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チェウニ、一年ぶりとなるライブで感激の熱唱。「とにかく楽しかった! 最高!!」
「こんにちは。本当に……やっと逢えましたね。コロナ禍の中、なかなかライブができなくて寂しくて、皆さんに逢いたくて……。でも今日やっと皆さんに逢えたからうれしいです。歌うことがこんなに素敵なことでうれしいものだと改めてわかるようになって。だからこそ、皆さんに楽しんでいただけるように一曲一曲、感謝の気持ちと心を込めて歌いますね」
7月31日、チェウニが東京のミュージックレストラン・ラドンナ原宿で「チェウニライブ〜やっとあなたに逢える〜」を開催した。
ソーシャルディスタンスを取り、コロナ感染防止対策を徹底した中行われたが、およそ1年ぶりとなるライブだけにチケットは発売後すぐにソールドアウト。チェウニの美しい歌声に酔いしれたいと、全国各地から足を運んだファンの前で、アンコールを含め全13曲を熱唱した。
韓国・ソウルに生まれ母国では弱冠8歳の時に歌手としてデビューしたチェウニは、ソウル芸術大学で音楽を学び、その後自身の可能性をさらに広げたいと1998年に単身来日。透明感のある情感豊かなウィスパーボイスで多くのファンの支持を集めてきた。
2019年にデビュー20周年を迎え発売した、記念シングル第二弾「驛(えき)」、そして1999年のデビュー曲「トーキョー・トワイライト」から、ライブは幕を開けた。
「次に歌う曲は、ライブじゃないとなかなか聴けない歌かな。ファンの皆さんからいただいたリクエストの中から、2曲選びました。久しぶりに歌おうと思います。2曲続けて歌います。お聴きください」
2007年に発表したオリジナルアルバム『恋とワインとミステリー』から「シャレード~なぞとき~」、11枚目のシングル「ラブストーリーをもう一度」のカップリング曲で、隠れた名曲と名高い「悲しい夢」(2006年)を歌い、序盤から華麗なチェウニの歌世界へ誘った。
「実は私断食をしたんですよ。10日間。顔に湿疹ができてものすごくかゆかったからデトックスのために行ったんですけど、結構いいのよ。皆さんも行ってみたらどう?健康のためにすごくいいんだって! そこで色々な音楽を聴いて、素晴らしい歌がいっぱいあるなぁって思いました。その時聴いた曲を今からここで歌います」
1989年に水越恵子が歌い、今でも数々のアーティストにカバーされている名曲「Too far away」、オリジナルから”私を忘れないでね”と、ジャスミンの香りを残して愛する人のもとを去る切ない別れを歌ったバラード「ジャスミンの朝」(「とまどいルージュ」カップリング曲/2005年)、そしてもとはポルトガル民謡・ファドを原曲とし、日本語詞をつけちあきなおみが歌った「秘恋」(1983年)をギターの伴奏に合わせ、アコースティックバージョンで歌い継いだ。
換気休憩を挟み、ハンサムウーマン・チェウニにピッタリの衣装に身を包んで再びステージに登場した。
「着替えてきたよ!やっと自分に戻りました。さっきはドレスで着飾って、自分が服を着ているのか服に着られているのかわけわからなかった!(笑)」と話すと、後半は韓国ドラマ『チェオクの剣』の挿入歌を日本語でカバーした、チェウニの10周年記念シングル第二弾「悲恋歌」(2009年)でスタートを切った。
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「この歌のリクエストもとても多いんです。あとカラオケ大会で多くの人が歌ってるの。こんなに難しい曲を! だからいい曲だなぁって……。(静まり返る客席を見渡して)反応がないのね(笑)。みんなマスクしているから表情も見えないし、わけがわからないよ。私は歌う時人の目を見て歌うのが好きなんだよ。だからってマスク外してとも言えないし……」。歌い手にとって、ファンの表情が見えない中歌わなければならないという歯痒い思いを正直に吐露する場面も。しかし持ち前のユーモアですぐさま笑いに変え、より一体感のある温かな雰囲気を作り出し和ませた。
「チェウニは、今年の9月22日で(日本デビューから)23年目になるんだよ。皆さんがたくさん応援してくださって、ここまでやって来ることができました。まぁ23年間、私も色々あった。韓国から東京に来て、まさか自分が嫁に行くとも思わなかった(笑)。だからこれからも”ひとりよりは二人。二人よりは三人”という言葉が韓国にはあるんだけど、お互いに力を合わせて生きていくということ。チェウニも日本で一歩一歩今までみたいに真面目に、これからも生きていきますよ。……だんだん何を言っているんだかわからなくなっちゃった!歌います(笑)!『トーキョー・ストーリー』お聴きください」
二人なら 生きてゆける
心から 好きと言える
見つめ合い 許し合って
新しい風 感じて
物語が 今始まる
