清水節子がクリスマス・トークライブ。亡き千葉真一さんへ涙。前を向こうと魂の叫び、そして「愛をありがとう」
清水節子が亡き千葉真一さんとのデュエット曲「粋な関係」を歌い、涙した。12月14日に横浜ロイヤルパークホテルで「清水節子 クリスマス・トークライブ」を開催し、多彩なゲスト歌手とともに会場を盛り上げたが、昨年リリースしたシングル「ごめんね大丈夫」のカップリング曲「粋な関係」を披露した際には、思わず涙を流した。
生まれ育った横浜。清水は毎年12月に同ホテルでクリスマスディナーショーを開催してきた。今年はコロナ禍の影響から“トークライブ”として規模を縮小して開催したが、ゲストとして千葉さんがステージに上がり、歌声を披露するのが恒例だった。
韓国出身の心哉(シンヤ)、Johnny、世界的歌手のPATIO IKAUII(パティオイカウイィ)などがトークライブのオープニングを務めると、清水は「夢を下さい」から歌い始めた。
10月にリリースした新曲「横浜バラッド」のボーナストラックに収録したカバー曲だ。北島三郎の「北の漁場」や大月みやこの「女の駅」などの桜田誠一さんが作曲し、1967年に青山和子が歌った作品だ。
引き続き「天使のジェラシー」(2008年。日本クラウン時代の楽曲)などを雰囲気たっぷりに聴かせると、日本コロムビアから10月に発売されたばかりの最新曲「横浜バラッド」を歌う。
「愛することを教えてくれたあなた 今度は忘れることを教えてください」
清水が地元・横浜を舞台に初めて作詞に挑戦した作品。大人の上品な恋愛模様が描かれているが、千葉さんが8月19日に亡くなったのを受けて、急きょ、間奏にセリフを足した。それが上の言葉だ。兄のように慕っていた千葉さんの訃報を聞いた時、清水は「頭の中が真っ白になった」と言う。
「いつもならこのディナーショーには千葉真一さんにお越しいただいていたんですが、天国に召されてしまいました」
「今日は高知東生さんと一緒に歌いたいと思います」。清水は司会を務めていた俳優・高知東生をステージに呼び、2020年に声かけして実現した千葉さんとのデュエット曲「粋な関係」を高知と披露すると、涙を抑えることができなかった。そんな清水を脇で支えた高知は、「千葉真一さんは役者としても大好きな大先輩でした。もし許されるなら、これからも千葉先輩の代わりに歌わせていただけたらなと思います」と、その思いを語っていた。
「未曾有の年でした。今年は私にとって、悲しいことのほうが多かったです。でも、来年はきっといいことがある。そう信じて前に進んでいきたいと思います」
そんなふうにも告白していた清水。終盤は清水の真骨頂でもある“おとこ唄”の「ヨコハマ・ホンキー・トンキー・ブルース」「野暮」を聴かせ、「心の叫び、魂の歌です」と、生き様を歌った2018年のオリジナル曲「人生ブルース」で観客を釘付けにすると、最後は出演者全員で、ムード歌謡の巨匠、中川博之さん作曲作品「愛をありがとう」を合唱。“あなたに 逢えたことを感謝しています”(歌詞より)と、ファンに真心を届けた。
2021年10月6日発売
自身初の作詞に挑戦!
故・千葉真一さんへの追悼メッセージ
清水節子「横浜バラッド」
表題曲は清水節子が初の作詞に挑戦した「横浜バラッド」。カップリングは複数の歌手との競作となる「東京ルージュ」。ボーナストラックとして、青山和子の「夢を下さい」をカバー。同曲はアルバム『おとこ唄 アンドモア』(2016年)で収録したもの。
2020年8月26日発売
清水節子「ごめんね大丈夫」
2021年12月22日発売
コンピレーション・アルバム
『バンヒロシ・プレゼンツ コロムビア ロッキン歌謡大全 Vol.2』
横山剣(クレイジーケンバンド)や小西康陽からリスペクトされる、京都が誇る“お座敷ロックンローラー”バンヒロシが監修を務めたコンピレーション・アルバムの第2弾。松方弘樹や都はるみ、舟木一夫、渥美二郎らが歌う“ロッキン歌謡”(日本で独自解釈され花開いたロック)が選曲されている。初CD化楽曲や現在ではなかなか聴くとのできない貴重な音源も収録。
収録曲
1.ロック・アラウンド・クロック(ROCK AROUND THE CLOCK)/ダーク・ダックス
1955年
2.俺はハイティーン/神戸一郎
1958年
3.ボロ船ロック/小野透
1959年
4.愛さずにいられない(I CAN’T STOP LOVIN’ YOU) /トミー藤山
1963年
5.現代っ子/鈴木やすし
1963年
6.チンチン電話(CHING CHING & A DING DING DING) /後藤久美子
1963年
7.涙のクラウン(EVERYBODY LOVES A CLOWN)/クール・キャッツ
1966年
8.涙のゴーゴー/エミー・ジャクソン
1966年
9.BLUE EYES(青い瞳)/ジャッキー吉川とブルー・コメッツ
1966年
10.野次馬がいく/松方弘樹
1967年
11.フレンド東京/都はるみ
1968年
12.恋のチューリップ/港孝也とパッション・グループ
1967年
13.おさけ/ジョージ山下とドライ・ボーンズ
1966年
14.帰り道は遠かった/ザ・ジェノバ
1968年
15.悲しみのかげに(FIND SOMEBODY)/スケルトンズ
1968年
16.僕の恋人/舟木一夫
1969年
17.関やんのヨサホイ節/関敬六
1970年
18.じんじろげ/森山加代子
1970年
19.いつか何処かで/平山三紀
1972年
20.ハイソサエティ/近田春夫&ビブラトーンズ
1981年
21.アンジェリーナ/風間杜夫
1984年
22.ヨコハマ・ホンキー・トンキー・ブルース/清水節子
2016年
23.ムーンライト, スターライト/大村波彦
1980年 ※初CD化
24.リバーサイド ホテル/渥美二郎
2016年
25.TIN TIN/ヒロシ&EVE
2008年