黒川真一朗がアフタヌーンライブで新曲「こんにゃく野郎」の好発進を報告。タキシード姿に「真ちゃん、かっこいい!!」
黒川真一朗が7月28日、東京・江戸川区のサンライズプラザにて「ときめきアフタヌーンライブ 夏」を開催し、新曲「こんにゃく野郎」をお披露目した。この日は新曲発表会を兼ねたライブとなり、黒川は熱心なファンによる拍手と声援に迎えられると、オリコンの演歌・歌謡曲デイリーランキングで2位となったことを報告。「1位を獲れるように頑張りたい」と訴えた。
ときめきアフタヌーンライブは2021年の夏から始まった定期ライブ。オリジナル曲はもちろん、ファンからのリクエストに応じてカバー曲を披露している。今回は9回目の開催となった。
「待ってました!」「真ちゃん、かっこいい!!」
ライブの開催が告げられ、新曲の衣裳であるタキシード姿で黒川真一朗が登場すると、声援が飛ぶ。あいさつ代わりに黒川は新曲「こんにゃく野郎」を披露する。
同曲は7月23日に発売されたばかり。作詩は有島司氏、作曲は師匠の水森英夫氏だ。CDジャケットにはタキシードを着用した黒川が写り、“こんにゃく”のキャラクターがイラストで添えられている。このイラストは同じ水森門下の山西アカリが描いた。
こんにゃくの産地として有名な群馬県のご当地ソングとなっており、“こんにゃく野郎”と呼ばれる、憎めない主人公の人柄が歌われている。コミカルチックな明るいメロディーで歌われる。
「『こんにゃく野郎』、いかがでしたか? タイトルにびっくりしましたか? でも、いちばんびっくりしたのは僕です。21年目にして歌う曲が『こんにゃく野郎』とは(笑)」
本当はフォーク調の作品を歌うことになっていた。ところが最後の最後に水森氏が「こんな曲もあるんだけど…」と提案してくれたのが、『こんにゃく野郎』だった。
「いい曲だなと思ったんですが、『1週間考えさせてください』と初めて先生にお願いしました。今まで正統派の作品を歌ってきましたし、“こんにゃく”と“野郎”の組み合わせにいいイメージがなかったんです」
次の新曲が「こんにゃく野郎」に決まったあとも、黒川は心配していた。ファンがどんな反応を示すだろうと。しかし、それは稀有に終わった。
「皆さんが『いいね』『面白いね』って言ってくださいました。今日は皆さんにこの曲を覚えてもらって一緒に歌えるようになりたいと思います」
黒川は、これまでのアフタヌーンライブでは歌って来なかったオリジナル曲からデビュー3作目の「グラスの氷」、デビュー10周年記念曲「惚れほれ酒」を披露すると、リクエスト曲を届けていく。
今回は50曲以上のリクエストが集まった。そんな中からムード歌謡を選曲して歌った。まずは「骨まで愛して」「君こそわが命」を聴かせると、ムードコーラスグループの作品から「中の島ブルース」「足手まとい」「宗右衛門町ブルース」を歌唱した。
さらに、「僕自身が得意とする作品ではありませんが、リクエストが多かったので、“今日の一曲”はこの曲を歌います」と、沢田研二の「時の過ぎゆくままに」に挑戦した。
この定期ライブでは歌を届けるだけではなく、黒川のトークも楽しめる。黒川自身も饒舌に気さくに話しかける。
この8月にデビュー21年目を迎える黒川。ここからは歌手としての原点を振り返りながら自身の作品を披露していく。まずはデビュー曲「家族」、そして故郷・静岡県の繁華街を舞台にした「紺屋町ブルース」を聴かせる。
演歌が好きだった母の影響から演歌を聴いて育った黒川。やがて歌手になりたいという夢が広がったが、そう簡単に歌手への道が開けるわけもなく、高校を卒業すると、紺屋町にあるクーポール会館に就職し、タキシードに身を包んで接客業をこなした。転機となったのは1994年。「五木ひろし歌謡コンクール」に出場し優秀賞を受賞すると、「この子は変わった節回しをする。歌手になりたいなら上京しなさい」と言われ、大きな決断をする。
