田中あいみ ワールド 第二章開幕~新曲「大阪ロンリネス」をカッコよく~
2021年11月、「孤独の歌姫(シンガー)」でデビューを果たした田中あいみが、待望のシングル第2弾をリリース。2022年8月3日発売の「大阪ロンリネス」だ。
3年前、「日本クラウン演歌・歌謡曲新人歌手オーディション」でグランプリに輝いた期待のニューフェイス。22歳になったばかりとは思えない落ち着きと、パンチの効いた歌声が魅力で、デビュー曲は東京の歌舞伎町だったが今回は地元関西、大阪が舞台である。愛を求めながらも生き抜こうとする、大人の女性の力強さと健気さを描いた作品で、「あいみワールド」をより多くの人に聴いて、知ってもらいたいと意気込んでいた。
いつのときもキラキラしていたい
――セカンドシングル「大阪ロンリネス」も、歌の路線はカッコいい女性像を描いたものですね。
田中 私自身が子どもの頃から大人びたことが好きで、大人の女性に早く追いつきたいとずっと背伸びをして生きてきました。いつのときもキラキラした女性でいたい、そんな気持ちは歌の主人公と重なる部分で、今回もデビュー曲に続いて、孤独な中にも力強く世の中を渡っていこうとするカッコいい女性が描かれています。
しかも、舞台は関西・大阪。京都市出身ですが、デビュー曲では歌舞伎町だったので、「あ~、戻ってこられてよかった~」ってちょっと安心しています(笑)。道頓堀は誰もが自由に楽しめる街です。皆さんにも楽しく聴いて、歌ってもらえるのではないかと思っています。
――歌詞もコテコテの関西弁!
田中 作詞のさくらちさと先生は関東の方なので、関西弁を書くのに苦労したとおっしゃっていましたが、わかりやすい言葉を並べてくださったと思います。全国を見れば関西弁に馴染みのない方も多いと思いますが、あえて大阪のイントネーションのままで歌っています。曲調も大きく変わっていますので、デビュー曲とはまた違う「田中あいみ」を知っていただけたらいいですね。
好きやねん 好きやねん
――気に入っているフレーズは?
田中 それはやっぱり“好きやねん 好きやねん”と4回も「好きやねん」を言うところ。独りぼっちだけど、でも心の中にはあなたがいる。「好きやねん」と、その思いをストレートに、そして楽しく笑顔で歌うのがこの曲のいいところです。こんなふうに、とことん人を愛するって、あこがれます。
――1番の歌詞にある“水に映った 月の欠片(かけら)を追いかけてるよな ひとやけど”は、どんな男性像をイメージしていますか?
田中 つかめそうでつかめない、それでも自分の描いた夢を無心で追いかけ続ける、そんな男性像ですかね。私自身にも置き換えられるところがあって、それこそ叶わぬ夢なのかなと思いながらも歌手になりたいと願い続け、オーディションを受けたときもまさか2500人の頂点に立てるなんて思ってもみませんでした。現実の厳しさを知りながらも、それでも追いかけていきたいんだという気持ち。すごく理解できるし、大切にしたいことでもありますね。
――ほかに、カラオケを楽しむときのアドバイスなどお願いします。
田中 むしろその関西弁にとりつかれずに、自由に、好きなように歌ってほしいです。あとは最後の“大阪 大阪ロンリネス”の歌詞をバッチリ決めていただければ、気持ちよく歌えると思います。関西弁に縁がないという方も、なりきって楽しんでほしいです。
「バシバシ昭和ですよね~(笑)」
――CDジャケットがまたインパクトあります!
田中 バシバシ昭和ですよね~(笑)。デビューのときは革ジャンにバイクというイメージで、両親も「そんなヤンキーちゃうやん」って言っていたんですが、私らしい側面もあるなと個人的には思っていたんです。今回は懐かしさの中にも歌はポップな感じなので、若い人にも楽しんでもらえるような笑いを含んだ構成になりました。細川たかし師匠も、私についてはまったく未知の人間を扱うようなところがあるので(笑)、試行錯誤しながら思い切ったことをしていきたいといろいろな案を出してくださいます。これから自分にも何が起きるのか、楽しみにしています。
――カップリングは、前作と同じカバー曲の「涙のリバー」を収録しています。
田中 デビューした当時はコロナ蔓延で、東京でキャンペーンはできてもなかなか関西方面に行く機会がありませんでした。関西の人に知っていただくチャンスがなかったので、改めて聴いてほしいという思いでこのようになりました。この曲は一葉さんのカバー曲ですが、私の歌う「涙のリバー」はまた一味違います。一葉さんのイメージから、田中あいみのイメージに変えることができたら最高ですね。頑張ります!
