
長良グループ主催「夜桜演歌まつり」が世田谷区で開催。田川寿美、水森かおりら全7組が出演。心に届けておきたい春の宴
毎年、桜の季節に東京都内23区を23年かけてまわるという長良グループ主催の恒例イベント「第二十二回 長良グループ 夜桜演歌まつり~熱唱 春の祭典スペシャル~都内23区・23年をかけて……」が3月5日、東京・世田谷区のせたがやイーグレットホール(世田谷区民会館)で開かれた。
演歌活性化を目的に、売り上げの一部を開催区に寄付するチャリティー活動も兼ねて2000年の北区(赤羽会館)からスタートし、今年で22回目。途中、新型コロナの影響で中止になったりして、今回が2022年以来、3年ぶりに実施となった。
長良プロダクションに所属の田川寿美、水森かおり、岩佐美咲、はやぶさ(ヒカルとヤマト)、辰巳ゆうとに加え、スペシャルゲストにグッチ裕三(長良マネジメント所属)、元長良プロダクションの山川豊が参加。全7組のアーティストが思い出深いステージをみせた。なお、当初、出演予定だった、ささきいさおは病気療養中のため欠席となった。
開演前には会見が行われた、それぞれが思いを語った。
田川寿美「22年の歳月の中にはいろんな出会い、別れがありましたが、こうして長良グループの仲間でいい春を迎えられたのは何よりも幸せだなと実感しています。私は第1回目から参加させていただいていますが、一緒に歩いてきた歴史、見てくださる方々と共有できるというこの春が、何ともいえず有り難いことで、心にちゃんと届けておきたい今日のこの一瞬という気がします」
水森かおり「始まった当初は23年かけて回るというのは遠い未来だなと思っていましたが、あっという間に22回目とゴールが近くなり、今日は大事な1回です。今年もみんなで力を合わせていい1日にしたいですね」
ちなみに、第1回目は水森の地元・北区で開催されたが、キャンペーンの仕事を優先したため参加できなかったという。「私は参加していないので何も思い出がありません(苦笑)が、参加しなかったという意味で思い出深いですね(笑)」と振り返った。
はやぶさ・ヤマト「スケールの大きなイベントに僕たちが出させていただけるというのは改めて有り難いことですし、今日も心を込めて歌わせていただきます」
はやぶさ・ヒカル「デビューして2カ月後に初めて『夜桜演歌まつり』に出演させていただいたときのことを鮮明に覚えています。あれから14年目になりますが、当時のことを思い出しながら歌わせていただきます」
岩佐美咲「またこうしてこのステージに立たせていただけてとても光栄です。私自身も楽しみにしていた今日なので、お客さまにも楽しんでいただけるように頑張りたい」
辰巳ゆうと「先輩方とご一緒する機会をいただけてうれしい気持ちでいっぱいですし、外は桜が満開なので、そんな桜に負けないように一生懸命歌わせていただきます」
山川豊「(事務所を退社後も)また呼んでいただけて感謝していますし、感無量です。今日も一生懸命、仲間と一緒に歌わせていただきます」
グッチ裕三「僕は板前(!)なので、とても肩身の狭い思いで参加させていただきます。かたじけない(笑)」
それぞれ同公演にかける思いを語ると、水森は「山川お兄ちゃんがここにいてくださるだけで…。この『夜桜演歌まつり』は、山川さんの『夜桜』から始まりましたので、さっきリハーサルで一緒に『夜桜』を歌わせていただいたとき、心にぐっとくるものがありました。(事務所を)離れていても心は一つ。みんなでつながっているなと感じました」と、山川の参加を喜んだ。
せたがやイーグレットホールには約900人のファンが詰めかけた。長良同グループに所属の西寄ひがしが司会を務める中、辰巳が「迷宮のマリア」、はやぶさが「外苑西通り」、岩佐が「愛の終わり三軒茶屋」、水森が「鳥取砂丘」、田川が「哀愁港」を披露。デュエットコーナーで岩佐&はやぶさが「3年目の浮気」、辰巳&西寄が「あずさ2号」、田川&水森が「春一番」を歌唱した。
続いてスペシャルゲストのグッチが「上を向いて歩こう」「only you」を熱唱した後、アニメソングから水森が「残酷な天使のテーゼ」、辰巳が「銀河鉄道999」、田川が「タッチ」を3人とも初披露した。
その後、ステージ上で同公演の収益金の一部を世田谷区に寄付する贈呈式が行われ、長良グループを代表して田川から世田谷区社会福祉協議会の常務理事 事務局長・長岡光春さんに寄付金が手渡された。
長岡さんは「社会福祉のために大切に使わせていただきます」と感謝の言葉を述べ、長良グループに感謝状が贈られた。
そして、もう一人のスペシャルゲスト・山川が、同イベントのテーマ曲でもある自身の大ヒット曲「夜桜」を田川、水森、岩佐、はやぶさ、辰巳、西寄と一緒に歌った後、最新曲「兄貴」を披露し、現在治療中の肺がんの経過について「薬がよく効いていて、元気です」と笑顔で報告した。
後半は、各アーティストの最新曲から辰巳が「運命の夏」、はやぶさが「夜霧のセレナーデ」、岩佐が「マッチ」、水森が「大阪恋しずく」、田川が「悲しいめぐり逢い」を歌唱。
最後に、この日参加できなかったささき本人からの肉声メッセージが届けられ、「1月中旬に『間質性肺炎急性増悪』というやっかいな病気を患いまして、2月末に退院はしたんですけれども、4月いっぱいは仕事を差し控えるようにとのことで、現在も療養しております。1日でも早く回復して、元気な姿で皆さまにまたお会いできるよう頑張っておりますので、その節はよろしくお願いします」と場内に流され、ささきと仲のいいグッチ裕三は「声にすごく張りがあり、元気そうなので安心しました。1日も早く復帰してほしいですね」と話していた。
フィナーレは、そのささきの大ヒット曲「宇宙戦艦ヤマト」を出演者全員で歌った。バラエティーに富んだ全27曲のプログラムは2時間超にわたり、満員の客席を楽しませた。
同公演の模様は、BS日テレで6月下旬ごろ放送予定(放送日は後日、長良グループのホームページに掲載予定)。
なお、長良グループ 夜桜演歌まつりはこれで残すところあと1カ所、「豊島区」を残すのみとなった。