二見颯一

歌謡界に新たな風が吹く。二見颯一が新曲「夢情の酒」で踏み出した新境地

10月6日、新曲「夢情の酒」を発売した二見颯一。2019年にデビューを果たし、その名の通り颯のように清らかに響く “やまびこボイス”で,作品を重ねるごとにおおいに存在感を発揮している。今、歌謡界に新たな風が吹く。

昔の思い出を肴にひとり酒……男の心情を歌い上げる

二見さんにとって4作目となる新曲「夢情の酒」が発売になりました。どのような作品でしょうか。

二見 この作品は2月に発売した「修善寺の夜」に続いて今年2枚目になります。路地裏酒場を舞台に、主人公はお酒を飲みながら昔の恋を思い出しているのですが、未練がすごく残っているわけではなくて「昔、ああいう恋もしたな」とひとり懐かしむという歌です。

「無情」ではなくて「夢情」なんですね。

二見 そうですね。若い時は“夢イコール目標”みたいなイメージがあると思うんですけど、この主人公の夢というのは昔の思い出。“思い出を本当に懐かしんでいる心情”という意味で「夢情」という言葉にしたという感じですね。実はタイトルは最後に決まったんです。水森先生も情感があっていいんじゃないかとおっしゃっていました。

主人公は……二見さんの世代ではないですよね(笑)?

二見 はい(笑)。自分の中で、事前にこの曲のシチュエーションをイメージしてレコーディングに臨みました。酒場があるのは有楽町駅のガード下。土曜の夜9時半くらいで、あまりお客さんもいない5席くらいのこじんまりとしたお店で……。僕よりだいぶ年上の50歳くらいのおじさんがひとりで飲んでいるような風景を思い描いて歌いました(笑)。

すごくリアルですね(笑)。ちなみに、酒もの演歌というのは初めてですよね。

二見 初めてですね。デビュー曲から二作は望郷演歌を歌い、前作「修善寺の夜」では叶わない恋を歌いました。「今は二見颯一にはどんな曲が合っていて、ファンの皆さんはどんな歌を聴きたいと思っているのかを探っている段階だから、とりあえず色々なジャンルの曲を歌わせてみたい。挑戦してごらん」とディレクターさんや師匠の水森英夫先生の思いをお聞きして、初めての分野でしたが挑戦しました。

初めて聴かれた時、メロディーについてはいかがでしたか。

二見 最初デモをいただいた時、個人的にも好きな曲調だったので聴きやすくて覚えやすかったですね。初めての三拍子の曲なので、そういった面でも新しい二見颯一の表現を見せることができる一曲なのではないかと思います。

今回伸びやかさは残しつつも、少し“やまびこボイス”は抑え気味に歌われている印象でした。

二見 そうですね。全体的なキーも僕の曲の中では低い方なのでちょっと抑え気味ですね。そこも、水森先生やディレクターさんが考えてくださっているんではないかと思います。二見颯一の違う味を出そうと……。

カラオケで一般の方が歌う際のアドバイス、上手に歌うコツなどがあれば教えてください!

止めたあの指 あの涙
やけにチラつく やけにチラつく
今夜の酒だ
(「夢情の酒」歌詞より)

二見 四行目の「止めたあの指 あの涙」のところは、マイナー調に変わるのでその音が変わるところを気をつけて歌っていただけたらと思います。ここは僕も難しかったですね。結構苦労して歌い込みました。でも、ここが決まればとてもまとまりますので頑張ってください!

二見颯一

二見颯一、3年目の新たな挑戦

一方のカップリング曲「ごめんよ」ですが、こちらは令和版の「木綿のハンカチーフ」のような作品ですね。実話……ですよね?!(笑)

二見 え、これですか?!実話だったらいいんですけど、故郷から会いにきてくれた女の子は……いないですね(笑)。「夢情の酒」とは違い、こちらは等身大の僕の世代が主人公ですが、どの年代の方でも聴いていただけるような作品ではないかなと思います。

実話じゃないんですか……残念(笑)。でも、恋愛のひとつやふたつはあるでしょう?

二見 いやー、でもこんな作品にできるような経験はないですね(笑)。どちらの曲もそうですが、今まで聴いていた演歌や歌謡曲を思い浮かべてその物語をまた自分の中で膨らませて歌っているという感じです。この曲を歌う時は現代をイメージしているのですが、歌詞には「夜汽車」という言葉などが出てくるので、そこがまた時代を感じさせるところだなと、昭和とかの今の僕と同じくらいの世代の方たちが経験された恋愛というような気がします。現代だったら会いたいと思ったらすぐに連絡が取れるじゃないですか。でもそれができないような雰囲気がありますよね。だから今の僕たちの世代の恋愛での「会いたい」という気持ちよりも数倍強い想いだと思いました。

こちらはムード演歌風ですが、こういう曲調はいかがですか?

二見 僕はムード歌謡やグループサウンズが大好きだったので、やっとこういう曲調の作品がいただけたとうれしかったですね。水森先生は、僕がどうやって歌うのかまったくわからなかったそうなんですよ。でも1曲はこういう曲を持っていてもいいかなと思って歌わせたと。レコーディングの時は、「今後はこういう曲調でいくのもありだな」とおっしゃっていました。

「ごめんよ」のワンポイントアドバイスはありますか。

二見 繰り返す言葉が多いので、あまり同じ表情にならないように歌っていただきたいですね。あとは皆さんの歌い方で自由に歌っていただければと思います!

それでは最後に、オトカゼの読者やファンの皆さんへメッセージをいただけますでしょうか。

二見 今年2作目、僕にとって4枚目のシングルになるんですけども、どちらも演歌の中でも新たな分野への挑戦、二見颯一が新境地に踏み出した作品になりました。どちらも皆さんが一度は経験されたことのある内容だと思いますし、若い時に経験した恋愛を思い浮かべて「ごめんよ」を聴いた後に、「夢情の酒」で“昔あんなことがあったな”と思い出していただけたらなと思います(笑)。ぜひカラオケでもたくさん歌ってください!

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2021年10月6日発売
二見颯一「夢情の酒」

「夢情の酒」
作詞/森坂とも 作曲/水森英夫 編曲/石倉重信
c/w「ごめんよ」
作詞/森坂とも 作曲/水森英夫 編曲/石倉重信
日本クラウン CRCN-8435 ¥1,350(税込)

INFORMATION
我ら演歌第7世代!スペシャルコンサートに出演!

日時/2021年11月27日
時間/開場:16:30〜  開演:17:00〜
会場/日経ホール(東京都千代田区大手町1-3-7日経ビル)
出演/青山新、辰巳ゆうと、新浜レオン、二見颯一、彩青(50音順)
料金/6,000円(全席指定)/生配信視聴券 4,000円
お問い合わせ/03-3222-7982(ベルワールドミュージック)


二見颯一

Profile
二見颯一(ふたみ・そういち)
1998年10月26日、宮崎県生まれ。5歳から民謡を習い始める。民謡と並行して、12歳の時にボーカルスクール「ボイス宮崎」に入り、宮地宏一氏に師事。その後数々の民謡大会で優勝を果たす。2017年、「日本クラウン 演歌・歌謡曲 新人歌手オーディション」において、見事グランプリに輝き、2019年「哀愁峠」で歌手デビュー。キャッチコピーは”やまびこボイス”。民謡で培ったのびやかで清らかなその歌声で、多くのファンの支持を集めている。趣味の絵画はプロ並みの腕前で、SNSなどで披露しており注目だ。身長もまだ伸びているといい、歌手としても男としても成長著しい歌謡界の逸材。

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