瀬口侑希が誕生日に初のバースデーライブ。セクシーなドレス姿で新曲「運命の悪戯」を色っぽく披露!
新曲「運命の悪戯」で新たなイメージを追加した瀬口侑希が誕生日である5月15日に、東京・中央区の丸の内ベースで「瀬口侑希~Season Live in Spring~BIRTHDAY LIVE」を開催、集まったファン100人とともに記念日を祝った。
同ライブは元々、新曲発売日の2月23日に開催予定だったが、まん延防止等重点措置が発令され延期となったいた。しかし期せずして、瀬口の誕生日に開催できることになり、「まさに“運命の悪戯”です。いい意味での悪戯で、皆さんにお祝いをしていただきながら新曲を披露できるなんて。とってもいい気分です」と笑顔を見せていた。
新曲「運命の悪戯」は、「すれ違いがあって、いい恋にはならなかったけれど、この瞬間はこの恋に燃え上がりたいという女性の心情を歌っている」と言う。
「でも、メロディーはラテン調のアレンジが入っていて、ドラマチックです。聴いてくださる皆さんが体を動かしたくなるような作品に仕上がりました。コロナ禍にあって、少しでも体が踊るような瞬間を皆さんと分かち合いたいですね」
2000年4月にデビューした瀬口は、プロ歌手として23年目を迎えているが、誕生日当日にバースデーライブを開催するのは今回が初だった。「自分から『お祝いしてください』と言うのも照れますが、誕生日に皆さんにお目にかかれるのを楽しみにしていました」。
振袖姿でステージに登場した瀬口は昨年8月に発売した酒場演歌の「片恋しぐれ」を披露すると、佐渡が舞台の「おけさ恋歌」、村上幸子の名曲をカバーして2006年に発売した「不如帰」などをファンに聴かせた。
「不如帰」は徳冨蘆花(とくとみ・ろか)の同名小説をモチーフに、ひとりの男性を思い続けて死んでいくことの幸せを知った主人公の心情が歌われている。作詞は星野哲郎氏、作曲は桜田誠一氏が手がけ、1988年に村上が勝負曲として発売してヒットさせた名曲だ。だが、その2年後、村上は病に倒れ31歳の若さで死去した。会場には村上の遺作となった「京の川」(作詞/星野哲郎氏)を作曲した美樹克彦氏の姿もあった。
「この4月にデビューして丸22年となりましたが、『不如帰』はもっとも大切な曲のひとつです。クラウンレコードの大先輩である村上幸子さんの作品で、作曲が私の恩師でもある桜田先生というご縁から歌わせていただくことになった宝物の曲です。当時、文化放送の『走れ歌謡曲』でコーナーを持たせていただいていましたが、全国の“走れファン”から、『さっちゃんの曲を引き継いでね』とエールをいただきました」
瀬口はその後、2019年にリリースした『デビュー20周年記念アルバム~あなたに贈る愛の歌~』から「雨に咲く花」や「望郷じょんがら」などを熱唱し、「冬の恋歌」で前半を締めた。
「冬の恋歌」は女性の未練を情緒的に歌った作品。昨年2月に発売し、2021年の日本クラウンヒット賞・敢闘賞を受賞した。日本クラウンでは毎年、日本クラウンヒット賞を表彰しているが、この2年はコロナ禍で授賞式が開催できないでいた。
そんなこともあり、誕生日のサプライズも兼ねて、この日、ファンが見守る中、日本クラウンの片岡恵介社長の代理として、担当ディレクター・外村孝雄氏から瀬口に直接、盾が授与された。
バースデーライブの後半はピアニスト・清水ゆかりの演奏で幕開けした。昨年発売の「片恋しぐれ」が好調であることから、今年は着物姿で歌う「片恋しぐれ」と、ドレス姿で歌う新曲「運命の悪戯」の2曲をプッシュしていくという瀬口。「おおげさですけど、今年は着物とドレスの“二刀流”で歌っていきます」と、後半は新曲のために準備した白と黒のセクシーなドレス姿を披露した。
「後半はドレスの似合う歌を、清水ゆかりさんのピアノ演奏でお届けしたいと思います」
