猫星茶々の演歌みち~パク・ジュニョン さんの新曲「風の吐息」はおしゃれでドラマチック〜
今年日本での歌手デビュー10周年を迎えたパク・ジュニョンさん。3月10日には10周年を記念した『パク・ジュニョン10周年パーフェクト・ボックス』を、そして4月21日には新曲「風の吐息」をリリースされました。穏やかで優しく微笑む姿がまるで貴公子のようなジュニーさんに、オトカゼ特約レポーターの猫星茶々が会いに行ってきたにゃ!
夢のひとつが叶った!『10周年パーフェクト・ボックス』
はじめまして! 猫星茶々です。パク・ジュニョンさん、今日はよろしくお願いしま〜す!
ジュニー 初めまして、パク・ジュニョンです。ジュニーって呼んでください!
うれしいにゃ〜。ジュニーさん、今年デビュー10周年本当におめでとうございます!
ジュニー ありがとうございます。 2011年に日本に来まして、丸10年ですね。
改めて振り返ってみていかがですか?
ジュニー あっという間すぎて本当に実感ができなかったんですけど、『10周年パーフェクト・ボックス』(2021年3月10日発売)という形になったものを見た時、やっと実感が湧いてきました。「本当に10年、ここまで歌ってきたんだな」と思いました。
『10周年パーフェクト・ボックス』には全部で100曲! MV(ミュージックビデオ)もデビュー曲の「愛・ケセラセラ」からすべて入っているんですよね。
ジュニー そうなんです。昔から、いつかベストアルバムを出せたらいいなと思っていましたので、夢のひとつが叶いました! いつの間にか、オリジナル曲やこれまで歌ってきたカバー曲などを集めたら100曲くらいになっていました。オリジナル曲に、これまでスタッフの皆さんが”これはジュニョンくんに合うんじゃないか”と選んでくださったカバー曲と合わせて、たくさん愛が詰まった100曲ですね。
初めてボックスを開封した時はいかがでしたか?
ジュニー 本当は開けたくなかったです(笑)。そのまま大切にとっておきたかったんですけど、ドキドキしながら開けて、MVをデビュー曲の「愛・ケセラセラ」から全部観ました。やっぱり・・・感動でしたすね。徐々に歌い方も変わって外見も変ってきて、僕の歴史がこの1枚でわかるというのもよかったですし、最近ファンになってくださった方でもこれがあれば最初からの僕を楽しんでいただけるじゃないかなと思います。
「僕もこの曲のような切ない経験があります」
ジュニーさん、10周年を飾る新曲「風の吐息」はどんな作品ですか?
ジュニー 歌い出しの「季節はいつか ひと回り」というフレーズから、もう主人公の女性は愛する人と別れて1年が経っていることがわかります。あの人と一緒に歩いていた並木道を1年後、ひとりで断ち切れない思いを噛みしめながら歩いている。曲の出だしから美しい映像が広がるような情感豊かな曲です。
前作に続いて作曲はシンガーソングライターのHANZOさんですが、メロディーを初めて聴かれた時はどうでしたか?
ジュニー 作曲してくださったHANZO先生の弾き語りの声だけのデモを聴かせていただいたんですが、今までにないメロディーの行き方というか、前半と、後半のリズムが入るところから完全に分けられているという予測がつかないおもしろいメロディーで、これは早く歌ってみたいなと思いました。そこに若草先生の編曲も加わって、イントロの弦の感じからとてもおしゃれでドラマチックに仕上がりました。今回はHANZO先生にひとりの生徒になったつもりでレッスンしていただきました。
HANZO先生から何かアドバイスはありましたか?
ジュニー この歌の一番のポイントになるところなんですけど、出だしの「季節はいつか」のところ。ここを吐息のように「い・つ・か」と歌うとか、短い時間でしたが今までとは違う歌い方を教えていただきました。先生が歌詞を一行一行ずつ解釈してくださり、この歌の切ない世界観を作っていって、教えていただいた発声で練習しました。
「風の吐息」というタイトルですが美しいけれど、切ない感じがしますね。
ジュニー 最初、「風の吐息」って一体なんだろう?って思いました。辞書で調べまして、別れて1年が経ったけど彼のことが思い浮かんでハッと吐く息、と自分では解釈しています。”吐息”という言葉なんですけど、”吐息”ってため息でもなく、ちょっと吐く息じゃないですか。別れてすぐ後だとため息かもしれません。別れて1年が経っているので主人公の女性はちょっと冷静になって、過去を追憶しているという姿をイメージをしながら歌っています。
ちなみに、ジュニーさんはこういった切ない気持ちって経験されたことはありますか?
ジュニー 僕もですね、あります。韓国って建物を壊してまた建て直したりすることが多いんですね。学生時代に二人でよく歩いていた街に別れてからもう一回行ってみたら、もうない。全然面影もない。びっくりでした(笑)。
思い出の場所がなくなっちゃってたら、過去のことだけどちょっと寂しいにゃ。
ジュニー あとは、高校1、2年生くらいの頃だったと思うんですけど、流星群が落ちてくるって話で二人で小さい山に登りました。あの時、流れ星見てたな〜って思い出しながらまた行ってみたら、ない(笑)。あの山どこ行ったの?ってなりましたよ!
日本に来られてからこれまでを振り返った時に、ため息や吐息が出るようなことってありましたか?
