美月優

美月優が元気を届ける・・・新曲「望郷列車~ふるさとを訪ねて~」で15周年の集大成を

美月優の5年ぶりとなる待望のシングル「望郷列車~ふるさとを訪ねて~」は、列車の効果音やトランペットなどで昭和の雰囲気を漂わせる王道演歌。ふるさとの山や川を思い出し、大切な人に思いを馳せる主人公の心の内を円熟味の増した歌声で歌い上げる。

大船メロディーに心がしみる

――待望の新曲「望郷列車~ふるさとを訪ねて~」はこれまでのシングルとはまた違う美月さんの一面を表現するような曲調ですね。

美月 こうした曲調は初めてです。最初、歌詞のついていない状態で曲だけ聴かせていただいた時、メロディーがものすごく心にしみてきました。前作の「波の伊八」も好きな曲調ですが、それを上回る作品を師匠の大船わたる先生に作っていただきました。私の中では集大成の曲という意味合いもあります。

――それはちょうど15周年を迎えての集大成ということですか?

美月 そうですね。あっという間の15年でした。大船先生をはじめ、これまでたくさんの方々とのつながりがあって今の私があると感謝しています。5年ぶりの新曲ですし、一つの区切りでもあるので、大船先生と私2人にとっての集大成の曲です。

――新曲のメロディーがとても心にしみたということですが、イントロからドラマチックな印象ですね。

美月 主人公が列車に乗ってふるさとに帰る様子をイメージしていただければと思います。シューシューという汽笛の音とトランペットで始まるイントロはこの令和の時代からすると古臭い感じがするかもしれませんが、そこはあえていい意味での古さを出した大船メロディーに仕上げていただきました。ふるさとの温かみのある歌を作りたいという先生の希望も入っています。

――“ふるさとを訪ねて”というサブタイトルがついていますね。

美月 このサブタイトルがあってこその曲だと思います。この曲をきっかけにふるさとを思い出してほしいと思います。私もこれまでお世話になった方々へ改めて元気な姿を届けたいですね。

全国にいるお父さん、お母さん

――美月さんご自身のふるさとはどんなところですか?

美月 私は埼玉県の蕨市(わらびし)で生まれ育ちました。都心に近い住宅街で、近くに山や川がないので皆さんがイメージされるようなふるさと感はないかもしれません。ただ、大船先生のご出身地の岩手県は何度かうかがったことがあり、「さんりく・大船渡ふるさと大使」もさせていただいています。ですから岩手県は第2のふるさとです。それと前回のシングル「波の伊八」の主人公、武志伊八郎信由も千葉県の鴨川の生まれで、何度も足を運ばせていただいて、そのご縁で「鴨川ふるさと大使」もさせていただいて、私にとってはふるさと同然の町です。

――各地にふるさとと呼べる町があるのはいいですね。

美月 実は福井県の大野市もそうなんです。3枚目のシングル「幸福行きのふるさと列車」に“私の生まれた 城下町”という歌詞があって、それを聴いて声をかけてくださったことからご縁がつながった町です。歌詞には具体的な地名が出ているわけではないのですが、毎年8月に開催される「おおの城祭り」に呼んでいただいて、それからは毎年のようにうかがってコンサートを開催していました。

――歌からつながる思わぬ出会いも素敵ですね。

美月 おかげさまでお父さんお母さんと呼べる人が各地にたくさんいてくださって、これは歌を歌っていないと絶対にないことなのでとても幸せです。ただこの数年はお会いできていないので、心のふるさとにこの曲「望郷列車~ふるさとを訪ねて~」を持っていきたいです。

――とすると思い入れもひとしおで、レコーディングにも力が入りましたか?

美月 それがこの曲は力まずに鼻歌を歌うように軽く歌いました。ポイントは最後の“あ~あ~”の部分。ここがミソです。走馬灯のように浮かんでくる出来事や自分の感情を込める一番の盛り上がり場所で、かみしめるように高い音で余韻を残すように、この部分はとくに気をつけてうたいました。この部分が低い音になると暗いイメージになるので、歌い方も大切な部分です。

――カップリング「海の恋女房」についても聴かせてください。とても気持ちよく歌っていらっしゃるように聴こえました。

美月 小さい時からよく歌っていた十八番が鳥羽一郎さんの「兄弟船」でした。ですから海の歌は好きで得意分野! この曲は勝手に力が入りました(笑)。漁に出る旦那さんを支える奥さんの歌で、気持ちのかわいい女性です。

――ジャケット写真はお着物ですね。

美月 デビュー当時はテンガロンハットにミニスカートで歌っていたのが、前作から衣裳が着物になって、気持ちの面でも変化はあります。色恋の曲も好きですが、スケールの大きい歌をずっしりと朗々と歌いたいですね。つい地声で歌ってしまう癖があって、大船先生には裏声を覚えるともっと幅が広がるとアドバイスをいただいています。裏声をもっとうまく使えるように精進していきたいと思います。

 

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2022年5月11日発売
美月優「望郷列車~ふるさとを訪ねて~」
美月優

「望郷列車~ふるさとを訪ねて~」
作詞/原文彦 作曲/大船わたる 編曲/伊戸のりお
c/w「海の恋女房」
作詞/原文彦 作曲/大船わたる 編曲/伊戸のりお
徳間ジャパンコミュニケーションズ TKCA-91422 ¥1,350(税込)

「望郷列車~ふるさとを訪ねて~」は列車の汽笛が懐かしさを増幅させ、ふるさとで応援してくれる父母や知人に会たいと思わせる。メロディアスなリズムに乗って、お世話になった方たちへ思いを馳せる望郷演歌だ。カップリング曲「海の恋女房」は、前作「波の伊八」の世界観を引き継ぐ楽曲。漁師の女房の健気さと強さを歌っている。デビュー15年の成長が感じられる2曲。


美月優

Profile
美月優(みずき・ゆう)
1982年10月6日、埼玉県生まれ。父の影響で小さな時から人前で歌うことが大好きになる。作曲家の大船わたる氏に師事し、2人3脚で歌手人生を歩む。2008年9月3日、「あっぱれJAPAN」でデビュー。テンガロンハットとミニスカート姿で歌い話題に。2018年にはアルバム『美月優 全曲集~デビュー10周年記念盤から』をリリース。2022年5月、約5年ぶりに新曲「望郷列車~ふるさとを訪ねて~」を発売。YouTubeのTTCスタジオチャンネルで「美月優のおもいやりトーク日本縦断全員集合!!」(毎月第2・4水曜日18時~)に出演中。この番組をきっかけに、最近は都内のアンテナショップ巡りにハマっているという。好きな言葉は「望み」「前進あるのみ」。

美月優 公式ホームページ
徳間ジャパン 美月優 ページ