
長保有紀、デビュー40周年の万感――。亡き盟友に捧げた「色々あります 女です」

左から中尾美穂(司会)、なつきようこ、光岡洋、長保有紀、レイジュ、幸田和也、ひなたみな。
2026年1月22日、東京・赤坂のマリーグラン赤坂。記録的な寒波が日本列島を覆う中、会場内は春のような熱気と、どこか凛とした、そして温かな涙の気配に満ちていた。長保有紀のデビュー40周年記念ライブ「長保有紀と素敵な歌仲間」が開催された。

華やかな幕開けを飾ったのは、2020年リリースの珠玉のバラード「想い出に抱かれて」。長保の艶やかな歌声が響き渡ると、割れんばかりの拍手が沸き起こった。しかし、冒頭の挨拶で彼女が口にしたのは、このステージを陰で支え、そして旅立っていったある一人の人物への深い感謝と哀悼の意だった。


その人は、ヘアメイクの庄司昌愛(しょうじ・まさえ)さん。長保が関東で活動する際のヘアメイクを引き受け、自他共に認める「恥ずかしがり屋」な長保の背中を、いつも押し続けてきた盟友だ。今回の記念ライブの実現に誰よりも尽力したのも庄司さんだったという。
庄司さんは昨年末に逝去。ライブの2日前、奇しくも同じこの会場でお別れの会が開かれたばかりだった。長保はメイク中の鏡の前に庄司さんがいない寂しさを噛み締めながらも、「『有紀ちゃん、大丈夫よ。緊張しないでね』と、どこかで応援してくれている気がします」と、天国へ向けて微笑みかけた。

長保有紀と素敵な歌仲間。「応援してね、私がいちばん年下なんだから」。長保の挨拶に、ずっこける歌仲間たち。(光岡洋以外は全員、年下)
ライブ前半は、長保が信頼を寄せる5人の“素敵な歌仲間”たちがステージを彩り、長保のの再登場に向けて会場のボルテージを高めていく。


再びステージに姿を現した長保は、「清水湊の女」で観客を自身の世界へ引き込むと、続いて「人生(ブルース)」を熱唱。さらに、自身が“はずき”名義で作詞した「虹の橋から」を披露した。愛猫家として知られる彼女がペット目線で綴ったこの曲は、大切な存在との別れ、そして再会への希望を歌っており、図らずも亡き庄司さんへのレクイエムのようにも響いた。


終盤戦、新曲「色々あります 女です」のカップリング曲「花は咲いたか」では、長保自ら客席に降り、ファン一人ひとりと視線を合わせながら歌唱。その距離の近さは、彼女が40年間大切にしてきた親しみやすさそのものだ。

また、新曲が持つ昭和歌謡の粋なエッセンスを際立たせるべく、「かりそめの恋」、そして美空ひばりの「みだれ髪」をカバー。難曲「みだれ髪」で見せた圧倒的な歌唱技術と情緒あふれる表現力は、彼女が紅白出場歌手である所以を改めて証明する瞬間となった。

クライマックスは再び歌仲間5人がステージに集結。最後に披露されたのは、40周年記念曲「色々あります 女です」だ。
軽快なリズムに乗せて、女性の人生の機微をからりと歌い上げるこの曲。歌仲間やファンと共に振りを合わせ、会場が一体となって盛り上がる中、長保の手には庄司さんの遺影がしっかりと抱かれていた。


“色々あるのが、女の人生”。その歌詞は、歌手として、母として、そして友との別れを経験した現在の長保有紀の等身大のメッセージとして響いた。庄司さんと共に作り上げたこのステージを、最高の笑顔で締めくくった彼女の姿は、40年のキャリアの重みと、未来への軽やかさを同時に感じさせるものだった。
なお、ライブでは歌仲間の幸田和也が「悲しみのシルエット」「恋おんな」などを、レイジュが「大阪なみだ雨」「サイナラあんた」などを、なつきようこが「バラの憂鬱」「ただ、会いたい~母へ~」などを、ひなたみなが「飲むっきゃないね」「十年愛」などを、光岡洋が前作「旅の女」のカップリング「京都花見小路」と「ふたつの虹~ダブルレインボー~」などをそれぞれ披露。

5人から「40周年おめでとう!」と祝福されるたびに、長保が「みんなして『年取ったね』って言ってるみたい(笑)」と照れくさそうに笑う、アットホームな雰囲気も印象的だった。
盟友に見守られ、記念ライブを成功させた長保有紀。彼女の「艶」と「粋」は、さらにその先へと続いていく。
長保有紀のデビュー40周年記念ライブに華を添えた歌仲間たち





▲歌唱順に幸田和也、レイジュ、なつきようこ、ひなたみな、光岡洋
2025年8月27日発売
長保有紀「色々あります 女です」

「色々あります 女です」
作詞/麻こよみ 作曲/徳久広司 編曲/伊戸のりお
c/w「花は咲いたか」
作詞/麻こよみ 作曲/徳久広司 編曲/伊戸のりお
日本クラウン CRCN-8774 ¥1,500(税込)








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