ジュニー 日本に来た時は自分の中では第二の人生と決めて覚悟してきたので、韓国に帰りたいなと思ったことはほとんどないですね。家族に何かあって、すぐには帰れないということがあったのでその時くらいです。本当に日本の生活が楽しいですし、日本の皆さんは優しいですし、来てよかったなと思っています。
これからもずっと、初心を忘れずに歌っていきたい
Aタイプのカップリング曲「街は黄昏」は、今度は男性目線の別れの曲ですね。
ジュニー この曲も「風の吐息」とまた雰囲気が違って、すごくいい曲です。タイトル通り、黄昏の街ってなんとなく異次元の雰囲気を出す光景じゃないですか。僕も大好きです。歌詞の最後のフレーズなんですけど1番は「もう二度と 来ないから」、2番は「幸せを 祈ってる」、ここがこの曲のポイントかな。リズムがあって激しめにも歌える曲なので、ストレートに気持ちを伝えるように歌っています。
Bタイプの「酒よ今夜は」は、演歌っぽいタイトルですよね〜。師匠の山本譲二さんの曲なんじゃないか!?と思ったにゃ〜(笑)。
ジュニー そうですね(笑)! 僕はあまりお酒とか飲まないようにしているので、僕が「酒よ今夜は」って歌うのはどうなのかなって思いながら歌っています。
ジュニーさんお酒あまり飲まにゃいんですね〜。それでも共感できるところはありましたか?
ジュニー 歌い出しの「泣きたいときには泣けばいい 泣けない男は酒を飲む」というところなんですけど、僕はあんまり涙流すことないんですよね。ちょっとした悩みなんですけど、いくら悲しい歌でも涙流して歌ったことがなくて、でもすごく悲しくて心は泣いているんですけど、涙が出ないんです。
編集長が、歳を取っておじさんになったら涙腺が弱くなって泣けるようになるって言ってたにゃ・・・。(遠い目)
ジュニー そうなんですか! じゃあいつか(笑)。涙腺を刺激して、ほろり涙しながら歌いたいなって思います!
最後に、10周年の節目を迎えられて、これからの1年をどんな年にしたいですか?
ジュニー 師匠の山本譲二さんに比べたら本当にまだまだなんですけど、ここまで来られたのはやっぱり応援してくださるファンの皆さん、そしてスタッフの皆さんのおかげです。それだけは忘れずに、この1年もこれからも、ずっと初心を忘れずに歌っていきたいです。そして、ずっと健康で元気よくやってこれたことは、自分におめでとうと言いたいですね。今年ちょうど39歳、サンキューの年なので、応援してくださる皆さんに少しでも恩返しできるようなことを企画してやりたいなと思っています。楽しみにしていてくださいね!
2021年4月21日発売
私の吐息は、大きな風となって吹き抜ける
パク・ジュニョン「風の吐息」
【Aタイプ】
【Bタイプ】
約1年2カ月ぶりのファン待望の新曲「風の吐息」は、前作「海に語りて」と同じく作曲にシンガーソングライターのHANZO氏を迎えた、断ち切れない愛する人への思いを歌った女性目線の作品。「デビュー曲「愛・ケセラセラ」も女性の気持ちを歌った曲でしたので、男性の僕が女性の気持ちをどういうふうに歌えばいいのか?と色々な勉強をしながらチャレンジしてきたんですけど、この歌も女性の気持ちを表現するということで、僕は第三者として語り部としてこの女性の気持ちを表現するのがいいかなと思って歌っています」(ジュニー)
「パク・ジュニョン 10周年 パーフェクト・ボックス」好評発売中!
2021年3月7日にデビュー満9年、数えでデビュー10年目を迎えたパク・ジュニョンのアニバーサリーCD&DVDボックス。これまでにリリースされたジュニョンの楽曲(ライブ音源は除く)を完全網羅し、CD 7枚に収められた。また、初公開の書下ろし楽曲「酒よ今夜は」も1曲収録され、収録曲は全100曲となる。さらにDVDには16曲分のミュージックビデオに、10周年を記念した特典映像が収録されているほか、撮り下ろし&未公開フォト多数の豪華ブックレットが付属する。初回限定生産。「夢のひとつが叶いました」というジュニョンは、「まるで王子みたい」と、ジャケット写真もお気に入りだ。
profile
パク・ジュニョン(Park Junyoung)
1982年3月12日、韓国・釜山市生まれ。愛称はジュニー。キャッチコピーは、「あなたの心を癒す ヒーリングボイス」。2002年、K-POPグループ「エイジェックス」のボーカルとしてデビュー。山本譲二と知り合い、2011年、日本に移住。翌年3月、「愛は・ケセラセラ」でソロ歌手として日本デビュー。新曲をもらうと、辞書を片手に、日本語の歌詞の世界を理解する。料理をはじめ、最近の趣味は海水魚の飼育”ジュニーリウム”。「毎日のようにみんなに話しかけています。本当に泳ぎ方が可愛すぎて!プリプリ(笑)。あとはご飯を食べる時を観ているのが一番至福の時です。快適な環境を作ってあげるのは難しいんですけど、すごく楽しいです!」(ジュニー)
パク・ジュニョンオフィシャルサイト
パク・ジュニョンオフィシャルブログ
パク・ジュニョン公式Twitter