山口かおるが恒例のディナーショーでドラマーに! 来年の30周年に向けた集大成的な一日を満喫!
山口かおるが12月11日、東京・台東区の浅草ビューホテルでディナーショーを開催、驚きの演出を披露するなどファンとの再会を喜んだ。
恒例のディナーショーだったが、来年、デビュー30周年という節目の年を迎える山口にとっては集大成的な大切なイベント。コロナ禍でイベントがキャンセルされたり、コンサートが中止や延期になったりして、つらい日々を過ごしたこともあった。しかし感染対策をとりながら同ホテルでのディナーショーだけは続けて来ることができた。
この日も、浅草ビューホテル最大の宴会場「飛翔の間」には大勢の観客が集まった。ライトが落ちたステージからドラムを打ち鳴らす音が聞こえる。石原裕次郎の「嵐を呼ぶ男だ」。ステージにスポットライトが当たると、そこには火を吹くように熱くドラムを叩く山口の姿があった。“俺らはドラマー やくざなドラマー♪”と裕次郎ばりに歌った山口は、続く美空ひばりの「真っ赤な太陽」でもドラムを叩きながら熱量たっぷりに歌った。
「緊張しました」
ショーの前からドラム演奏に集中していた山口は、黒とゴールドのドレスに着替えて再登場し、「ガラスの薔薇」「大阪暮色」「酔いどれて」などを歌ったあとにショーの段取りを忘れてしまうほど。司会者から指摘されると、ドラムのことで頭がいっぱいだったと照れた。
しかし気を取り直した山口は、最近若い世代にもブームとなっている昭和歌謡から自身のハスキーな歌声が生きる「弟よ」(内藤やす子)、「冬隣」(ちあきなおみ)、「吾亦紅」(すみもとまさと)の作品をカバー、観客を酔わせた。
ここでステージには東京・葛飾区細田で生産されるキャベツ「中野甘藍(かんらん)」のPRキャラクター、かんらんちゃんが登場し、山口は「葛飾区細田かんらん音頭」を披露する。同地域出身の山口が地元を盛り上げるために、香音鈴(かおりん)名義で補作詞と作曲を手がけた盆踊り音頭だった。
後半の山口はまずは「哀愁のフラメンコ」や「月の砂時計」「献身」などを歌いながらの客席ラウンドを楽しんだ。これまではマウスシールドをつけての客席ラウンドで寂しい思いもしたが、今年はツーショット撮影に応じるなど、よりファンと身近に触れあうことができた。
バンド演奏のインターバルを挟んで、白振袖が優雅な純白のドレスに着替えてステージに上がった山口は、「元々はポップス系の歌手になりたかったんです」と、ガールズバンド「プリンセス プリンセス」の「ダイアモンド」や、アン・ルイスの「あゝ無情」といったカバー曲でラストスパートをかけた。
「来年は30周年。年齢ばかり重ねてしまい嫌だなと思いますが(苦笑)、やはりコンサートやライブ活動をたくさん行って、新曲も歌いたいなと思っています!」
客席からの力強い拍手に背中を押されるように、山口は関西弁の歌詞が世界観をつくる最新曲「夜は眠れなくて」を歌い上げ、ラストは2008年にリリースした「哀愁フラメンコ」のカップリング曲「愛は瞳の中に」で締めた。
“終わらないラブソング いま捧げるわ ありがとういつでも 愛は瞳の中に”。かず翼氏の詩は山口の気持ちそのものだった。
そしてアンコールは「哀しみ万華鏡」。2004年に本名の青木香織から現在の名前に改名し、日本クラウンから再出発した時の作品(「月の砂時計」のカップリング曲)だ。この歌を聴かないと山口かおるのディナーショーは終わらなかった。
コロナ禍で開催が危ぶまれた時にはクラウドファンディングという仕組みを利用して開催を継続してきたが、この日は満員御礼の280名が参加し、来年12月10日(日)には同ホテルでのディナーショー開催も決まった。大きな節目となる30周年に向けて、山口はスタートを切った。
山口かおる公式YouTubeチャンネル
※山口かおるのYouTubeチャンネルでは、過去作品のミュージックビデオが多数公開されている。