神野美伽が4年連続で東京・コットンクラブに出演。「仕事なのに、まるで子どもの遠足みたいな気分(笑)」。最前線で活躍中する4人のミュージシャンとコラボ
神野美伽が11月25日、東京・丸の内のコットンクラブで一夜限りのスペシャルライブ「ONE NIGHT PREMIUM‘22 MIKA SHINNO LIVE at COTTON CLUB」(夜2公演)を開催した。
1984年に「カモメお前なら」でデビューした神野。NHK紅白歌合戦に過去2回出場し、1999年には日本人初の韓国デビューを果たした。またニューヨーク公演、SXSWやARABAKI ROCK FESTなど国内外の音楽フェスティバルにも出演。ロック、シャンソン、ジャズなど異ジャンルのアーティストとのコラボを積極的に行い、演歌のジャンルを超えた幅広い活動を行っている。
この日は、4年連続でコットンクラブに出演。毎年、日本のライブシーンの最前線で活躍中のミュージシャンたちとコラボしてきたが、今年は、クリヤ・マコト(ピアノ)、竹中俊二(ギター)、ルイス・バジェ(トランペット)、岡部洋一(パーカッション)の実力派メンバー4人とコラボ。岡部以外は、過去にステージで共演した経験のあるメンバーたちだが、今回のように4人で一緒にコラボするのは初めてだった。
「去年はコロナで人数制限がありましたが、今年は人数制限なしで開催できることになりました。おかげさまで1stステージも2ndステージもチケットは完売です」(神野)
今年も好評だったライブの見どころは、コットンクラブならではの一流ミュージシャンとのコラボだ。
「いま自分が一番歌いたい曲を集めました。毎年、そのときに一番自分にフィットするメンバーと一緒にやってきたつもりですが、今年は何が違うかというと、ものすごくリラックスできている。仕事なのに、まるで子どもの遠足みたいな気分(笑)。何の不安もなく、ただただ楽しみ。それは、今日集まってくださったミュージシャンのおかげです」(神野)
そう語っていた神野はライブが始まると、詰めかけた観客に、「このコロナ禍で3年近く演歌のコンサートのステージはほとんどストップしてしまいました。でも、この2年半ほどの間に演歌とはまた違うジャンルの皆さんと一緒にライブをしたり、コンサートをしたりして、その中でジャズとかラテンとか、いままで全く接してこなかった音楽を歌う機会に恵まれました。今日のメンバーは、その中で出会った素晴らしいミュージシャンです」とあいさつ。
オリジナルナンバーから代表曲「男船」、最新曲「旅立つ朝(あした)」、同カップリングにも収録の「テネシー・ワルツ」、ジャズナンバーから「Fly Me To The Moon」、ラテンナンバーから「ベサメ・ムーチョ」、美空ひばり作品から「リンゴ追分」、そしてアンコールでは、現在の世界情勢を憂いて選曲した「ひまわり」など全12曲を熱唱した。
今年3月に「腰椎椎間板ヘルニアによる急性麻痺」のため手術を受けたが、現在は回復して思うように歌えるようになったそうで、「去年の12月、今年3月、4月と大きな手術を受け、長く入院していましたし、退院してからも延々とリハビリが続いたため(今年の活動は)もう無理かなと思っていたのですが、回復し始めた夏ごろから『まだいけるな』と思い始めました。苦しくなってきたらやるべきではないのですが、自分が(音楽を)楽しめている以上はやるべきだと思っています。それに、来年は40周年を迎えますから…」と意欲を見せていた。
そんな神野は来年2月28日と3月1日の両日に、大阪・新歌舞伎座で40周年記念リサイタルを開催する。また来秋には東京でもリサイタルを予定している。