北島ファミリー

北島ファミリーがひとつに! 「ありがとうの空」をすべての人に

北島ファミリーの4人、原田悠里、山口ひろみ、北山たけし、大江 裕が一丸となって、コロナ禍で苦しみ、戸惑い、疲れてしまっている多くの人に“希望と勇気と元気”を届ける。4人は4月21日に新曲を同時発売するが、カップリングに師匠・北島三郎が書き下ろした作品「ありがとうの空」を収録。子供からお祖父ちゃん、お祖母ちゃんまで一緒になって歌え、絆・つながりが感じられる応援歌を歌う。

「ありがとうの空」は北島三郎の思いがつまった作品だ。北島ファミリーではコロナ禍にあって、新型コロナウイルスに感染するな・感染させるなと、慎重に行動してきた。行動派の北島も不要な外出を控え、曲作りに力を注いでいたという。しかし長引く活動自粛に、いちばん若い大江は、つい師匠の北島に弱音を吐いたことがある。

「先生、僕、つらいです。本当につらいです」

北島は「おまえ、つらいと思ったらつらいだろうが」と諭したという。

「休みを仕事だと思え。そう思ったら、今できることがあるだろう。一日中、レコードを聴いたり、これまでできなかった整理整頓をしたり。家の中でできることがたくさんある」

つらいことの先には、必ず明るい未来がやってくる・・・北島三郎

活動を自粛せざるを得ない弟子たちにできることは何か? それよりもこのコロナ禍で、当たり前の日常が当たり前ではなくなった人たちに元気になってほしい。そんな思いから北島はファミリー4人が歌う作品を作った。

「先の見えない今だからこそ、ファミリー全員で想いが伝わるように、前向きで励みになる歌を作ってみました。つらいことの先には、必ず明るい未来がやってくる・・・そう信じて頑張っていきたいですね」(北島)

作詞はもりちよこ。北島の思いを「ありがとうの空」というタイトルで表現した。どんなことがあっても太陽は東から昇り、朝が来る。会えなくたって、空でつながっている。明日はきっといいことがある、と作品を通して訴える。今、本当に大切なことが、誰にでもわかりやすい言葉で綴られている。

作曲は原 譲二。北島三郎のペンネームだ。演歌でも歌謡曲でもなく、リズミカルに誰もが口ずさめる“ありがとう”の歌が完成した。

北島ファミリーレコーディング

老若男女、誰にでも口ずさんでほしい北島ファミリーによる「ありがとうの空」。「あんなに優しい先生は初めて」(山口)と言うほど、和気あいあいと、楽しく行われたレコーディングでは、4人でパート分けの準備はしていったが、北島三郎の考えでユニゾン(斉唱)で歌うことになった。(写真=右から山口ひろみ、原田悠里、北島三郎、北山たけし、大江裕)

 

原田悠里・・・とっても力の出る素晴らしい曲です
このような特別な曲をファミリー4人で歌うというのは初体験でした。私はみんなに助けられながら足を引っ張らないように歌いました。とっても力の出る素晴らしい曲です。
うちの事務所はコロナに対して、とにかく「感染させない」「感染しない」という強い思いがありまして、家の中に籠っていないといけない時期はつらかったですが、ウォーキングぐらいはいいよっていう許可が出てからは、人気がないところを1万歩とか2万歩、歩きました。自分の中ではそれがコロナを克服するひとつの方法でした。そんな中、北島先生もお仕事以外、自宅から出ないで曲作りをなさっておられ、ファミリーが路頭に迷わないようにという思いも込めて素敵な作品を書いてくださいました。改めて先生の温かさ、御心を感じさせていただきました。北島ファミリーの一員であることが心強く、感謝するところです。

山口ひろみ・・・多くの方にこの歌を届けることが先生への恩返し
北島三郎先生が皆さんに元気を与えたいという思いで書いてくださった楽曲を、同じ思いでいる北島ファミリーの皆さんと、私もファミリーの一人として歌わせていただくことを光栄に思っています。レコーディングは4人一緒に顔を見合わせながら歌いました。ファミリーの息があったところをお聴せできるんじゃないかと思っています。一人でも多くの方に「この曲で元気になったよ」と言ってもらえることを楽しみにしています。
実は先日、観光大使を務めさせていただいている女川町(宮城県)まで行ってきました。家族のようにおつきあいさせていただいていた方が亡くなられ、その葬儀でした。PCR検査を受けてうかがったのですが、お亡くなりになるまで会えなかったのは本当につらかったです。今、闘病中の方がいらっしゃっても、お見舞いにも行けない現状があります。それがコロナ禍で一番つらいことですね。先生には一日でも長く笑顔でいていただきたいですし、多くの方に「ありがとうの空」を届けていきたいですね。それが先生への恩返しになると思っています。