まずは、1979年に公開された映画「ローズ」の主題歌として世界的に大ヒットしたヘッド・ミドラーの「The Rose」を届けた。デビュー前からよく聴いていた曲だったが、まさか自分が歌えるとは思っていなかったという。だが、「ゆかりさんのピアノ演奏にはぴったりだった」と、チャレンジし初披露することにした。
「2月に歌う時は『なごり雪』(昨年、デビュー50周年を迎え、日本クラウンから特別功労賞を受賞したイルカの大ヒット曲)をお届けしようと思っていました。でも、延期になりこのライブが5月開催となりました。5月はバラの咲く季節です。綺麗な花を咲かせたいと思いました。『The Rose』には寒い冬を越えて、横たわる種も春には素敵なバラを咲かせるというメッセージが込められています。こういう時代ですから、皆さんと一緒に“頑張ろう”っていう気持ちを込めて歌おうと思います」
開演前、そんなふうに話していた瀬口はバラを一輪、手にして登場すると、「The Rose」を英語で歌い上げ、大きな拍手をもらっていた。
アルバム『あなたに贈る愛の歌』から「テネシー・ワルツ」、亡き父のことを思い出し、大事に大事に歌ってきたデビュー15周年記念曲「花に降る雨」へと歌い継ぐと、いよいよ新曲のお披露目だった。
まずはカップリング曲「告白」を清水の演奏によるピアノバージョンで歌うと、「運命の悪戯」の世界観を演じながら歌った。
この日、瀬口が歌った「不如帰」の作詞家は星野哲郎氏だが、その門下生のひとりが、「運命の悪戯」を作詞したさくらちさと氏だった。
作曲の桜田成一氏は瀬口の、星野氏はさくら氏の恩師。「さくら先生が『運命の悪戯』の歌詞を書いてくださったのもご縁かと思います」と瀬口。彼女はさくら氏をステージに呼び込み感謝した。
「聴いてくださった皆さんが、この歌詞はすごいって言ってくださっています。“香水の封を 切ったように”とか、“指輪もピアスも すべて外すわ”とか。おかげさまで絶好調です」
すると、さくら氏は「清楚で真面目な瀬口さんに、こういういけない恋の歌はどうかなと心配しましたが、とっても色っぽく素敵に演じてくださって感激しています」と返した。
「いけない恋であっても気持ちは一途に。いつまでも恋する心を忘れない、というのはとってもいいことじゃないかと思いました。彼女のこれまでの作品とは違う世界ですが、ときめく心をいつまでも忘れないことに共感してくださったのかなと思っています。彼女がすごく演じて、素敵に歌ってくださっているのがとってもうれしいです」
さくら氏がそんなふうにも語っていた「運命の悪戯」。作曲はヒットメーカー、徳久広司氏。1月末にマイナス3度の長野県で撮影したというMVの映像がモニターに流れる中、瀬口が運命に翻弄され、愛してはいけない人との束の間の恋を主人公になり切って歌った。
瀬口は歌い終わったあと、さくら氏の方へ目線を向け、笑顔を見せた。
ちなみに、この日、さくら氏から素敵な誕生日プレゼントをもらったと明かした瀬口は、何をいただいたかは「今度、ブログ(「瀬口侑希「ゆうきタイムズ」)で紹介しますね」とうれしそうだった。“指輪もピアスも すべて外すわ”という歌詞にちなんだプレゼントだったという。
楽しみにしていた、待ちに待ったバースデーライブ。11月4日には東京・北区の「北とぴあ つつじホール」でコンサートを開催すること、5月18日からは冠番組「瀬口侑希のホッとミュージック」(BS12/毎週水曜日 朝4時半~5時放送)が始まることなどを笑顔で報告すると、最後はデビュー曲「ねぶだ(NEBUTA)」で盛り上げた。
「コロナはもう勘弁ですよね。疫病退散を願って『ねぶだ(NEBUTA)』でお別れです。素敵な時間をありがとうございました」
セクシーなドレス姿で「ねぶだ(NEBUTA)」を力いっぱい歌った瀬口は、遠方からも駆けつけてくれたファンたちをお見送りし、名残惜しい時間を過ごしていた。