【ライブ詳報】美貴じゅん子がはるな愛から贈られたさくら色のドレスで歌唱。注目曲「桜色のオ・ヴォワ」は作曲家・岡千秋のピアノ演奏で披露
美貴じゅん子が東京・赤坂のミュージックレストラン「MZES TOKYO」で、「さくらLIVE 2023」を開催した。
3月31日に行われたライブでは、美貴は全身が淡いピンク色(さくら色)のエレガントなドレスで登場。オープニングに、まず「桜色のオ・ヴォワ」を歌唱した。2022年6月に発売した最新曲「雪の海」のカップリング曲であり、今日のライブを象徴する一曲だ。
美貴は「皆さま、年度末の忙しい時にお集まりいただきまして、本当にありがとうございます。『桜色のオ・ヴォワ』は、キャンペーンや歌番組で歌わせていただく中で、たくさんの皆さんから“素晴らしい歌だ”と言っていただきました。この歌にちなんで、今日の『さくらLIVE』を開催する運びとなりました」と挨拶。
この日着用したドレスは、裾が大きく広がった、本来はウエディング用のもの。普段、着物で歌っているだけに、いつものイメージとは違う姿に、本人は大照れだった。
「今日はこんな素敵な衣装を身にまとって歌わせていただきます。昨年の、椿山荘での25周年パーティーでも、バースデーライブでも、これほどのドレスは着ませんでした(笑)。実はこれ、大好きなお友達から『たまにはこういう衣裳をステージで着てほしい』と、選んで送っていただいたものなんです。本名・大西賢示さん。そう、はるな愛さんです(笑)。なかなか演歌には似つかわしくないかもしれませんが、こんな日もたまにはいいのかなと。またいつかドレスを着て歌う機会があれば挑戦させていただきたいと思います」
ドレスは事務所宛に届けられた。しかし送り主の名義が、はるな愛の本名である「大西賢示」だったため、事情を知らないスタッフの間で「男の人からウエディングドレスが届いたんだけど!?」と、ちょっとした騒ぎになったとのこと。
前半は、ドレス姿でデビュー曲「ほおずき」をはじめ、「幸福(しあわせ)だより」「潮騒」を。また、「春のおとずれ」(小柳ルミ子)、「十九の春」(田端義夫)、「北国の春」(千昌夫)、「春なのに」(柏原芳恵)など、桜や春にちなんだカバー曲も披露した。
後半は着物に着替え、「バラの香水」、2012年に徳間ジャパンから発売した「くもの糸」、2021年リリースの25周年記念曲「土下座」、昨年リリースした「雪の海」を歌唱。
「今年でデビューしてから27年。この間にいろんな曲をいただきました。どれも、私にとっては思い出深い曲ばかりです」
25周年の節目を迎えた2021年に、美貴はテイチクレコードに復帰。また2022年からは、細川たかしの事務所社長の紹介により、細川一門に入門。7月の細川の新歌舞伎座コンサートにもゲスト出演するなど、活動の幅を広げた。
客席には、「土下座」「雪の海」「桜色のオ・ヴォワ」など、21年以来、美貴じゅん子の楽曲を手がけている作曲家・岡千秋氏の姿もあった。
「岡千秋先生には、『声の音色や響きを、常に探求しなさい』とご指導いただいています。本当に素晴らしい作品をいただけて、感謝の気持ちでいっぱいです」
アンコールで、岡千秋氏が美貴に招かれ、ステージへ。岡氏のピアノ演奏だけで、美貴がもう一度しっとりと「桜色のオヴォワ」を歌った。
岡氏は「彼女はいろんな意味で努力家です。どうやって歌の世界を作り上げるべきか、とてもよく把握してくれて、全身・全力で声を出して歌ってくれて、素晴らしい歌になっております。今日のライブ、私も堪能させていただきました」と、美貴を絶賛した。
最後に、美貴からうれしいニュースが発表された。この3月に歌番組で歌唱したことをきっかけに、「桜色のオ・ヴォワ」が、2023年3月度の「有線演歌お問い合わせランキング」で1位になったとのこと。発売から約9カ月が経過し、しかもカップリング曲がこのように話題になることは異例といえる。
「いま私も聞いたばかりでびっくりしました。先生のお力と、皆さんの応援のおかげです。ありがとうございます。『桜色のオヴォワ』、これからの季節にピッタリですので、『雪の海』とともにぜひ応援してください。皆さん、今日は最後までありがとうございました」
(写真と文=寺本高徳)