北山たけし・・・前向きになれる歌。4人でしっかりと歌っていきます
「少しでもこの歌を通して皆さんに元気を!」といことで、北島三郎師匠が作ってくださった楽曲です。師匠には演歌のイメージがありますが、「ありがとうの空」はすごく覚えやすくて、子供からお祖父ちゃんお祖母ちゃんまでが一緒に歌えるような、前向きな歌になっています。ファミリー4人で力を合わせて、頑張っている皆様に希望と勇気と元気を届けていきたいと思っています。
コロナ禍では歌を歌えず、大切なファンの皆様とも会えず、すごく不安な時間を過ごしてきました。歌い手として何か発信していきたい。今だからこそファミリーとしてできることは何かを考えてきました。今回4人で力を合わせて、この歌を歌えることがすごくうれしい。全国隅々まで、たくさんの人にこの歌を届けて、この歌を皆さんに口ずさんでいただいて、「コロナに負けず頑張っていこう」という気持ちになっていただけるように力を合わせて頑張っていきたい。今年はこの曲を4人でしっかりと歌っていきます。

大江裕・・・聴いて楽しんで、歌って楽しんで、踊って楽しんで!
当たり前にできたことができなくなったこの世の中。だからこそ、朝が来て、昼が来て、夜が来ることがすごいことなんだと感じさせていただける歌となっています。ぜひ、皆さんに聴いて楽しんで、歌って楽しんで、踊って楽しんでいただきたいと思っています。
つらいのは自分だけかなと思った時期がありました。そんな時にお手紙をいただきました。コンサートに行けないつらさ、生で歌を聴けないつらさが書かれていて、皆さん同じ気持ちだと思いました。家で歌うと、隣の人に壁をゴンゴンって叩かれて、いろいろあったりもしましたが(苦笑)、北島先生とお会いする機会がございまして、その時に言っちゃったんです。「先生、コンサートが中止になったり・・・。僕、つらいです。本当につらいです」って。先生から帰ってきた言葉が「おまえ、つらいと思ったらつらいだろうが。休みを仕事だと思え。休みを仕事だと思ったら、一日中、レコードを聴いたり、整理整頓したりとか。家の中でできることがたくさんあるだろう。そういうことを考えなさい。あまり暗く考えちゃうと、おまえはダメにだってしまうタイプだから」と。先生はすべてお見通しでした。
今回、同じ歌をそれぞれの新曲の中に入れさせていただくことになりました。ファミリーの顔を見るとホッとします。ファミリーのやさしさ、絆を皆さんに伝えていきたいと思います。


北島ファミリー


北島ファミリーが力を合わせて発信する作品「ありがとうの空」。師匠・北島三郎から授けられた希望の歌について4人に語ってもらった。

Q:「ありがとうの空」を4人で歌うという話はいつ頃から?
北山
 去年です。今年、みんなが新曲を出すという話を師匠が聞いて、じゃあ、みんなで歌える歌を作ろうと、師匠が考えてくださいました。

原田 カップリング曲として、みんなで歌えるものを、とね。

北山 でも、最初にこの曲を聴いた時は、「本当に師匠が作ったの?」て思うぐらいリズムが淡々としていて。師匠と言えば演歌のイメージが強かったから。

大江 驚きがありましたね。すごいな、北島先生って。こんなにも引き出しがあるんだということを感じさせていただけるメロディーでした。

北山 レコーディングでも淡々と歌えと言われました。子供からお祖父ちゃんお祖母ちゃんまでが歌うんだから、コブシはいらないぞって。コブシを回したり、しゃくったりしてはいけないって言われているのに、裕が回して(笑)。

大江 今までは北島先生に「裕はコブシが回せていない。全然、回ってないんだよ」って言われてきました。一生懸命、コブシを練習してきました。それなのに「コブシをとれ」っていうんですよ。この曲にはコブシは入らないって。でも、入ってしまいますよね。

