劇場版『徳光和夫の名曲にっぽん』が開幕。初日は由紀さおり、小林幸子らが共演。“テレビ屋”の徳光和夫が舞台で歌をつなぐ
音楽番組『徳光和夫の名曲にっぽん』の明治座公演が11月14日開幕し、司会の徳光和夫とアシスタントMCのおかゆほか、初日の出演者が記者会見を行った。
『徳光和夫の名曲にっぽん』はBSテレビ東京で放送されている人気番組。今年、番組放送開始10年を迎え、明治座創業150周年の記念企画として劇場公演が決まった。11月20日までの7日間で11公演が行われ、豪華アーティストが共演する。番組同様、アシスタントMCをおかゆが務める
初日は由紀さおり、小林幸子、市川由紀乃、辰巳ゆうと、ベイビーブーの5組が出場。前半は出演者全員がステージ上に登場し、トークもたっぷりと進行し、「まるでお茶の間にいるよう」(小林)と、出演者もいろんな話題に花を咲かせていた。
後半はそれぞれの最新曲のほか、由紀さおりと市川由紀乃の“ゆきゆきコンビ”や、小林幸子と辰巳ゆうと、おかゆとベイビーブーによるコラボも実現。小林と辰巳が「もしかして PARTⅡ」に挑戦すると、徳光は息の合った2人に、「もしかして、がないようにお願いしますよ」と揶揄する場面があり、小林も「親子ほどの年の差がありますから」と否定しつつ、辰巳と仲良く手をつないで舞台を去るなど、辰巳が言うところの“ほんわかした時間”を観客は楽しんだ。
また来年55周年を迎える由紀さおりと、来年満60周年の小林幸子の共演では、由紀の提案でボサノバの名曲から2人で「マシュ・ケ・ナダ」を披露。お互いにソロ活動が忙しい2人が同じ舞台で一緒に歌う機会はこれまでほとんどなかったが、あ・うんの呼吸で踊りながら歌ってみせた。
初日1回目の公演を終えた徳光和夫は、「私自身が記者会見をするのはほぼ初めての機会でございますが、何も悪いことはしていません」と笑顔で記者会見に応じた。
「テレビ屋でございますので、視聴率100%の仕事(全員が同じ舞台を観る)という経験はありません。最初は緊張しましたが、ようやく少し落ち着いてきたところです。今日は改めて歌手の皆さんのすごさを実感しました。歌手の皆さんは1カ月近く劇場公演を務め、聴かせて酔わせられるわけですが、肉体労働的にも粘りがあるんですね。僕にはとてもできません。今日も2回目がないといいんですが(苦笑)。でも、明治座というこの舞台に、テレビ出身の私がMCとして立たせていただくのは光栄です。お袋が歌舞伎好きで、子どものころからよく明治座のことを聞かされていましたので、そんなことも頭に思い浮かべながら、最後までがんばって務めたいと思います」
徳光和夫は司会者でもあるが、劇場公演ということで今回は「座長」としても舞台を牽引する役割となる。楽屋の入口には明治座からプレゼントされた紅葉が描かれたのれんがかかっているそうだが、本番の舞台では、「公演が終わったあと、こののれんはどうしたらいいのか? 家の玄関につけていると宅配便の方も『どうしたもんか』となるんじゃないか」と観客を笑わせていた。
明治座創業150年×番組放送10周年記念として行われる劇場版『徳光和夫の名曲にっぽん』は11月20日まで開催される。
出演者コメント
由紀さおり
明治座創業150年記念した舞台に立たせていただいて光栄です。若い世代の皆さんに名曲をうまくつないでいけるような歌い手人生だったらいいなと、そんなことを歌いながら感じさせていただきました。昨日も夜9時過ぎまでリハーサルしておりました。でも、本番が始まると皆さんプロフェッショナルで、ぴちっとタイミングを合わせてくださり、初日1回目を無事終えることができました。「板を踏む」と言いますが、記念の舞台で板を踏むことは感激的でした。若い人たちとご一緒できたのもすごくうれしゅうございました。小林幸子
『徳光和夫の名曲にっぽん』が放送開始10年ということですが、改めてすごいことだなと思います。放送開始の初期から出させていただいていますが、いつも徳光さんにお任せしているので、今日も心配なく歌わせていただくことができました。明治座さんでは何度も座長公演をやらせていただきましたが、それとはまったく違う舞台でとっても楽しかった。本当に幸せでした。市川由紀乃
