”ザ・おおい大輔” 渋い男の演歌、ヒットさせるっちゅうねん!

天童よしみのもとでスタッフとして14年間務め、1999年に歌手デビュー。昨年、20周年を迎えたおおい大輔。関西弁とノリの良い明るいキャラクターで多くのファンに親しまれ愛されてきた。
座右の銘「まあ、ええか!」の精神で、コロナ禍の間も前向きに過ごしていたというおおいの新曲「あゝ染みるぜ」は、おおいにぴったりの“男の演歌”。
一方のカップリング曲「おーい!しあわせよ」は親交のある歌手でお笑い芸人のタブレット純が作詞、おおい自身が作曲に初挑戦した意欲作。
どちらもひとり寂しい男の姿を哀愁たっぷりに歌っているが、切ない中にもおおいならではのすがすがしさを感じさせ、聴きごたえ十分だ。

 

「2曲ともめっちゃええ歌やから、たくさんの人に聴いてほしいっちゅうねん」

 

――昨年は歌手生活20周年を迎えられました。これまでの20年を振り返られていかがですか。

おおい スタッフとして天童(よしみ)さんに付いていた14年間は、毎日旅行気分でした。北海道から沖縄まで行ったり来たり、アメリカ、韓国、中国など外国まで一緒に行かせてもらい、いろんなことを勉強させていただきました。苦労したこともあったかもしれませんが、今では全部楽しい思い出になっています。僕はあんまり済んだことは振り返ることがないんですが、振り返ると、暇な時代もありました。仕事なさすぎて生きていかれへんっちゅうねん!とか言いながらも、何とか今まで生き残っています(笑)。この1年は、ほんまに楽しい1年でした。最近1年があっという間に感じるので、時間を大切にしながら、今からまた再スタートという気持ちで 21年目にいきたいと思います。

――今年は新型コロナウイルスの感染拡大で日本も未曾有の事態に見舞われましたが、この数カ月の間、おおいさんはどのような毎日を過ごされていましたか?

おおい 3月、4月の2カ月間は、仕事が全部キャンセルになりました。こりゃあ大変だと思いましたが、とりあえずできることをやっていました。外出自粛の間は、家で作曲をしてみたり映像の編集をしたり。7月には健康診断行ったりと、普段忙しい時には後回しにしてしまうことをやって、暇な時間を楽しんでいました。

――歌われたりはしていましたか?

おおい そうですね。とりあえず歌える時が来たらいつでも歌えるように、声は出していました。この半年くらいの間に、ちょっと歌がうまくなったような気がします(笑)。

――移動もままならないなど、こうした状況の中での新曲「あゝ染みるぜ」の制作活動だったと思うのですが、新曲を制作していく過程でおおいさんご自身「こんな作品にしたい」などの思いなどはありしましたか?

おおい 先が見えない状況が続いていて歌う場所がない中、新曲を発売するのもどうしようかとスタッフや皆さんといろいろ相談しました。そんなところに、この「あゝ染みるぜ」が届きました。ディレクターと徳久先生におまかせしてできた作品ですが、55歳の今だから歌える歌やなと思いました。この詞に、このメロディー。僕的には今までで一番覚えやすかった歌でしたが、歌えば歌うほど味のある歌だと思いますね。

――男臭くてかっこいい! “ザ・おおい大輔”というようなおおいさんにぴったりの演歌作品ですね。

おおい 初めて聴いた時は、僕に歌いこなせるかな、と少し心配しましたけど、歌っているうちに、自分に合っているなと。音程とかリズムも大事ですが、それ以上に雰囲気とか味重視で歌いました。どっしりとした、渋いおっさんの演歌になっていると思います。

――おおいさんが思うこの曲の一番の聴きどころはどこですか?

おおい やっぱりタイトルにもなっている「染みるぜ・・ 染みるぜ」のフレーズは、思いを込めて歌っているつもりです。徳久先生からも、このタイトルだけうまく歌えば、この歌は成立するから、とアドバイスをいただきました。あとは頭からすぐの「あの女(やつ)だった 俺ははかない流れもの」、この低音のところが気持ちいい。いろんな歌い方ができる歌だと思いますから、歌う人それぞれの解釈で、雰囲気で歌っていただけたら楽しめると思います。

――一方のカップリング曲「おーい!しあわせよ」はイントロからとてもおしゃれで、一瞬で心を持っていかれてしまいました……。作詞はタブレット純さんで、おおいさんご自身の作曲作品とのことですが、制作秘話、経緯やエピソードなどありましたらぜひ教えてください。

おおい 仕事がない中、いつになったら歌えるのかもわからない時に時間だけはたっぷりあったので、この機会に曲でも作れたらなーとギターでコードとか弾いてたら、何曲かメロディーができたんです。そこでディレクターに相談して、何年か前にライブでご一緒させていただいたタブレット純さんに作詞をお願いすることにしました。内容は、タブレット純さんのエピソードかな?タブレットさんの独特の世界観で、僕の中にはない言葉がたくさん出てきて新鮮な感じでした。

 ――初めて作曲に挑戦されてみていかがでしたか?

おおい タブレット純さんから作詞が届いて、ギターでコードを弾きながら歌ってみたら、なんとカップラーメンができる間にできてしまいました!(笑)それから詞を少し変えてもらったり増やしてもらったり、ディレクターを通してやりとりしながら完成して。よくあるメロディーな気もしましたが、アレンジがかっこよくさわやかな雰囲気で、自分でもうれしくて何回も聴いてますよ。

――すごい早さですね(笑)! 今後もおおいさんの作曲された歌をたくさん聴きたいです。

おおい デビューして21年目に入りましたけど、今まで以上にもっといろんなジャンルの歌をライブとかで歌いたいし、もちろんこれからも作曲もどんどんしていきたいと思っています。大阪だけじゃなくて、全国いろいろな場所でライブもできるようにがんばります。

――最後に、新曲への意気込みを“おおい節”でお願いできますでしょうか?!

おおい 「あゝ染みるぜ」と「おーい! しあわせよ」は全然違うタイプの2曲でして、これ以上ないぐらいのギャップです。歌ってくださる皆様の年齢層ももっと広げていけたらなと思っています。自分で言うのもなんやけど……、2曲ともめっちゃええ歌やし、ヒットさせて印税っちゅうのん稼いでみたいっちゅうねん!!(笑)


2020年10月21日発売
男の演歌。”ザ・おおい大輔”
「あゝ染みるぜ」

「あゝ染みるぜ」は、別れた女性をひとり思う男の心情をおおいが渋く、哀愁たっぷりに歌い上げる。c/w「おーい!しあわせよ」は作詞に歌手でありお笑い芸人のタブレット純を迎え、おおいが作曲に初挑戦。少年時代を思い出させる温かい詞、オシャレなメロディー、そしておおいの落ち着いたボーカルが光る。ジャケットに使用されているタイトルの「あゝ染みるぜ」の文字は、おおいの長男がしたためたという。


INFORMATION

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おおい大輔オフィシャルブログ「まあ、ええか!」
おおい大輔YouTubeチャンネル
バイクとお風呂とキャンプが大好きなおおい大輔ちゃんねる」



Profile
おおい大輔(おおい・だいすけ)
1964年12月30日、大阪府生まれ。天童よしみのスタッフを14年間務め、1999年「風にませて」で歌手デビュー。関西を中心に活動し昨年歌手生活20周年を迎え、20周年記念シングル「春な女(ヤツ)」を発売。座右の銘は「まあええか!」。関西弁で明るく、親しみやすいキャラクターで多くのファンから慕われている。