(「トーキョー・ストーリー」歌詞より)
続けて、「青空〜幸せの隣りへ〜」をのびやかな美しい高音で聴かせ、”幸せになりましょう”とファンへメッセージを届けた。
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「私の歌は暗い歌ばかりで、幸せな歌は限られているんです。でもこの2曲は幸せな曲です」
「今はあまり旅行とかも行けないじゃないですか。最近テレビでね、旅行とか名所をめぐるような番組を観るのが私の楽しみなんです。今ハマっているテレビ番組があって、そのテーマソングのさだまさしさんが歌っている『Birthday』という曲がとてもいい歌だなと思っています。私も来月(8月25日)に誕生日を迎えるの。ひとつ……(歳が)増えるね。あと3年だよ、還暦。……やだぁ〜!(笑)」
そう話すと、「皆さんも一緒に心の中で歌ってください。人の大切さがものすごく伝わってくる歌です」と、「Birthday」を語りかけるように歌い、ステージを終えた。
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チェウニ自身、「日本に来て23年経ってもまだまだ拙い」と話す日本語でのトーク。しかし歌への愛を物語る歌唱の時に見せるシリアスな表情と、MCの時のまっすぐでユーモアあふれるトーク、チャーミングな笑顔のギャップが、ファンを惹きつけてやまないチェウニだけが持つ魅力だ。
「ありがとうございます。いい歌でしょう? 一回聴いて、胸がキュ〜ンって来たの。あの、皆さん今日はありがとうございました。……終わり!(笑)」
客席が拍手と笑い声であふれた。
「でもこのあと、アンコールがあるんだわ。自分から言ってるよ、アンコールって(笑)。今日初めて歌う歌なの」
縁があり仕事をしたアントニオ山口が、チェウニのために書き下ろした「ローズ・レイン〜薔薇の雨」、そしてチェウニの実の母である韓国の国民的歌手・李美子(イ・ミジャ)の作品「ネサメ・イユ・イッサム」を、韓国語で歌い上げた。
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「驛」の作詞を手がけた髙畠じゅん子氏が日本語で歌詞をつけた「ネサメ・イユ・イッサム」(日本語タイトルは「私の人生に理由があるのは この道を愛して」)。チェウニはハングルで繊細かつダイナミックに披露した。
「今日は本当にありがとうございました。もうアンコールはなし!終わり!(笑)」
感動と笑いの絶えないひと時。透き通る美しいウィスパーボイス。最後までチェウニらしい歌世界で魅了した。
Q 1年ぶりの有観客でのライブ、いかがでしたか。
チェウニ やっぱり楽しいね。楽しいしうれしいし。(コロナ禍になるまで)歌を歌えないってことを考えたことがなかったし、韓国で8歳でデビューして、日本へ来てデビューしても20年以上が経って、今まで一度も歌を休んだことがないの。こんなに長い間歌えなかったのは初めて。やっぱり辛いね、歌えないっていうのは……。
Q いつも応援してくれているファンの皆さんのお顔を客席に見つけると、歌いながらとても素敵な笑顔をされていましたね!
チェウニ ははははは!うれしくなってしまって、トークも最後自分で何言っているかわからなくなっちゃった(笑)。
Q アントニオ山口さんからいただいたという「ローズ・レイン〜薔薇の雨」も素敵でした。
チェウニ アントニオさんがギターを弾きながら歌われているのを横で聴かせていただいた時、ものすごく色っぽくてよかったのよ。「そういう曲もいいですね」って言ったら書いてくださったの。今日この曲は初披露だったんだけど、これいつか……CDになったらいいね!
Q 最後に歌われたのはお母様の作品ですが、何か思い出があるんですか。
チェウニ 思い出は特にないんです(笑)。この曲も初めて歌いました。単純にお母さんが歌っているのを聴いて、あぁいい曲だなぁって思っていたの。今80歳なんですけど、私は母には敵わないね。日本語の歌詞は「驛」を書いてくださった髙畠じゅん子先生がつけてくださいました。「私の人生に理由があるのは この道を愛して」という日本語のタイトルも素敵でしょう?
Q 最後に今日の感想をひと言お願いします!
チェウニ とにかく楽しかった! ”あぁ、生きてる私”って感じがした。最高〜‼︎
2019年8月21日発売
チェウニ「驛-EKI-」
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「驛-EKI-」
作詞/髙畠じゅん子 作曲/田尾将実 編曲/鈴木豪
c/w「くちびるに薔薇の花を」
作詞/髙畠じゅん子 作曲/田尾将実 編曲/田代修二
テイチクエンタテインメント TECA-13953 ¥1,324(税込)
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