だが、父は歌手になることに反対だった。
「“歌手”にはドサ回りをしながら、みかん箱に立って歌うイメージがあったようです。『そんな苦労をしなくてもいい』と大反対されました。でも、母が『この子の夢だから。ダメでもいいからやらせてあげれば』と言ってくれました」
いつも父の後ろに控えている母が父を説得してくれた。
「原宿ではアイドルにならないかとスカウトされたこともあるんですよ。今からは想像できないぐらいかわいかったんです(笑)。でも、演歌歌手になって小林幸子さんのような方と同じステージに立ちたかった」
2002年、黒川は作曲家・水森英夫氏に弟子入りし、2003年8月に「家族」でデビューを果たした。
7年前に父が他界し、「当時とは“家族”の形が変わってしまいましたが…」と、当時を振り返りながら歌ったデビュー曲「家族」、歌手への夢を秘めながらも就職し、接客業をこなしていた思い出の地を舞台にした「紺屋町ブルース」。黒川にとって大切な2曲を歌うと、新曲「こんにゃく野郎」のカップリング曲「かあさんへ」につないだ。
吉幾三の50周年を記念して制作されたトリビュートアルバム『幾三フェスティバル』に参加した黒川が、そのアルバムでカバーしたのが同曲だった。
「母から電話があると、最近は愚痴が増えてきました。『かんばれよ』という声より、「早く結婚しろ』『孫を見せてくれ』と(苦笑)」
「かあさんへ」はカバー曲ではあったが、黒川の気持ちが綴られていた。
「昔は、両親というものは死なないものだと思っていましたが、父も亡くなりましたし、すっかり白髪になってしまった母を思うと、孝行をしないといけないなと思っています。家は建ててあげられたんですけどね」
明かりが落とされたステージ。黒川バージョンにアレンジされた「かあさんへ」を語るように歌った黒川は、「早く親孝行をしたい」ともう一度、吐露した。
母思いの黒川。そんな母が「いい曲ができたねえ。『こんにゃろう』」とタイトルを間違えてしまうほどにインパクト抜群の新曲「こんにゃく野郎」。ライブでは「歌いやすい曲です。リズムを刻んで楽しく歌ってください」と黒川による歌唱レッスンが行われると、最後はファンとひとつになって新曲を楽しんだ。
「オリコンの演歌・歌謡曲デイリーランキングで2位をいただくことができました。1位を獲れるように頑張ります。応援よろしくお願いします」
黒川はアンコールに応えて、定番曲「明日に乾杯!」で盛り上がる。デビュー16年目に師匠の水森英夫氏からいただいた初の音頭調作品。コールアンドレスポンスも楽しく笑顔で歌うと、黒川は「皆さんが幸せになれますように」とファンに感謝した。
なお、黒川は8月25日には故郷・静岡県で「黒川真一朗バースデーライブ&新曲発表会」を開催し、10月20日には小岩・サンライズプラザで「黒川真一朗のときめきアフタヌーンライブ vol.10 秋」を行う予定だ。
2024年7月23日発売
黒川真一朗「こんにゃく野郎」
INFORMATION
黒川真一朗バースデーライブ&新曲発表会
日時:2024年8月25日
受付/12:00 食事/12:30 ショー/13:30
会場:Café&Restaurant Tembooo(テンボー)
静岡新聞放送会館 17階
料金:¥10,000(食事・ソフトドリンク・税込み/全指定席)
問い合せ:後援会『真選組』
TEL:03-5876-8084
黒川真一朗のときめきアフタヌーンライブ vol.10 秋
日時:2024年10月20日
開場/12:30 開演/13:00
会場:サンライズプラザ(東京都江戸川区小岩)
料金:¥3,500(全自由席)
問い合せ:オフィスレイズ
TEL:03-6806-9229
その他スケジュールと詳細は公式HPへ
黒川真一朗 公式ホームページ