藤原彩代の「ほろりうた」~「おさい銭」で鮮烈デビューから19年。“ほろりほろり♪”と歌手活動再開~
2002年、「おさい銭」で鮮烈デビューした藤原彩代。だがその後、地元・宮城県へ帰り、実家の家業を手伝い、野菜、米、栗、しいたけ等の農業を営みながら、パティシエの才能も開花し、地元では有名な人物となる。そんな藤原が2021年、19年ぶりに歌手活動を本格的に再開した。歌うは「ほろりうた」。タイトル通り、ほろりとしつつも、女性の強さも感じる心地いい歌だ。
――新曲「ほろりうた」は、北島三郎の「与作」や、吉幾三の「酒よ」、中村美律子の「河内おとこ節」などを手がけられた編曲家の故・池多孝春の原案をもとに作り上げられた作品だそうですね。どんな曲ですか?
藤原 忘れられない大人の恋愛を、お酒でほろりと語る作品です。ほろりと泣いてしまいますが、前を向いて頑張ろうという、強い女性が主人公の歌なんですよ。
――デビュー曲「おさい銭」を作詞・作曲された長谷川弓子氏が創作され、魅力ある作品になりました。最初、聴いた時の印象や、好きなところを教えてください。
藤原 シンプルで派手さはないですが、スゥーッと入って来ました。でも、レコーディングでは私なりの気持ちを込めて歌いました。たとえば、1番の最後に「あんたが欲しいよ」というフレーズが出てきますが、そういうセリフは普段なかなか使わない強い言葉ですから。一方で最後は、1番(好きなった男性への依存度の高い内容)とは対象的に、ひとりで生きていく決意をします。「どうにかして生きてゆくよ」というフレーズはとても現代的な歌詞です。
――レコーディングはどんな雰囲気でしたか?
藤原 長谷川先生からは、覚えやすい単純なメロディーなので力を抜いて素直に、そしてだんだん盛り上げて、最後は力を入れて歌うようにとアドバイスをいただきました。サラリと鼻唄のように歌うところ、三連符のところ、強く歌うところなどを意識しました。じつは、頑張るゾー! と意気込んでいましたが、私が思っていたよりスムーズにいきました。歌い足りなかったぐらいです(笑)。
――カラオケで歌う時のアドバイスをいただけますか?
藤原 簡単な曲なので、お酒を飲みながら鼻唄の雰囲気で、力を入れずに歌ってください。そして最後のフレーズ「どうにかして生きてゆくよ 女がひとりで」の部分は、力強い意志を盛り上げるように歌ってください。
――カップリング曲についても聞かせてください。
藤原 「おさい銭」は2002年に発売した私のデビュー曲です。“恋愛ご利益メッセージソング”として発売しました。
――サビが印象的で、繰り返される“おさい銭”のフレーズが耳に残りました。
藤原 じつは新曲「ほろりうた」のジャケット写真はとくに意識もしないで、私のイメージでヘアメイクさんにお願いしたんですが、「おさい銭」のようだと言われました(苦笑)。雰囲気のまったく違う2曲です。ぜひ、聴き比べてください。面白いと思います。
――本格的に歌手活動を再開されましたが、今後の目標、抱負を聞かせてください。
藤原 2002年に演歌・歌謡曲の世界にデビューしてから、シャンソン、ラテン、タンゴなど外国語の歌にもチャレンジしてきました。ですから、これからもジャンルにとらわれず、いろいろな曲に挑戦したいですね。
――最後に、いま一度新曲の魅力をぜひアピールしてください!
藤原 今、こんな時代で大変ですけど、大失恋しても、どうにかして女ひとりで生きていくという「ほろりうた」。すべての人へのエールになる曲です。なかなか外出もままならない時期ですが、今はお家で「ほろりうた」を聴いていただきまして、コロナの感染拡大が収まったら、「ほろりうた」を思いっきりカラオケで歌ってほしいです!
2021年1月27日発売
藤原彩代「ほろりうた」
内面の弱い女性が“どうにかして生きてゆくよ”と決意する「ほろりうた」。北島三郎の「与作」などの編曲家として知られる故・池多孝春氏の原案を長谷川弓子氏が作品にしたてあげた。歌詞には“ゆらりゆらり”“ちびりちびり”“ぽろりぽろり”“ふらりふらり”など、オノマトペ(擬音語・擬態語)が多く使われ、長谷川弓子氏のメロディーと、藤原の歌唱によって心地よく聴くことができる。カラオケでも歌ってみたくなる作品だ。カップリング曲の「おさい銭」は藤原のデビュー曲を新たに歌い直した。一度聴くと、メロディーが頭から離れない。
Profile
藤原彩代(ふじわら・さや)
1月2日、宮城県生まれ。2002年、ガウスエンタテインメントより「おさい銭」でデビュー。だがその後、地元・宮城県へ帰り、実家の家業を手伝い、野菜、米、栗、しいたけ等の農業を営みながら、パティシエに。その才能が開花し、地元では有名パティシエとなる。デビュー曲を作詞・作曲した長谷川弓子氏と再会し、2018年、インディーズで「仙石線」をリリース。2021年、歌手活動を本格的に再開。1月27日、「ほろりうた」を夢レコードからリリース。地元・宮城県登米市のコミュニティFM局「H@! FM」では、「藤原彩代の彩り農村」のパーソナリティーを務める。
H@! FM
ラジオ番組「藤原彩代の彩り農村」
「私の地元・宮城県のH@! FM(はっとFM)で、毎月第1土曜、午後1時30分から放送されている「藤原彩代の彩り農村」という番組のパーソナリティーを担当しています。農業系シンガーとして、地元の農業従事者をゲストに呼んで地元のPRをしたり、いろいろな曲をお届けしています。インターネットでもお聴きになれますので、よろしくお願いします」(藤原)