりはないが、偶然同じ屋根の下で暮らすことになった人々が互いの傷を舐めあうのではなく、共有して受け入れることで、新しい家族のような絆を育んでいく。そして、未来へ向かって新たな“一歩”を踏み出す勇気を得ていくのだった。

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

笑いの中にも現代社会の孤独や生きづらさが演じられ、涙の先に希望の光を見せてくれた「道~こころざし」。演歌歌手たちが本気で挑んだ人情芝居は、観る者の心に温かい感動を残した。

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

一方、第二部の歌謡ショーは全員で作り上げるエンターテイメントショーだった。それぞれが代表曲と新曲を披露したほか、出演した演歌歌手全員でGSメドレーが届けられた。

「バラ色の雲」では木村徹二がギターを、「エメラルドの伝説」では藤井香愛がタップダンスを、「想い出の渚」では津吹みゆがフルートを、「ブルーシャトウ」では三山がドラムを、辰巳がビブラスラップを演奏するなど、普段とはひと味違ったステージ。最後は出演者全員が「明日があるさ」を歌唱した。横一列に並び、ただ歌うだけの合唱ではなく、演歌歌手6人はポジションを入れ替えながら歌声を聴かせ、誰もが主役であることも示された。

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

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「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

「1PPO~歌と芝居の贈り物~」

新たな試みは感動的な一幕となった。企画者である三山は第2回、第3回とこのイベントが続くことを望んでいた。

「ただ、こればっかりはレコード会社さんや事務所の皆さんの協力体制があってこそなので・・・」と、今回のコラボレーションがいかに特別な機会であったを語っていた。

しかし、「皆さん、どうですか?」と三山が問いかけると、他の出演者全員が間髪入れずに「ぜひやりたいです!」と声をそろえた。

その熱意ある返事に、三山は「盛り上がってまいりました!」と満面の笑みをみせた。

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