パク・ジュニョン

パク・ジュニョンの新たな一面~新曲「銀閣寺」でロックな演歌!~

パク・ジュニョン

2012年に「愛・ケセラセラ」で日本デビューを果たしたパク・ジュニョン。「3月7日で丸10年。あっという間でした」と笑顔を見せる彼の12枚目となるシングルは「銀閣寺」だ。これまで心に染み入るバラード曲を歌うことが多かったが、今回はリズミカルで男っぽさムンムンのカッコいい楽曲となった。ジュニョンの新たな一面を引き出している。

演歌とロック、2つの味が楽しめる

――「銀閣寺」は、昭和の時代に一世を風靡したチェッカーズの「ギザギザハートの子守歌」を思わせる、パンチあるイントロがまず印象的ですね。

ジュニョン 皆さん、そうおっしゃいますね。懐かしいと。でも僕はちょっと違って、チョー・ヨンピルさんの「釜山港へ帰れ」のイントロをイメージしました。ヨンピルさんも韓国ではロックでデビューしていて、ロック調の「銀閣寺」と似ているなと感じました。作曲の徳久広司先生からデモテープをもらったときは、「今回は演歌だな」って思ったんですが、アレンジで楽曲の雰囲気がガラリと変わってロック調になりました。この曲はリズミカルなイントロで始まりますが、歌い始めるとそこは演歌寄りになっているので、2つの味を楽しめます。

――アレンジによって歌い方も変わったんでしょうか?

ジュニョン デモを聴いたときは、たとえば、冒頭の「ほどけた愛を 手繰(たぐ)り寄せても」のフレーズは「ほ~どけ~たあ~いを~」と、しっとり優しく歌っていたんですが、もっとリズムと勢いをつけて歯切れよく、言葉と言葉の間を取るようにしました。「ほ・ど・け・た あ・いを~」と、スタッカートを入れた歌い方です。微妙に入るか入らないかの細かな差ですが、これを意識するだけでまったく違った曲のイメージになります。

――カラオケで歌うときのポイントでもありますね。

ジュニョン はい。今回のようにリズムがあってアップテンポの曲を出すのは、セカンドシングルの「チャラ」以来ですね。その後がのシングルはバラード曲中心だったので、ファンの皆さんも「待ってました!」と喜んでくださっています。

“一人で歩けば 墨絵のようで・・・”

――「銀閣寺」は男の未練を歌った作品です。かつて愛した女性を思い出し、悲しみを募らせながら京都を歩く男性が主人公。「一人で歩けば 墨絵のようで・・・」といった歌詞に惹かれます。

ジュニョン その歌詞、僕も一番大好きなところですね。2人で旅したいにしえの古都(まち)が、白黒のさみしい風景になってしまった、墨絵のように・・・という表現が、この歌全体を見事に言い当てています。「いにしえ」という言葉は、今回初めて知って覚えたんです。新曲をいただくたびに日本語の勉強にもなるのでそれが一つの楽しみでもあるんですが、ただ、言いにくかった。い・に・し・え・・・、なかなか言えなくて何度か間違えました(笑)。

――実際に京都にも行ったそうですが、印象は?

ジュニョン 銀閣寺、きれいでしたね。今回のリリースを発表した直後の仕事がたまたま京都だったので、歌詞に出てくるような場所を探して周辺も歩いてきました。金閣寺のほうは残念ながら見ていません。この曲に合わせて京都のファンツアーも計画したいですね。ファンの方々と銀閣寺からさらに足を延ばして、金閣寺も見ることができたらいいですね。

パク・ジュニョン

卑怯だったね・・・「哀愁夜霧」

――CDジャケットはとても男っぽいですね。新曲「銀閣寺」にはジャケット写真とカップリング曲の異なる2タイプがありますが、Aタイプは全身写真とともにジュニョンさんの陰影が映っていて素敵ですね。

ジュニョン これまでジャケット写真は顔のアップが多くて、引きでもバストアップでしたが、全身が写った写真がジャケットに採用されたのは今回が初めてなんです。とても気に入っています。衣裳は黒で男っぽさを出していますが、よく見ていただくと生地に花柄が入っているんですよ。また今後、「銀閣寺」を歌うとき用に、ストライプのジャケットを別途用意しています。ギラギラではなく、銀閣寺のような落ち着いた銀色を使った個性ある衣裳です。白のパンツでより華やかさを出しています。歌唱するときの振付も楽しんでただきたいです。

