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三山ひろし

“三山ひろし”改め三山家とさ春が師匠・立川志の春と古典落語二人会を開催し、「今日で悪夢から解放されます」

“三山ひろし”改め三山家とさ春が3月6日、東京・葛飾区のかめありリリオホールで、師匠・立川志の春と古典落語二人会を行い、「厩(うまや)火事」を披露した。昨年、テレビ番組の企画で落語に挑戦した“演歌歌手”の三山だったが、これがきっかけとなり落語の面白さに気づき、師匠から手ほどきを受けるようになった。

「厩火事」は喧嘩の絶えない夫婦の話。亭主の本心を知りたいと、仲人に相談すると、孔子の美談を例に、亭主の大切な皿を割るように促すというもの。果たして、亭主は割れた皿を気にするか、怪我がなかったかと女房のことを心配するか・・・。

「今日は歌を歌わず、志の春師匠と二人会を開催させていただくことになりました。いろいろな落語のお話を勉強させていただく中で、師匠からは『厩火事』の話が私にぴったりじゃないかというお話をいただきまして覚えることになりました」

「歌よりも落語のほうが緊張しますね」というとさ春は、登場人物の演じ分けが難しい「厩火事」を20日間ほどで覚えなければならなかったようで、「時間を見つけて、毎日、4回は練習していました。でも、そうこうするうちに落語の夢を見るようになりまして。しかも失敗する悪夢ばっかり」と、かなり追い込まれた様子だった。

三山ひろし

三山ひろし(三山家とさ春)との落語二人会に、「滅茶苦茶うれしい」と立川志の春師匠。「(2020年の)明治座でご一緒して以来ですが、まさか高座でご一緒するとは」。

志の春師匠によると、とさ春がテレビ番組のために覚えた「金明竹」は、落語家が5席目ぐらいに覚える演目。「厩火事」は50席目ぐらいに学ぶ話でハードルが上がっていたという。

「金明竹を観たとき、女将さんの役がとてもかわいらしくて、三山さんの醸し出す雰囲気が女将さん役にぴったりだな、面白いだろうなと思いました。それで『厩火事』という話が三山さんに似合うんじゃないかという話をしましたが、この演目はハードだったと思います。でも、落語は音楽的にしゃべること、リズム感が大事です。その点、三山さんは最初から素養をお持ちでしたので、『厩火事』では、三山さんのいい味が出ていると思います」

とはいえ、毎晩、悪夢に襲われたとさ春は、「何かの病気じゃないだろうか」と、志の春師匠に相談したという。すると師匠の答は的確だった。「それは落語家が観る夢だから、観なくていい、と言われました(笑)」。

約400名の観客が詰めかけたリリオホールでは、開口一番を立川生ぼうが「寿限無」を、三山家とさ春が「厠火事」を、真打の立川志の春が「初天神」と「井戸の茶碗」の二席を披露した。

三山ひろし

三山ひろし

誕生日のイベントで、限られたファンの前で落語を披露したことはあったが、とさ春が大勢の観客の前で落語をするのは初めてだった。だが、枕(本編の前の話)では、この日開催されていた東京マラソンの話題や愛犬の話、新曲「花恋歌~はなれんか~」で場を温めながら、本編を見事に演じきった。

そんなとさ春に、志の春師匠は「紅白歌手が一曲も歌わないなんて勇気がいることです。とさ春はすごかった。感動しました。枕ではしっかり新曲の宣伝まで・・・。そんな私も、(三山を応援するファンが着る)ハッピを着たお客さんの前に落語をするのは初めて。私の話の時にはペンライトを振っていただいても構いませんよ」と、観客を笑わせていた。

三山ひろし

2020年1月に行われた明治座「三山ひろし特別公演」の第二部「三山ひろしオンステージ」で空中を舞う三山。

二人会の最後に行われた志の春師匠と三山ひろしによる座談会では、三山が “とさ春”の次の演目の相談をする場面もあった。2人の出会いは、2020年1月に東京・明治座で行われた「三山ひろし特別公演」。三山が志の春の新作落語を原案にした「阪田三吉物語」を演じたことが縁だった。この公演の歌謡ショーでは、三山が天使の羽根をつけて、空中を飛びながら歌うシーンがあった。

「空中をクルクル舞うような、そういう落語がいいんじゃないですか」

明治座での三山の空中浮遊を覚えていた師匠からの提案に、「もう、(高座に)座ってないじゃないですか!」と苦笑する三山だったが、「落語は歌に通じるものがあります。歌の中の主人公の描写に役立っていて、詞の理解度が上がっていると思います」と、今後も落語を突き詰めていく決意を語っていた。

そして、落語会を終えた三山が「今日から悪夢にうなされずに寝られます」とホッとすると、志の春は、改めて“とさ春”の落語を褒めた。「本当に素晴らしかった。教えた人が相当によかったんでしょう」。

三山ひろし

師匠と弟子の雰囲気で記念撮影に臨む2人。三山家とさ春の「金明竹」「厩火事」に続く新しい演目として、師匠・立川志の春からは幽霊やお化けが出てくる演目がいいんじゃないかとアドバイスも。

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2022年1月26日発売
2022年第1弾シングル
三山ひろし「花恋歌~はなれんか~」
三山ひろし

「花恋歌~はなれんか~」
作詞/かず翼 作曲/弦哲也 編曲/伊戸のりお
c/w「海峡の雨」
作詞/かず翼 作曲/弦哲也 編曲/伊戸のりお
日本クラウン CRCN-8452 ¥1,350円(税込)

2021年はシングルとして「谺-こだま」と「浮世傘」の2作品を発表した三山ひろし。2022年第1弾シングルは「花恋歌〜はなれんか〜」。苦労をともにした男女の人生模様を軽快なリズムで歌うライトな演歌。サビが印象に残る。カップリング曲「海峡の雨」は、港町を舞台にした男性目線の哀愁演歌となっている。

 

2021年12月8日発売
三山ひろし『こころの歌~三山ひろし叙情歌を唄う~』
三山ひろし「こころの歌」

日本クラウン CRCN-41385 ¥2,800(税込)

収録曲
1. 早春賦
2. 白い花の咲く頃
3. 花~すべての人の心に花を~
4. 浜辺の歌
5. 夏の思い出
6. 知床旅情
7. 少年時代
8. 涙そうそう
9. 赤とんぼ
10. 空に星があるように
11. 故郷
12. 椰子の実
13. 銀色の道
14. ゴンドラの唄
15. 叱られて
16. かあさんの歌

 

※三山ひろしのシングル「花恋歌~はなれんか~」、アルバム『こころの歌~三山ひろし叙情歌を唄う~』は各種音楽ダウンロードサービス、聴き放題サービスでも配信中。

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