山本譲二が“極”ビア・パーティーで新曲「妻よ･･･ありがとう」を披露。吉幾三も登場し、話題のメタルユニット「J＆J」の”J”はジジイだった。

山本譲二がデビュー記念日を翌日に控えた7月24日、約8年ぶり13回目のビア・パーティーを開催し、同日発売となった新曲「妻よ･･･ありがとう」を披露した。またサプライズゲストとして同曲を作詞・作曲した吉幾三も登場し、パーティーを盛り上げた。

今年デビュー50周年、御年74歳を迎えた山本譲二は周年曲として妻への感謝の曲を歌いたいと、盟友・吉幾三に依頼。完成したのが、「妻よ･･･ありがとう」だった。

「50周年だから何かやろうと、8年ぶりにビア・パーティーを開催しましたが、たくさんの方が集まってくれて最高です。故郷・山口から花の都東京へ出てきましたが、なかなかうまくいかなくてデビューするまでに時間がかかりました。デビューは50年前の7月25日でした。でも、テレビにもラジオにも出られなくて、『これじゃあダメになってしまう』と思い、北島（三郎）のオヤジに会いにいきました。オヤジのもとで修行させてもらい、売れない時代から頑張って人並みのものを手に入れました。家族もでき、孫までできました。何もなかった東京によくここまで根づくことができたと思います。苦しいときは盾になってくれ、迷ったときは灯をともしてくれた妻への感謝を歌いたいと吉につくってもらいました。それが『妻よ･･･ありがとう』です。とってもいい記念曲になりました」

これまでのビア・パーティーでは、「新曲はついで」と啖呵を切っていた山本。時にはミニスカポリス、時には浴衣女子に囲まれ、文字のごとく浴びるようにビールを飲み干していたが、5年前に大腸癌を経験したことで、煙草はやめ、お酒も控えめに（！？）。歌を極めた山本が、今度はお酒の飲み方も極めるとばかりに、“新”ビア・パーティーから“極”ビア・パーティーへと進化させた。

「お酒はやっぱりやめられない。でも、楽しく飲むのが一番。飲むほどに愚痴が出るお酒は飲みたくないですが、生きているかぎりそういうときもある。これからも吉と飲み続けます！　まあ、『昔は、女性演歌歌手はお酒の席では譲二のそばに座ってはいけない』という話もあったようですが（苦笑）、今は清く正しく飲んでいます」

“極”ビア・パーティーにはサプライズで吉幾三が登場した。吉は今作「妻よ･･･ありがとう」のほか、カップリング曲「恋しき孫よ」、ボーナストラックのメタル楽曲「言論の自由」を手がけている。また、「言論の自由」では山本とJ＆Jを結成し、デズボイスを披露している。

山本譲二メタル化計画の第2弾「ギターコンテスト」を経て誕生したのが「言論の自由」だった。

「メタル楽曲を出そうという気持ちになったときに吉幾三に相談したら、『俺がつくる』と。『でも、その代わり二人で歌うぞ。ユニット名はJ＆Jだ』と言われました。『いいねえ、Jは譲二のJか。もうひとつのJは何だい』って聞きました。そしたら『バカヤロウ、ジジイのJだ』って」。

左から吉幾三、山本譲二、テイチクエンタテインメント 栗田秀樹社長。ビアパーティーの始まりは乾杯から。栗田社長は山本の新曲「妻よ･･･ありがとう」について「素晴らしい作品ができました」と語った。

パーティーには吉幾三がサプライズで登場し、ジジイ2人がシャウトした「言論の自由」のメイキング映像がフルバージョンで流されると、吉はすでにメタル楽曲の第2弾の構想を持っていると明かす。

吉はまた「山本、来年は演歌・歌謡曲じゃなく、ヘビメタを歌うぞ」と鼓舞すると、山本も「メタル好きの皆さんが喜んでくれていると思う。一発で終わらしちゃいかん。第3弾までいくぞ、という気持ちです」と話していた。

J＆J feat. HATTALICA with 長谷川太一によるメタル楽曲「言論の自由」のメイキング映像がフルバージョンで流された。吉は次回作の構造がすでに出来上がっているそうで、「細川（たかし）にも一声参加してもらう。あいつは忙しいから全部は無理だから」と明かした。

吉幾三の提案で、山本譲二と吉は「酒よ」を披露した。

会場には山本と縁のある招待客が多数で、ステージではトークショーも行われた。お孫さんからのビデオメッセージ上映や、愛妻・悦子さんと手をつなぎながらの「妻よ･･･ありがとう」の歌唱など温かな時間も流れた。

「周年記念による七大都市ツアー開催とかそういうのではなく、『妻よ･･･ありがとう』を歌い、メタルの世界を歩かせていただけること（新たな挑戦ができること）が、山本譲二の50周年だと思います。元気に楽しくいきたいと思います」

そして、こう付け加えた。

「『妻よ･･･ありがとう』の歌詞には“波乱万丈”という言葉が出てきます。波瀾万丈は北島のオヤジ。俺はそこまでじゃないから吉に書き直してくれって言ったこともあるんです。でも、歌ってみてやはり“波瀾万丈”でいいんだなと思いました」

山本譲二が開催した“極”ビア・パーティーには盟友・吉幾三も参加。吉幾三が話し出すと、隣でビールをグビッとやる山本譲二。反対に山本譲二がトークを始めると、吉幾三が「う～ん、うまい！」とビールを楽しんでいた。お互いに人の話は聞いていない！？

2024年7月24日発売
デビュー50周年記念曲第一弾
山本譲二「妻よ･･･ありがとう」

「妻よ･･･ありがとう」
作詞・作曲／吉 幾三　編曲／伊戸のりお
c/w「恋しき孫よ」
作詞・作曲／吉幾三　編曲／伊戸のりお
（ボーナストラック）「言論の自由」
ユニット名／J＆J feat. HATTALICA with 長谷川太一
作詞・作曲／IKZO　編曲／ KIRZ(HATTALLICA)

山本譲二デビュー50周年記念曲第一弾「妻よ･･･ありがとう」。盟友、吉幾三の作詞作曲２曲に加え、ボーナストラックにはSNSを賑わす“メタル化計画”最終章にふさわしいメタル楽曲「言論の自由」が収録される。妻と孫への感謝と愛を綴った楽曲が終わるや否やメタル楽曲が大音量で鳴り響く･･･。山本譲二、いや演歌歌謡界史上初の奇跡の作品だ。

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