山内惠介

山内惠介の新曲「誰に愛されても」を聴いた。キーワードは山内の歌う“まごころ”。作詞家・売野雅勇氏が感じた思いとは?

山内惠介が3月2日にリリースする新曲「誰に愛されても」を一足早く聴く機会を得た。キーワードは“まごころ”だった。作詞を手がけたヒットメーカー、売野雅勇氏は山内の印象について、「まごころがなくては輝かないということを、山内惠介さんはいつも歌っているように感じます」とコメントしたが、その“まごころ”が作品の生命になっていた。

まごころは あなたのもの 誰に愛されても(「誰に愛されても」歌詞より)

山内22作目のシングル「誰に愛されても」は、ひたむきに愛し合った2人が時代に虐げられてしまい、愛する人との報われない運命と必死に戦っている様がドラマチックに歌われている。“せめてあと一夜 せめてあと一秒”と主人公は引き裂かれる運命にもがきながらも、“まごころは あなたのもの 誰に愛されても”と訴える。運命に逆らえないならば、“まごころ”だけはあなたのものだ、と。

売野氏は山内の魅力を「美しくて穏やかな笑顔の下に秘められた『激しさ』と、そして笑顔の陰からオーラを放つ『艶っぽさ』が、山内惠介さんの本質的な魅力ではないかと思います」と分析する。

「『誰に愛されても』を書く時に、その傷つきやすく繊細な魂に宿った秘めやかな激しさと、慈愛にも似た艶を、ドラマチックで華やかな作品にできないかと考えました。

切ないことや悲しいことがたくさんある私たちの人生を、それでも人生は貴いものだよと肯定する歌詞を書きたいと思いました。

そんな歌を山内惠介さんに歌ってもらいたいと願いました。

イエスかノーかでは割り切れない複雑な感情を含んだ彼の微笑みのように、その声に人は無抵抗に魅せられてしまいます。

それは、人生でいちばん価値のある『まごころ』を私たちに思い出させるからだと思います。激しさも、情熱も、艶も、華やかさも、まごころがなくては輝かないということを、山内惠介さんはいつも歌っているように感じます」

1974年(昭和49年)。山口百恵の5枚目のシングル「ひと夏の経験」がヒットした。“あなたに女子の一番 大切なものをあげるわ”という歌詞が印象的だったが、当時のマスコミは山口百恵に、「女の子の一番大切なものは何か?」と事あるごとに聞いたという。15歳の少女は「真心」だと答え続けた。後に書いた自伝『蒼い時』の中に、そう綴られている。売野氏が山内に魅せられ感じた“まごころ”という言葉に、昭和のあの頃の話を思い出してしまった。

時を経ても変わらないもの。令和の時代に、コロナ禍で傷ついた人々の心を救うのが“まごころ”だとしたら、救世主として山内が今、“まごころ”を歌うのは必然だったということになるのかもしれない。

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