五木ひろしが“北前船大使”の第一号に就任。新曲「北前船」を令和4年のヒット曲へ
五木ひろしが「北前船大使」を委嘱されることになり、5月27日に東京・港区の品川プリンスホテルで開催された委嘱式に出席、「考えてもみなかったのでびっくりしました」と挨拶した。
北前船は、江戸時代から明治時代にかけて、北海道と大阪を日本海回りで結んだ商業船のこと。商品とともに文化も運び、また“一攫千金”を夢見てベンチャー精神旺盛な人たちが“北前船ドリーム”を盛り上げた。今年は350年の節目の年に当たることから、北前船交流拡大機構や北前船日本遺産推進協議会が歴史継承と地域活性化に力を入れている。
そんな中、五木が5月25日に新曲「北前船」を発売した。またカップリングには北前船の寄港地として名前が挙がっている60の港町を巡る「港町恋唄」(A・B・Cパターンあり)を収録している。
「このお話しをいただいた時に、たった一枚の帆船に乗って、命がけで文化の礎をつくった北間船の歴史を考えました。日本海の荒波に立ち向かって頑張っていた、勇ましい男たちの姿を描きたいと思い、作詞を石原信一さんにお願いしました。作曲は(ペンネーム:上総優で)私が手がけましたが、編曲の小西貴雄さんに太鼓を使うなど和のテイストを入れつつ、ロックと融合させたアレンジに仕上げていただきました。日本の大きな出来事、壮大な歴史を歌うチャンスをいただけたことに感謝し、歌を通して歴史を感じてほしいと思います」
初披露だという“北前船”が描かれた着物を着た五木は、石川県加賀市長の宮元陸氏(北前船日本遺産推進協議会会長)から感謝状を渡され、北前船交流拡大機構の理事長、浜田健一郎氏から「北前船大使 委嘱第一号」として大役を任された。
「北前船大使を委嘱され大変名誉なことだと思っています。北前船大使に恥じないように、より一層頑張りたいと思います。今後も(北前船の歴史を継承し、地域活性化を目指す)北前船寄港地フォーラムが開催されます。10月にはフランスのパリで開催され、来年2月には本土復帰50周年の沖縄でも行われます。そのすべてに参加できないかもしれませんが、私の歌でつながればと思います」
そう語った五木は、コロナ禍で思うような歌手活動ができなかったこの2年を振り返り、今年は全国のファンの皆さんの前で歌いたいと意気込んだ。
「全国で歌ってきましたが、行ったことがない北前船の寄港地でも歌いたいですね。発売前に明治座での劇場公演で新曲を歌ってきましたが、『北前船』への期待をヒシヒシと感じました。そのおかげか、まだ発売2日目ですが、Amazonで1位になっています(笑)。令和4年の大ヒット曲につなげられるよう一生懸命、歌っていきたいと思います」