伊達悠太が37歳のバースデーパーティーで幸せを嚙みしめる。「この幸せがずっと続きますように」
伊達悠太が11月28日、東京・新宿区のグレースパリ新宿本店で37歳を祝うバースデーパーティーを開催、ファンからの“悠太”コールに終始、笑顔をみせた。
「2日後の11月30日に37歳の誕生日を迎えさせていただきます。皆さんとこうして巡り合うことができ、幸せな37歳だと思います」
パーティー会場に伊達が現れると、“悠太!” “悠ちゃん!” “おめでとう~!”の掛け声が会場にこだまする。
1987年11月30日に北海道伊達市で生まれた伊達悠太は、16歳のときに上京。最初に移り住んだのが新宿だった。
「37歳になりますが、上京して20年が経ちました。最初は東京オペラシティ(文化施設/西新宿)のすぐ近くに住んだのですが、ターミナル駅・新宿駅の南口に出たらわけがわからなくなって心が折れました(笑)。16歳の僕には右も左もわからなくて……。北海道に帰りたくなりました」
2012年に「伊達ゆうた」としてデビューし、2017年には現在の名前に改名。再デビューを果たした伊達悠太。上京してからの20年は笑顔ばかりの日々ではなかったが、今やテイチクサムライのひとりとして活躍し、昨年リリースした「土砂降りの雨だから」ではオリコンの演歌・歌謡曲ランキングで自身初の1位も獲得した。
「人としてまだまだ未熟ではございますが、これからも歌に専念して新たな“伊達悠太”を楽しんでいただけるよう一生懸命精進します」
会場には伊達の写真が転写された特注のバースデーケーキが登場し、ファンが“ハッピーバースデートゥユー ディア ユウタ♪”と歌で祝福すると、伊達はさらに笑顔を爆発させた。
「来年の誕生日も、再来年の誕生日も……ずっとずっとずっと皆さんにお祝いしてもらえるとうれしいな」
温かいファンへの感謝を込めて、この日、伊達が準備してきた楽曲は全15曲だった。所属するテイチクレコードが90周年を迎えていることから所属歌手の大先輩・川中美幸の「遣らずの雨」や森昌子の「越冬つばめ」などのカバーのほか、オリジナル曲からは「涙のララバイ」「一目惚れのブルース」「冬のいたずら」「土砂降りの雨だから」ほか、今年8月にリリースした新曲「サバイバル・レイディー」とそのカップリング曲「純愛(じゅんな)」(赤盤)、「愛の歌をバラードと呼ぶなら」(黒盤)を聴かせた。
「本当にいい歌をいただきました。『純愛』『愛の歌をバラードと呼ぶなら』は歌っていると感情がこみ上げてきて泣きそうになります。(作曲の)杉本眞人先生からは『あまり感情を入れすぎないように』と言われていますが、でも、こみ上げてきます」
新曲のカップリングでは観客からすすり泣く声が聞こえてくるほどだった。歌い終えた伊達は「花粉症ですか?」と笑っていたが、伊達悠太の歌の表現力が聴く人の心を射抜いていた。
そして、自身初の2形態でのCDリリースとなった新曲「サバイバル・レイディー」では、手拍子と“悠太”の掛け声を受けながらノリノリで歌い上げた。
新御三家の作品から「君が美しすぎて」(野口五郎)、「言えないよ」(郷ひろみ)、「情熱の嵐」(西城秀樹)をカバーすると、伊達は人生を山と河にたとえた五木ひろしの「山河」をアンコール曲に選曲し、全身全霊で歌い上げた。
「ああ、疲れた~」
全15曲を歌い終えた伊達が安堵して心の声を漏らすと、会場からは非情にも「もう一曲!」とリクエストが飛ぶ。
「この曲が最後。準備してないんだけど…」と戸惑う伊達がったが、「まだ聴きたい? じゃあ、もう1回、歌おうか」と、新たな魅力を開花させてくれた新曲「サバイバル・レイディー」を披露してダブルアンコールに応えた。
「16歳で上京しましたが、決して平坦な道ではありませんでした。でも、振り返ると幸せです。この幸せがずっと続くように頑張りたいと思っています」