吉幾三と真田ナオキがキャンペーンで師弟初共演。吉のFA宣言や虚偽発言の暴走に、真田が火消しに大わらわ
吉幾三と真田ナオキの師弟が6月28日、東京・渋谷のタワーレコード渋谷店で共演。スペシャルイベント「吉祭りファミリーパック IKUZO×NAOKI~昭和の背中じゃ酔えねぇよ!~」を開催した。
これは吉が新曲「昭和の背中」を、真田が最新曲「酔えねぇよ!」の新装盤を同日発売するのを記念して共演が実現したもの。この日の歌唱イベントのあと7月6日までは同店3階で、2人の衣裳や吉の思い出の品々が展示され、新作グッズなどが特別販売される。
歌唱イベントでは、真田が「酔えねぇよ!」と、新装盤(夢酔い盤)に収録されたカップリング曲「罰」を、吉が未発表曲「YOU WERE THERE」、新曲「昭和の背中」を披露し、最後に2人で真田のヒット曲「恵比寿」を歌った。真田が師匠・吉の前で「罰」を歌うのはレコーディング以来とのことで、吉は「下手に歌ったらお前に罰を与える」とプレッシャーをかけていた。
吉の新曲「昭和の背中」は誰にでもある父母への思いを吉らしい視点で綴った作品だ。
「デビュー50周年の節目が過ぎましたが、これからも演歌歌謡曲を歌い続けて、書き続けていきたいと思ってつくりました。“昭和”の親父とお袋の背中をテーマにした作品です」
「でも、たいした歌じゃありません(笑)」と吉流の謙遜で笑わせていたが、母の背中は花の香りがし、父親(おやじ)の背中は土の香りがしたという遠い記憶を辿りながら、いくつになっても父母の背中が恋しいと歌う、こころに響く作品となっている。
一方、真田の「酔えねぇよ!」(夢酔い盤)に収録されるカップリング曲は、表題曲同様、吉の作詞・作曲作品で、女性心を歌った女唄となっている。“天罰”が下ったとしても、一途に一人の男性を思い続ける主人公の思いが切ない。
「いろんことがあり過去を振り返りながら、これは自分への罰、戒めだと思う女心を歌っています。レコーディングでは師匠に怒られながら収録しました(笑)」
真田の新曲キャンペーンに吉がゲストとして登場したことはあるが、こうした形で2人が共演するのは今回が初めてだという。
吉の新曲「昭和の背中」になぞらえ、真田が「師匠の50周年のステージでご一緒させていただいた時、階段を降りてステージへ向かう師匠の背中を見てグッと来ました。リハーサルでは師匠がお母さんにだけ歌を贈っておられましたが、いつか自分もスターになって、そういう恩返しができる男になりたいなと思いました。カッコいいなと思いました」と話すと、吉は照れからか「そんな話は今日はいい」と返し、FA宣言をぶち上げていた。
現在の吉は徳間ジャパンコミュニケーションズに所属しているが、盟友・山本譲二が所属するテイチクエンタテインメントか、香西かおりが所属するユニバーサル・ミュージックへ移籍したいと爆弾発言したのだ。だが、山本譲二にこの話をしたところ、「来るんじゃない!!」って言われましたとしょげていた。
また真田の夢は、NHK紅白歌合戦への出場だが、吉も「僕も毎年狙っていますけど、なかなかオファーが来ない。かつて16年間(1986年~2001年)出ましたが、それ以来出ていないので、ワンコーラスでも、8小節でもいいので出場して『昭和の背中』を歌いたいですね。NHKの皆さん、よろしくお願いします。でも、こいつ(真田)が出れば、応援で呼ばれるかも」と発言。どのような形でもいいので、紅白へ出場したいという強い意志を示していた。
そんな師匠の横で、終始笑っていた真田は、「もっともっとビッグになって、いつか師匠とジョイントコンサートをして全国を回ることが夢です」と応じていた。
ちなみに、吉の新曲タイトル「昭和の背中」は、今回のイベント名「昭和の背中じゃ酔えねぇよ!」からとったものだという。新曲のタイトルが決まる前に、すでにイベント開催名が決まっていたのが理由だそうだ。ただ、真顔でそう話す吉の発言に、真田は「全部嘘ですから」とフォロー。吉の火消し役に徹していた。