小桜舞子が新曲「海鳴り列車」の発表ライブを開催。ファンの大声援に包まれ、「この列車を全国へ走らせたい」
小桜舞子が1月5日、地元 神奈川・藤沢市の藤沢市民会館(小ホール)で新曲「海鳴り列車」の発売を記念した新曲発表ライブを開催した。恒例となっているライブだが、コロナ禍の規制もなくなり、大声援の中でのライブに笑顔いっぱいのステージとなった。
2011年に、秋田県角館町を舞台とした「恋する城下町」でデビューした小桜舞子。一昨年にはデビュー20周年を迎え、さらに輝きを増している彼女の新曲が、かず翼氏が作詞、徳久広司氏が作曲を手がけた「海鳴り列車」だ。
昨年12月13日にリリースされると、オリコンの週間 演歌・歌謡曲ランキングで2週連続3位となる好発進。別れたことで、その別れが間違いだったと気づいた女性が愛する人の元へと列車で向かうストーリーが描かれている。舞台は羽越本線。小桜の新たな一面が発揮された作品で、伊戸のりお氏のアレンジによって疾走感とスケール感のある楽曲に仕立てられている。
「わ~! すごい!」
スクリーンに「海鳴り列車」のミュージックビデオが流れ、ファンの気分が最高潮に達すると、小桜がステージに登場。まずは挨拶がわりに「海鳴り列車」を届ける。会場からは、「舞子ちゃ~ん」「舞子~」の掛け声。それを聴いた小桜は、「すごい!」と驚き、喜んだ。
「お餅を食べてきたような力強い声援! ありがとうございます(笑)」
コロナ禍でも続けてきた新春の大イベント「新曲発表ライブ」。近年は湘南台文化センター(藤沢市)で開催してきたが、現在、改装中とのことで今年は久しぶりに藤沢市民会館でのステージとなった。
「久しぶりの藤沢市民会館ですが、皆さんのお顔がよく見えていいですね。(最前列までの)距離がここまで近い会場もあまりないですよね」
ファンとの一体感が増した会場。小桜は「うれしい気持ちと感謝の気持ちが伝わるように、しっかり歌わせていただきます」と、「海鳴り列車」のカップリング曲「おんなの七坂」や、昨年発売した「名残り雨」、“大好きな曲です”と「度会橋(わたらいばし)」を披露すると、昭和の名曲から「木綿のハンカチーフ」「硝子坂」をカバーしていく。
「『海鳴り列車』は何らかの事情があって別れてしまったけど、『やっぱりあなたが好き』という主人公を歌っていますが、『おんなの七坂』の主人公は前向きで、とても素敵な女性です。こちらもとってもいい歌なんです」
カップリング曲を披露する際には、そんなことも語っていた小桜。客席ラウンドでは元気の出る「小桜音頭」と、ファンとの掛け声も楽しいデビュー曲「恋する城下町」を歌って会場を盛り上げた。
また、司会者として知られる西寄ひがしが、この日は特別ゲストとして出演し、二人でデュエットを披露した。
小桜がデビューする前からお互い面識があるそうで、気心が知れた二人は鈴木聖美&鈴木雅之による「ロンリー・チャップリン」と、平尾昌晃と畑中葉子が歌った「カナダからの手紙」の2曲を歌唱。「カナダからの手紙」は、歌好きの西寄が子どものころ母親にレコードを買ってもらった思い出の一曲でもあり、西寄のリクエストにより小桜とのデュエットが実現。小桜はプライベートでも歌ったことがなかった楽曲とのことだったが、この初披露はファンにとってうれしい“お年玉“となった。
なお、西寄は“漫談”でも会場を沸かせ、コロナ禍の自粛中につくったというオリジナルソング「時は流れても」を熱唱した。
ファンだけではなく、小桜舞子も一緒に楽しんだ新曲発表ライブ。終盤には今は亡き村上幸子から引き継いだ、星野哲郎作品「女の雪国」、哀愁を歌う「おんなの夜汽車」、力強い張り歌「よされ三味線」が表現力豊かに届けられた。
「今日はいっぱいの拍手をいただきました。“舞子” “舞子“と掛け声もかけていただき、いいお正月になりました。皆さんのおかげで、『海鳴り列車』はいい波に乗れました。この波に乗って、全国へ列車を走らせたいと思います」
小桜は「心を込めてもう一度歌わせていただきます」と、ライブの最後に新曲「海鳴り列車」を再び披露すると、会館の出口でファン一人ひとりと触れ合いながら新曲のヒットを誓った。