長山洋子が津軽三味線の立ち弾きで軽快に歌う新曲「白神山地」を披露し、世界へアピール。「これが長山洋子の立ち弾きスタイル!」
長山洋子が6月18日、東京・六本木のハードロックカフェ東京で発売直前の新曲「白神山地」を歌唱パフォーマンス。太竿の津軽三味線の立ち弾きスタイルで披露し、世界へ向けて新曲をアピールした。
新曲「白神山地」の舞台はタイトルの通り、秋田県北西部と青森県南西部にまたがる広大な山岳地帯で、世界自然遺産に登録されている白神山地。凜として情熱的に生きる女性の心情を、青森県の伝統和楽器である津軽三味線をフィーチャーしながらポップに明るく歌っている。
長山洋子と言えば、「じょんがら女節」に代表される津軽三味線による立ち弾きでの歌唱イメージが強い。SNSの普及により、立ち弾きで歌う長山のライブ動画の再生回数が2000万回を越えるなど、海外でも、とくにアジアでバズっているという。
「私の津軽三味線の立ち弾きスタイルを見た台湾、香港、中国といった外国の方々がSNSにたくさんコメントを寄せてくださっています。私はSNSをやっていない珍しい芸能人ですが(笑)、レコード会社の方からそううかがいました。今回の『白神山地』は6年ぶりの立ち弾きスタイルでの楽曲となります。アジア圏の方たちから見た和の世界も意識して歌っています」
長山は外国人が見る“津軽三味線の立ち弾きのスタイル”を想像し、新曲では「普段よりも地味めの着物(実際には華やか)を選んでみたり(笑)、メイクもアイラインを濃くしてみたり、口紅も赤いものを使ったりしている」そうで、衣裳やメイクのこだわりにも注目してほしいと話していた。
歌唱パフォーマンスが披露されたハードロックカフェ東京は全世界に180店舗を展開するアメリカンスタイルのカフェレストラン。ロックを中心とした音楽を聴きながら食事が楽しめるように、世界の音楽文化を支え続けてもいる。
演歌ファンだけではなく、ロックやポップスのファンにも、そして日本の美しい和の世界に興味を持つ海外の人にも聴いてほしいと、長山は同店のステージに立った。
「津軽三味線の立ち弾きスタイルを、海を越えて、世界の人たちにも見てもらいたいという思いです」
津軽三味線奏者、澤田流家元・澤田勝秋氏とその一番弟子・澤田勝成氏の2人に支えられ、長山は「白神山地」を披露すると、「津軽三味線の作品で、軽快な明るい曲調の曲というのは非常に珍しい」と明かした。
「三味線を押さえるツボなど、ふだん全然使わないところを使ったりするので、聴いていただいている以上に覚えるのがすごく難しかったです。コンサートで地方に行ったときには、家元と一緒に三味線を持ってカラオケボックスへ行き、お稽古を何回もしました」
5kgを越える津軽三味線の立ち弾きでは体力も使うそうで、いかに疲れないようにしながら足腰を踏ん張れるか、いかに立ち姿がきれいに見えるかと意識しながらステージに立っているそうだ。
「ハードロックカフェ東京のステージで歌わせていただきましたが、滅茶苦茶気持ちよかったです。(三味線の立ち弾きを見た)外国の方から『君は(伝説のギタリスト)ジミ・ヘンドリックスのようだ』『この楽器はロックだね』と言っていただいたことが印象に残ってますが、海外でライブをするなら、以前にニューヨークのカーネギーホールで歌わせていただいた思い出が忘れられないので、もう一回、カーネギーホールで歌ってみたいですね」
2018年リリースの「じょっぱり よされ/恋・三味線」以来6年ぶりとなる三味線による楽曲「白神山地」。長山は「『これが長山洋子の立ち弾きスタイルだ』というのを見ていただきながら、ぜひ、ヒットさせたいと思います」と笑顔を見せていた。
なお、1984年4月に「春はSA-RA SA-RA」でアイドルとしてデビューした長山洋子は歌手生活40周年を迎えた。アイドルシンガー時代から演歌歌手へと転向して以降の未配信ミュージックビデオ(MV)作品44曲が、新曲「白神山地」の発売日となる6月19日より主要音楽配信サービスを通じて一斉配信される。
「白神山地」のMVでは外国人による和のイメージを再現するように、煌びやかな調度品があしらわれた豪華な和室で、華やかな着物に津軽三味線を携えた長山がパフォーマンスを披露している。三味線奏者の澤田勝秋氏と澤田勝成氏も出演し、書家・水墨家の茂木千鶴香(ちづか)氏とのコラボも実現。茂木氏による水墨画のパフォーマンスもシーンとして流れ、ジャパニーズカルチャーが体現できる映像作品となっている。