原田 力が入ると、コブシを回したくなるからね。大江君は普通に歌っていても声が大きいんですよ。とくに力が入っちゃうと、北島先生が歌っているのかなと思うぐらい熱唱していました。


Q:レコーディングはいかがでしたか?
原田 演歌ではないリズムに翻弄されました。私たち、なんて音程が悪いんだろうって思いました。でも、先生が「うまく歌わなくてもいいんだよ」とおっしゃってくださいました。レコーディングは楽しい中にも緊張しながら臨みましたが、先生もノリノリでした。

山口 あんなに優しい先生は初めてでした。「今回はみんなが楽しそうに歌えばいいんだ」って。多少間違えても、「いいよいいよ。歌いやすければそれでいいよ」って言ってくださったのが、衝撃的でした。先生も一緒に楽しんでレコーディングできたのが楽しかったですね。聴いてくださる方にもそれが伝わると思います。

原田 先生はいつもとは違った雰囲気で、終始、笑顔でした。

大江 普段は歌のことになると、真剣になられます。先生は歌に命をかけてこられた方ですから。でも、最後に言われた言葉が心に残っています。「みんながよかったな、とくに裕がよかったな」って(笑)。この言葉はそのままとっていいのか・・・。

山口 大丈夫よ、そのまま受け取って。

原田 大江君だけ褒められたのはよかったね(笑)。

山口 私は(大江君の声が)でかいのでボリュームを下げたって聞いたけど(笑)。ひとりだけ声がでかいからうるさいって(笑)。

大江 こういう歌、好きですから(苦笑)。

原田 でも、4人で並んで歌うのは、舞台ではありますが、同じ歌をみんなで声をそろえてレコーディングするのは初めてでした。パート分けがあるわけではなく斉唱した。一緒になってひとつのものを作らせていただいたことで、すごくファミリーを感じたし、先生の温かさを感じました。ご不満もあったでしょうけど、ニコニコしながら、笑顔で大喜びされていました。

山口 一番おかしかったのが、“Oh yeah yeah”のところ。最初、“オーウェイ ウェイ”って歌っていたら、「おまえたち、イはいらないんだよ。ウェーだよ」って。得意になってウェイウェイってやっていたら、イはいらないって(笑)。80歳を超えていらっしゃる先生の発音が一番よかった。

大江 僕は英語が苦手なので、“Oh yeah yeah”のところは“オーエーエー”って自分の名前を言っちゃってました(笑)。

北山 最初は“Wow Wow”だったんですよ。先生から「たけし、いいのないか」って聞かれて、「先生、“Oh yeah yeah”ってどうですか」と提案させていただいた。

山口 そうなの!? 全然知らなかった!!

北山 少し印税をもらおうかな(笑)。

楽しそうなレコーディングの風景が浮かんでくるような対談だった。そんな北島ファミリーは「ありがとうの空」を直接、ファンに届けられる日を心待ちにしている。最初の機会は5月28日~30日まで、福岡・博多座で行われる「北島三郎ファミリーコンサート2021」になる。今年、芸道60周年を迎える師匠・北島三郎ととも、ファミリーの絆を見せてくれるだろう。誰もが口ずさめる「ありがとうの空」。”Oh yeah yeah Oh yeah yeah 一日を ありがとう ありがとう”(3番歌詞より)。覚えやすく、家族や友人たちみんなと歌いたくなる歌でもある。

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2021年4月21日
北島ファミリーの絆を感じる4作品、同時発売!

原田悠里「港町シネマ」

「港町シネマ」
作詞/たきのえいじ 作曲/弦 哲也 編曲/若草 恵
c/w「ありがとうの空」
作詞/もりちよこ 作曲/原 譲二 編曲/遠山 敦
キングレコード KICM-31017 ¥1,400(税込)

原田悠里:「港町シネマ」は27年前にアルバムの中に入れさせていただいた歌ですが、ずっとこの歌が大好きでした。コロナの自粛中はどこへも行くことができなかったのですが、気づくと、ついついこの歌を口ずさんでいました。私たちが子供の頃や青春時代は、映画にものすごく励まされました。苦しい時に、映画の名場面を思い出したりして。この歌をもう一度、皆様の元へ届けたいと思いました。“頑張ろう”という思いを持っていただきたいというのもありますが、こんな時だからこそ、少しロマンチックな歌を皆様に届けたいなと思っています。私の中では、シネマ(映画)と言えば、往年の名女優オードリー・ヘップバーンが思い浮かびます。冒険でしたが、ヘップバーンの写真集を買ってきて、雰囲気を真似してジャケット撮影に臨みました。気がついてくださったらうれしいです。