常に成長している自分でありたい!
――細川たかし師匠から学ぶことは多いと思いますが、他に先輩歌手から学んだことはありますか?
田中 5月に行われた新歌舞伎座での三山ひろしさんの特別公演で、急きょ歌唱する機会をいただきました。4日間、歌わせていただいて、日本クラウンの先輩・三山さんのすごさを改めて知る機会にもなりました。
千穐楽もご一緒させていただいたのですが、そのときに共演の俳優さんが三山さんに「浪曲を覚えるのは大変だったでしょう」とお話しされたんです。そうしたら、三山さんは「いや~、それはまぁ苦労しました、嫌になりました」って。でもそのあと、「嫌になった先に何か見えたんです」と、すごくいい表情で話されていました。私、嫌になったら投げ出すタイプだったので、この言葉は響きましたね。自分の壁を破りながら進んできた三山さんらしくて、自分もそうならなあかんと気合を入れ直しました。
――いい先輩に囲まれて、これからが本当に楽しみです。
田中 歌の世界は確かに厳しい。でも、もまれてなんぼやろって思っています。私はどんどん怒られたい、ビシビシ指導してもらいたいタイプで、曖昧にごまかされるのはイヤ。遠まわしはいらない、ちゃんと怒ってもらいたい。そして、考える機会を与えてほしいんです。怒られてメソメソしたことはありません。目指すは「スーパースター」と口にしているように、大きな目標に向かって常に成長している自分でありたいです!
(文=藤井利香)
一日警察署長をやりたい!
ご両親の影響で幼い頃から演歌・歌謡曲に興味があった田中あいみさん。現在は歌手としての道を歩んでいますが、「今でもなりたいと思う職業は?」と聞いてみました。そうしたら警察官! という答が返ってきました。
「今も変わらぬあこがれの職業というと、警察官です。幼い頃から思っていました。歌に縁がなかったら、今頃警察学校に応募していると思う(笑)。制服似合いそう!? あ、とてもうれしいです。今すごく思っているのは、ビシッとあの制服を着こなして、「一日警察署長」をやりたいということ。『大阪ロンリネス』をヒットさせて、ぜひ声をかけてもらいたいですね」(田中あいみ)
○
2022年8月3日発売
田中あいみ「大阪ロンリネス」
田中あいみのデビュー第2弾は水の都・大阪の空に哭く「大阪ロンリネス」。大阪を舞台に孤独を感じながらも、どこかカッコよく一人の男性への思いを歌う作品。“好きやねん 好きやねん 好きやねん 好きやねん”と、主人公がぶつけるストレートな感情を笑顔で歌っている。カップリング曲「涙のリバー」はデビューシングルにも収録された「涙のリバー」。デビュー前から指導を受けていた西つよし氏の作曲で、2006年に一葉が歌った作品のカバーだが、田中あいみのソウルフル・ボイスがとびきり響く。2019年、田中が「日本クラウン演歌・歌謡曲新人歌手オーディション」でグランプリを獲得したときに歌った曲。
profile
田中あいみ(たなか・あいみ)
2000年7月26日、京都府生まれ。幼少期より両親の影響で歌謡曲や演歌に触れる機会が多く、桂銀淑の歌声に心打たれた。小学校3年生の時に京都市内の歌謡サークルに所属し、カラオケ大会などに出場。中学・高校は女子校に通い、ムードメーカーとしていつも中心にいるような存在。水泳が得意で、部活では部長を務めた。高校の時、作曲家・西つよしの指導を受け、歌手を目指す。2019年、初めて挑戦した本格的なオーディション「日本クラウン演歌・歌謡曲新人歌手オーディション」でグランプリを獲得。2020年、細川たかしの門下生となり、2021年11月10日、「孤独の歌姫(シンガー)」でデビュー。2022年8月3日、セカンドシングル「大阪ロンリネス」をリリース。現在、大学に在学中。趣味はネイル。夢はスーパースター。東海ラジオ「田中あいみ はんなりラジオ」(毎週土曜日28:15~28:30)、ラジオ大阪「いいね!イマうた田中あいみです」(毎週月曜日21:00〜21:30)にレギュラー出演中。
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