【取材日記】金沢明子さんに、4年ぶりとなる新曲「ヒヨコグサ」のお話をうかがってきました。
金沢明子さんが約4年ぶりに新曲を発売されるというのでお話をうかがってきましたが、とっても若々しい金沢さんにびっくりしました。金沢さん自身は「来年古希を迎えます」とおっしゃっていましたが、信じられませんでした。
そんな金沢さんの待望の新曲は「ヒヨコグサ」。高畠じゅん子先生が作詞し、田尾将実先生が作曲された作品で、馬飼野俊一先生がアレンジを担当されました。ヒヨコグサとは、春の七草のひとつとして知られる”ハコベ”のことで、愛らしい小さな白い花をつけます。金沢さんは「人生の歌」とおっしゃっていましたが、ささやかな幸せに微笑みを浮かべるような、とっても癒やされる作品です。
金沢さんは昨年、最愛のお母さんを亡くされました。施設に入られていたそうですが、8年間、介護されていたそうで、母の死によって心にぽっかりと穴が空いてしまったそうです。そんなときに出合ったのが、この「ヒヨコグサ」でした。
「この曲に巡り会うための4年間だったように思います」
定期的に新曲の候補作は上がって来ていましたが、激しい愛や未練の恋のような作品を歌いたいという気にならなかったとのことで、「ヒヨコグサ」のデモ音源を聴いたときに、「歌いたい」と思ったそうです。
民謡出身の金沢さんが歌ってこられたこれまでの作品とは一線を画す”癒やし系歌謡曲”です。コブシも封印し、金沢さんは力を抜いて歌っておられます。「仮歌のときに力を抜いて歌ったら、それがいいと。ディレクターさんからも『もう完成している』と言われました(笑)」。もし、事前の情報なく曲を初めて聴いたとしたら、誰が歌っているのかさえ、わからないかもしれません。それくらい金沢明子さんのイメージを大きく変える作品となっています。
「歌ってみたい! と思えた作品なので、キャンペーンもがんばって世の中に浸透させたいですね」とも話されていた金沢さん。来年1月22日には東京・港区のマリーグラン赤坂にて新曲「ヒヨコグサ」の発売を記念したランチショー「金沢明子と素敵な歌仲間!」を開催されます。
ちなみにミュージックビデオですが、今朝、完成したそうです。「ミュージックビデオの撮影はこれからですか?」とお聞きしたら、「もう撮影は終わっています」とのお返事だったので、「どんな作品になりそうですか?」とうかがったら、「観ますか? 今朝、上がって来ました」とのこと。幸運にもできたてほやほやの「ヒヨコグザ」MVを観せていただくことができました。関係者以外で観たのはオトカゼが最初になりました! 着物姿で演歌を歌う金沢さんとは違う、ファッション的にはアンニュイな雰囲気の金沢さんが映し出されていました。ぜひ、MVの公開も楽しみにしていてください。
新曲発表会の詳細は、金沢明子さんの公式ブログで確認してくださいね。
▶金沢明子オフィシャルブログ「お元気ですか?」
2023年12月6日発売
金沢明子「ヒヨコグサ」
1975年のアルバム『若い民謡』で、“民謡界の百恵ちゃん”のキャッチフレーズでデビューした金沢明子。演歌、民謡、歌謡曲、民謡×ハウスミュージックと幅広いジャンルの音楽を歌ってきたが、新曲「ヒヨコグサ」は金沢自身が新しい一面を発揮した作品となった。
カップリング曲「十三みれん」は、2013年にリリースした作品を再収録した。青森県五所川原市に位置する「十三湖」を舞台に、恋した男性をひたすら待つ凛とした女性の心模様を表現した一曲。