――今回はCD収録の3曲すべてが男歌。Aタイプのカップリング曲「哀愁夜霧」について教えてください。

ジュニョン ニック・ニューサさんの「サチコ」をデビュー以来カバー曲として歌わせていただいていますが、それに似た楽曲だなと思っています。歌い方も参考になっています。内容については、「銀閣寺」が未練を歌っているのに対し、「哀愁夜霧」は別れたあなたの幸せを祈る・・・という気持ちを表現しています。

――いとう彩先生の作詞ですが、冒頭のフレーズが・・・。

ジュニョン 「卑怯だったね」(笑)。この歌詞はすごくインパクトありますね。裏話ですが、曲のタイトルをつけるときに最初の候補が「卑怯者」だったんです。卑怯と言う言葉そのものが、歌全体のイメージになっているんですね。主人公の男性の気持ちをストレートに表しています。自分的には歌いやすい曲でしたし、カラオケでも皆さん誰でも楽しめると思います。

パク・ジュニョン

ジャケット撮影の際、新曲「銀閣寺」の世界に合う衣裳をと、複数準備された衣裳から黒のジャケットを選んだパク・ジュニョン。一見、黒一色に見えるが、生地に花柄の模様が入る繊細な黒となっている。

海面にできる光の道・・・「月夜高く昇れ」

――Bタイプのカップリング曲「月夜高く昇れ」についてもお願いします。

ジュニョン 韓国ドラマの主題歌のようなバラード曲です。これは驚きの縁があったんですが、作曲のSiwoo(シュー)※さんが韓国で活動していたK-POP時代の知人だったんです。別の名前だったので最初気づかなかったんですが、シューさんが僕を知っているという話を聞いて、「え? そうなの?」って。調べてみたら、「あの人だ~!」って。驚きました。僕が韓国で5人のダンスグループ「エイジェックス」で活動していたとき、事務所に歌手志望で練習に来ていた人だったんです。少し年下で、まさか今日本で作曲家として活動しているとは思いもしませんでした。レコーディングのときに再会して、今度ゆっくりご飯を食べようねと話しました。当時、悪いことをしなくてよかった(笑)。シューさんはまだ歌手として活動していく道は諦めていないと言っていたので、いつか僕のコンサートにゲストとして来てくれて、一緒に歌って踊れたらいいですね。

※作曲家、音楽プロデューサー、アーティスト。2008年に韓国でアイドルグループ「Honey boys」としてデビュー。2019年から日本で作家・プロデュース活動に力を入れる。海蔵亮太「素敵な人よ – chingu version -」の作詞・編曲のほか、SEXY ZONEやSDN48などへも楽曲提供。「素敵な人よ」では2021年4月に韓国語でセルフカバーし、配信シングル「素敵な人よ(시간처럼 가주라.) – Korean Version -」としてリリースした。

――「月夜高く昇れ」はジュニョンさんらしいバラードなので、カラオケでもしっとりと歌いたい曲です。

ジュニョン 曲のタイトルの意味を、作詞の渡辺なつみ先生におうかがいしたところ、愛している男女が海を挟んで離れたところにいて、夜に月が昇るとその光が海面に映って細長い道をつくり出します。その道を渡って互いに愛する人のもとへ歩いていく・・・というシチュエーションをタイトルに表現したと教えていただきました。とても美しい光景ですよね。月が高く昇れば昇るほど長い道ができて、歌詞には海とか波といった言葉は一切ないんですが、その様子を思い浮かべながら歌ってもらいたいなと思います。

パク・ジュニョン

日本と韓国の懸け橋に

――コロナによる影響が続いていますが、近況など教えてください。

ジュニョン ジムに行けなくなったので、家でできることは何かと考えて、毎日腕立て伏せ100回をノルマに体づくりをしています。腕立て伏せは体の芯に力が入り、ぐっと耐えているだけでも筋肉を刺激して鍛えられます。あるステージでは、片手でやってみようと挑戦したらできたんですよ! 自分でもびっくりで感激しました(笑)。

――ストレスが溜まることはありませんか? お酒を飲む?

