半田浩二が“グーな時間”で新曲「しあわせ一歩/サクラロック」を披露。大きな手応えに「月並みですが、頑張ります」
半田浩二が7月31日、神奈川・横浜市のダイニングバー「XLV Bayside Motion」で新曲発表会を兼ねたディナーショーを開催した。新曲の作家が応援に訪れる中、7月20日に発売されたばかりの両A面シングル「しあわせ一歩/サクラロック」を集まったファンに披露した。
7月は半田にとって記念月だった。デビュー月(1988年7月21日に「済州エア・ポート」でデビュー)であり、自身の誕生月(1963年7月23日生まれ)でもあることから、例年この時期に、半田はクルーズ船「マリンルージュ」でのディナークルーズをファンと楽しんできた。だが、コロナ禍で新曲発表会を兼ねたディナーショーの開催がこの2年、開催できないでいた。
3年ぶりとなる「半田浩二とグーな時間(とき) 新曲発表会ディナーショー in 横浜」は会場を「XLV Bayside Motion」に移して実施。半田は横浜を舞台に、軽快なリズムで港の酒場の人間模様を歌った「横濱・ハイカラ酒場」で登場すると、亡き師匠の中山大三郎さんが半田のために作詞・作曲してくれたセカンドシングル「ヨコハマ・コンチェルト」を聴かせ、笑顔とトークで会場を和ませた。
「本当はマリンルージュというクルーズ船で歌わせていただく予定でしたが、急きょ、こちらの会場で歌わせていただくことになりました。でも、よかったです。正直、船はあまり得意じゃなかったんです。酔うんじゃないかとハラハラドキドキしながら歌っていました(笑)」
それでもディナークルーズでは定番で歌っていた、“マリンルージュ”の船が歌詞に登場するサザンオールスターズの「LOVE AFFAIR ~秘密のデート」を、「今年は歌うのをや~めた、と思っていましたが、や~めたというのをや~めた」と歌唱すると、ここからは半田の歌の世界をじっくりと届けていく。
デビュー20周年記念に中山大三郎さんが作詞してくれた「無頼に生きて」や、2015年の「雨やどり」、「お酒は付き合いで飲むだけです。1年に360日しか飲みません(笑)」と、酒にまつわる歌から「泪酒」「ひとり手酌酒」などを、また近年の作品のカップリング曲から自身が気に入っているという「ほんまもんやから」「東京カラス」などをメドレーで熱唱していく。
ここでステージに新曲「しあわせ一歩/サクラロック」の作家陣が登壇する。「雨やどり」から8作連続で作曲を担当している南乃星太氏に、「しあわせ一歩」の作詞家・小野田洋子氏、「サクラロック」の作詞・作曲を担当したZen&Shin氏が半田を囲むと、半田の担当ディレクター・小松永枝氏が、オリコン演歌・歌謡曲ランキングで新曲が初登場3位、総合ランキングで24位を獲得したと報告する。
半田にとっては初めての偉業だった。大きな拍手に包まれる中、南乃氏が代表して、「ニュー半田浩二が出来上がりました」とあいさつする。半田が挑戦する新しい演歌のカタチを模索して、3作品目で得た大きな手応えだった。
「『雨やどり』から一歩ずつ一歩ずつ作品作りにかかわってきましたが、今回はZen & Shinさんという新しい作家の先生にも参加いただきました。オリコンで3位になったと聞き、半田さんより僕のほうがうれしかった。チャートを見たときには涙が出そうでした。毎回、毎回、“この歌、いいでしょう”という思いで作っていますが、3位になってすげえうれしかった。今度は1位をとりたい」
作家の先生からの激励を受けた半田は、「サクラロック」「しあわせ一歩」をお披露目する。
「『サクラロック』の(作詞・作曲の)Zen &Shinさんは工学博士。普段はロボットを作っている先生です。男性の片思いを歌った作品ですが、ノリのいい元気の出る曲です。聴いていても歌っていても気持ちいのいい歌だと思います」
ステージの背景には満開の桜が映し出され、半田がスタンドマイクでロックテイストの「サクラロック」を熱唱すると、自身初の夫婦ものの作品だという「しあわせ一歩」をやさしく歌う。こちらは夫婦の歴史を温もりで包んでくれる歌だ。
「この曲を聴いていただくと、久しぶりに二人で散歩でも行こうかな、と思っていただける作品です」
全15曲を歌った半田はアンコールに応えて、30周年記念シングル「男の翼」のカップリング曲に収録した「明日へ」を、“これからも頑張ろう!”と歌うと、デビュー曲にして、自身の代表曲「済州エア・ポート」で会場を沸かせた。
「月並みな言い方ではございますが、これからも頑張ります!」と訴えた半田。ディナーショーを終えた半田はファンとの時間を名残惜しそうに、一人ひとりを見送っていた。
2022年7月20日発売
半田浩二「しあわせ一歩/サクラロック」
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