山口ひろみ「大間崎」
山口ひとみ

「大間崎」
作詞/麻こよみ 作曲/岡 千秋 編曲/南郷達也
c/w「ありがとうの空」
作詞/もりちよこ 作曲/原 譲二 編曲/遠山 敦
テイチクエンタテインメント TECA-21015 ¥1,350(税込)

山口ひろみ:「最終出船」(2018年)、「悲恋半島」(2020年)に続く、海を舞台にした三部作の最終作となっています。麻こよみ先生と岡千秋先生に作っていただきました。過去2作品と違うのは、歌の主人公の女性が”訳あり”なことです。女性のことを思って男性が身を引いて去って行ってしまうのですが、その男性をあきらめきれず、すべてを捨てて追いかける女性が主人公です。とても情熱的でドラマチックな曲です。デビュー前、歌を始めた頃に戻って、真っ新な状態でこの曲と向かい合い、岡先生から「ここから積み上げていくんだよ」とレッスンを積んでいただきました。まだまだ発展途上ですが、一人でも多くの方にこの歌の良さが伝わるように頑張って歌わせていただきたいと思っています。「最終出船」「悲恋半島」と同様、「大間崎」も応援してください。

北山たけし「風物語」
北山たけし 風物語

「風物語」
作詞/石原信一 作曲/浜 圭介 編曲/矢田部 正
c/w「ありがとうの空」
作詞/もりちよこ 作曲/原 譲二 編曲/遠山 敦
テイチクエンタテインメント TECA-21018 ¥1,350(税込)

北山たけし:実は10年前から浜先生の作品を歌いたいなという思いを、ディレクターに伝えていましたが、なかなかタイミングがあわず、10年越しに夢がかなった浜先生の曲です。子供の頃から北島三郎師匠の「漁歌」や八代亜紀さんの「舟唄」など、浜先生の世界観が大好きでした。今回、浜先生の曲をいただけてうれしく思っています。「風物語」は海の歌。ニシン漁で働く人の生活の歌です。北の海では、ニシン漁が賑わっていた100年前も今も同じ風が吹いています。この歌でヒットの風を巻き起こしたいという気持ちで、今年も頑張りたいですね。

大江 裕「登竜門」
大江裕 登竜門

「登竜門」
作詞/伊藤美和 作曲/徳久広司 編曲/南郷達也
c/w「ありがとうの空」
作詞/もりちよこ 作曲/原 譲二 編曲/遠山 敦
日本クラウン CRCN-8398 ¥1,350(税込)

大江 裕:小さな鯉でもその川を上れば竜になれるという伝説が「登竜門」になりました。川の流れや強さなど厳しい環境の中で、上流にたどり着ける鯉が一匹二匹だけいて、その鯉が竜になって帰ってくるというお話です。私はまだまだ小さな鯉ですが、いつか北島先生のように大きな先生になりたいと思っています。大江裕が大きくなって・・・、体じゃないですよ、皆様に驚いていただけるよう頑張りたい。北島先生にこの前、「裕はタイトルだけがでかい歌が多い。タイトルに負けないように、今回は『登竜門』を歌っていきなさい」と激励をいただきました。この「登竜門」で精進していきたいと思います。

北島ファミリー番組出演情報
『サブちゃんと歌仲間』
BSテレ東(BSデジタル7チャンネル)
毎週土曜日 朝5:30~6:00

2021年4月24日放送
歌唱予定曲
島あきの「海峡わかれ宿」
原田悠里・山口ひろみ・北山たけし・大江裕「ありがとうの空」
山口ひろみ「大間崎」
原田悠里「港町シネマ」
北島三郎「生かされて」

2021年5月1日放送
歌唱予定曲
五十川ゆき「FARAWAY~この空のどこかで~」
原田悠里・山口ひろみ・北山たけし・大江裕「ありがとうの空」
大江裕「登竜門」
北山たけし「風物語」
北島三郎「生かされて」