岩波理恵、新曲「うさぎ」を糧に新しい自分へ
『走れ歌謡曲』のパーソナリティーを7年務め、その経験を活かしたネット配信が人気を集める岩波理恵がしっとりとしたバラード「うさぎ」を11月18日にリリースする。約2年ぶりのシングルとなり、カップリングにはタイプの異なる2曲を収録。新しい表情を見せている。
「歌も芝居も、なんでもできる歌い手に」
――新曲「うさぎ」は、いつもの軽快なおしゃべりとは裏腹のしっとりとしたバラードですね。これまでもバラード系は何曲かリリースしていらっしゃいますが、新たな思い入れがあるのでしょうか。
岩波 バラードというひとくくりの中でも、アコースティックな感じのバラードが好きなんです。切ない韓国ドラマの挿入歌のような曲を歌ってみたいともずっと思っていたので、そういう意味でも今回は私好みの曲調ですね。
――この曲の主人公は、離れていく恋人との別れに、本当は泣きたいけれど涙を見せず笑顔で送り出す女性です。岩波さんご自身と重なる部分はありますか?
岩波 健気でいとおしい女性……とても切なく感じます。私はいろんな人の気持ちや感情をすぐに感じ取ってしまうほうですが、この主人公ほど感受性は高くないですね。ただ、別れは恋人に限らず親しい友人や両親との間にもいつかは来るものなので、そんなことも考えながら歌いました。
――一方のカップリング曲「雨のメランコリー」は、情熱的なラブソングですね。
岩波 サビの部分は、私の個性を出すためにリズムを入れた、挑戦しがいのある歌謡曲に仕上がりました。皆さんにもカラオケでぜひ歌っていただきたいですね。
――もう一曲の「夢花火」もまたテイストの違う歌謡曲に挑戦されていますね。
岩波 今話題のアニメ『鬼滅の刃』の主題歌のような、カッコいい和風ロックみたいな曲を歌ってみたいと思っていたので、スタッフの皆さんとも相談をしてこれまでとは少し違う感じの楽曲に挑戦させていただきました。歌っていても気分が盛り上がる曲です。
――発売後は、コロナ禍によるステイホーム期間中には毎日配信されていたLIVEコミュニケーションアプリ「Pococha(ポコチャ)」でもこの3曲を披露されるのでしょうか。
岩波 もちろん歌いますよ~! コロナ禍に見舞われて何かで歌を表現したいと思って始めたんですが、まさに“ひとりラジオ局状態”(笑)! ミキサーをつないで自分で音楽をかけて、見えるラジオのコンセプトのもと、リクエストをいただいた曲を選曲して毎回10曲歌います。最近はライブやキャンペーンの開催が難しいので、ここなら私の歌も聴けて姿も観られるとアクセスしてくださるファンの方が増えていてうれしいですね。歌ってしゃべっての2時間生配信で、おかげさまで(2003年から7年間、メインパーソナリティーを務めていたラジオ番組)「走れ歌謡曲」の時の経験が思わぬかたちで生きている感じです。
――新しい情報発信のかたちに覚醒したようですね!
岩波 昭和の歌謡曲をリクエストいただくことが多くて、当時の曲もたくさん覚えられましたね。毎週日曜日はデュエットコーナーも設けていて、土曜日に告知するとリスナーが歌詞カードを用意していてくれるんです! 私からの一方通行ではなくて、参加型にしたかったので、リスナーの皆さんからのコメントにも必ずお返事します。お笑い系の別の配信から来ていただいた方には、“3枚目の理恵ちゃんも好き”と言っていただけて世界が広がっています(笑)。
――お笑い系ですか?
岩波 お笑い系はTikTokで配信しています。衣装も自分で考えて、思いたったらすぐに部屋でやっています。録画して何回もやり直したり、60秒の動画を1時間かけてつくることもあるんですよ。先輩の歌手の皆さんが、歌はもちろんのこと、お芝居などでも活躍されていらっしゃる姿に憧れます。私もなんでもできる歌手になりたいので、最近はR-1グランプリも視野に入れています(笑)!
(文=高橋真里)
2020年11月18日発売
岩波理恵「うさぎ」
岩波理恵7作目となる新曲「うさぎ」は、都会を夢見て旅立つ恋人を自分の気持ちを抑えて見送る健気な主人公を、うさぎの姿と重ね合わせたしっとりとしたバラード作品。「雨のメランコリー」は忘れられない愛を胸に抱いて街をさまよう切ない女心を歌う。「夢花火」は、鮮烈な言葉がちりばめられた激しい愛を歌う和風ロックテイストの意欲作。三作三様の楽曲で、新しい岩波理恵を感じさせる一枚だ。
Profile
岩波理恵(いわなみ・りえ)
5月14日、長野県生まれ。短大を卒業後、国内線の客室乗務員を経てテレビレポーターやアシスタントとして芸能活動を始める。文化放送の人気番組『走れ歌謡曲』のメインパーソナリティーを7年間務め、チャーミングなルックスと軽快なおしゃべりで人気と注目を集める。2012年「こころ こわれそう」でメジャーデビュー。懐メロから演歌、アイドルソングなど幅広いジャンルを歌いこなす。コロナ禍の中、何かで歌を表現したいと、LIVEコミュニケーションアプリ「Pococha(ポコチャ)」を始め、不定期配信を行っている。プロポーション抜群で、そのスタイル維持のために「運動はしていませんが、お水を2リットル飲みます」(岩波)。お米が好きで、お腹がすいたらおにぎりを食べるそう。ライブ配信の前やおやつ代わりに食べることが多いという。
INFORMATION
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岩波理恵公式Twitter