ジュニョン お酒は相変わらず飲みません。ストレス解消は、やはり熱帯魚ですね。管理が大変? だから楽しいんじゃないですか。自分で毎回海水からつくっています。飼育はいまや完全自動化されていて、水温の管理も餌やりも自動です。まあ、お金は少しかかりますけど・・・。でも、泳いでいる魚たちを見ると癒されます。今いるのはニモとドリー(ディズニー映画『ファインディング・ニモ』のキャラクター)、つまりカクレクマノミとナンヨウハギです。

パク・ジュニョン

――さて、3月7日でデビューして丸10年。日本語も板について、今後のさらなる飛躍が期待されます。

ジュニョン 10年という日々を本当に楽しく過ごせたので、この先の10年がまた楽しみです。異国に来て苦労というほどの苦労もなく、そして優しい日本の人々に出会うことができ人間関係にも恵まれました。これからもやりたいこと、やれることをどんどん現実化していきたいと思います。「月よ高く昇れ」がまさに日韓合作ですから、韓国と日本をつないで、歌を通して日韓友好の小さな懸け橋になりたい。僕をきっかけに韓国の人が日本を好きになり、また日本の人が韓国を好きになり、そんな縁をたくさんつくっていけたらいいですね。

(文=藤井利香)

【取材こぼれ話】もお見逃しなく!
(このページ下にあります)

 

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2022年3月9日発売
パク・ジュニョン「銀閣寺」
Aタイプ
パク・ジュニョン「銀閣寺」

「銀閣寺」
作詞/伊藤美和 作曲/徳久広司 編曲/中島靖雄
c/w「哀愁夜霧」
作詞/渡辺なつみ 作曲/Siwoo, FWANG 編曲/京田誠一
キングレコード KICM-31059 ¥1,400(税込)

Bタイプ
パク・ジュニョン「銀閣寺」

「銀閣寺」
作詞/伊藤美和 作曲/徳久広司 編曲/中島靖雄
c/w「月よ高く昇れ」
作詞/いとう彩 作曲/徳久広司 編曲/伊戸のりお
キングレコード KICM-31060 ¥1,400(税込)


パク・ジュニョン

profile
パク・ジュニョン(Park Junyoung)
1982年3月12日、韓国・釜山市生まれ。愛称はジュニー。キャッチコピーは、「あなたの心を癒す ヒーリングボイス」。小さな時から歌が好きで、高校の時のあだ名は“カス(日本語で歌手”。2002年、K-POPグループ「エイジェックス」のボーカルとしてデビュー。ダンスミュージックから歌手活動をスタートさせた。その後、ボーカルグループ「ザ・ストーリー」「ザ・ストーリーⅡ」での活動を経て来日。山本譲二と知り合い、2011年、日本に移住。翌2012年3月、「愛は・ケセラセラ」でソロ歌手として日本デビュー。2021年3月、日本デビュー10周年を記念した『パク・ジュニョン 10周年 パーフェクト・ボックス』(100曲入り)を発売。同年4月、「歌手生活10周年記念パク・ジュニョン コンサート2021」を東京・なかのZERO大ホールで開催。新曲をもらうと、辞書を片手に、日本語の歌詞の世界を理解する。最近の癒やされる趣味は海水魚の飼育“ジュニーリウム”。「毎日のようにみんなに話しかけています。本当に泳ぎ方が可愛すぎて! プリプリ(笑)。あとはご飯を食べるときを観ているのが一番至福の時」(ジュニョン)

パク・ジュニョンオフィシャルサイト
パク・ジュニョンオフィシャルブログ
パク・ジュニョン公式Twitter
キングレコード パク・ジュニョン ページ

Side story【取材こぼれ話】

「“金閣寺”と“銀閣寺”のことは知っていました」

新曲「銀閣寺」を歌うことになり、関西で仕事がある際に初めて京都の銀閣寺を訪れたというジュニーさん。ライターの藤井さんが「金閣寺は足利義満、銀閣寺は足利義政と歴史の勉強で何度も覚えさせられました。“満”と“政”を間違わないように」という話をしたところ、ジュニーさんが「韓国にいるときから“金閣寺”と“銀閣寺”のことは知っていましたよ」と回答。

「本当ですか?」と驚くこちらに、「日本語の教科書で覚えました。ギンカクジか、キンカクジか。発音が難しい例として習いました」とのことでした。観光に来られた韓国の方に「キンカクジ ドコデスカ?」と訪ねられたら、もしかすると、銀閣寺のことかもしれません。しっかり確認してから案内してあげてくださいね。ちなみに、ジュニーさんの発音は完璧です。

あっ、そうそう。「銀閣寺」のジャケット写真に写るジュニーさんはおでこを出したヘアスタイルですよね。過去にジャケ写でおでこを出したことがあり、それが評判よかったそうで、「今回、また出してみました」とおっしゃっていました。


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