日頃からかわいがっていただいております先輩方、いつも仲良くさせていただいている仲間の皆様とご一緒でき、また徳光さんのナレーションで歌うことができて光栄でした。由紀さおりさんと一緒に歌わせていただきましたし、先輩の背中を見させていただきながら歌えるという贅沢な時間を過ごさせていただきました。辰巳ゆうと
皆さんと同じステージに立たせていただくだけでも光栄なんですけれども、先輩方とご一緒させていただいたことは自分の歌手人生の中でもすごく大事な一日になりました。明治座には何度か先輩方の劇場公演で立たせていただいていますが、お芝居と歌の構成でした。今回は全然違った構成で、いつもの収録スタジオの楽しい雰囲気をお客様に観ていただけてうれしかった。今日、先輩方から学ばせていただいたことを糧にこれからもがんばって歌っていきたいなと思いました。幸せに包まれた時間でした。ベイビーブー(リーダー:ユースケ)
番組の中では聞けないようなお話も今日は聞けました。由紀さおりさんは、初めて僕たちを明治座の舞台に(共演者として)立たせてくださった恩人なのですが、今日はその由紀さおりさんと一緒にステージに立てて本当にうれしかった。先輩方の背中を見て歌わせていただきました。おかゆ
一視聴者だった私が、徳光和夫さんの隣でアシスタントMCを務めさせていただくことになって5年になりますが、明治座創業150周年の記念すべき機会に全公演、アシスタントMCとして出させていただくことになりました。一日一日を大切に噛みしめたいと思います。今日はギター一本で歌わせていただく機会もあったんですが、東京・上野の湯島から一軒一軒回って流しを始めたあのころの自分に、「明治座で流しができたよ」と言ってあげたいです。徳光さんのおかげでたくさんの夢を叶えさせていただいています。このあとの公演も楽しみですが、徳光さんの足を引っ張らないように精いっぱい務めたいと思います。
明治座創業150周年×番組放送10周年記念
劇場版『徳光和夫の名曲にっぽん』公演概要
【公演名】明治座創業150周年記念『徳光和夫の名曲にっぽん』
【出演】〈MC〉徳光和夫
〈スペシャルゲスト(日替わり出演)〉
14日(11:30/16:00)
由紀さおり・小林幸子・市川由紀乃・辰巳ゆうと・ベイビーブー(終了)
15日(13:00)
五木ひろし・市川由紀乃・丘みどり・新浜レオン・ベイビーブー
16日(11:30/16:00)
五木ひろし・小林幸子・天童よしみ・新浜レオン・ベイビーブー
17日(13:00)
坂本冬美・原田悠里・福田こうへい・中澤卓也・二葉百合子
18日(11:30/16:00)
里見浩太朗・中尾ミエ・堺正章・福田こうへい・はやぶさ
19日(13:00)
里見浩太朗・中尾ミエ・堺正章・すぎもとまさと・はやぶさ
20日(12:00/16:30)
坂本冬美・原田悠里・北山たけし・辰巳ゆうと・二葉百合子
〈アシスタント〉おかゆ
【スタッフ】
〔制作〕オフィスプロペラ
〔制作協力〕エムファーム
〔後援〕BSテレビ東京
〔企画・主催〕明治座
【公演日程】
2023年11月14日(火)~20日(月)
【開演時間】
11:30/12:00/13:00/16:00/16:30
【料金(税込)】
【11:30/12:00/13:00】S席12,000円(1・2階席) A席(3階席)7,000円
【16:00/16:30】 S席11,000円(1・2階席) A席(3階席)7,000円 未就学児入場不可
【チケット発売】一般販売:発売中
【チケット問合せ】明治座チケットセンター:03-3666-6666(10:00~17:00)
10名以上のグループ鑑賞:03-3660-3941
【公式サイト】https://www.meijiza.co.jp/info/2023/2023_11_2/
【会場】明治座(東京都中央区日本橋浜町2-31-1)
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