ビジュアル系演歌歌手 最上川司がタイムトラベルで中学生に!? 8周年記念コンサートで日本クラウン移籍第一弾「飛んでけ花笠」を披露。
ビジュアル系演歌歌手 最上川司が6月9日、東京・台東区のライブハウス「Asakusa Gold Sounds」で「最上川司 デビュー8周年記念2ヶ月連続ワンマンコンサート『仰天!!タイムマシーンで修学旅行』」を開催。6月28日に発売される新曲「飛んでけ花笠」などを披露した。同曲は日本クラウン移籍第一弾シングルとなる。
最上川は、ビジュアル系ロックバンド THE MICRO HEAD 4N’S(マイクロヘッドフォンズ)のドラマー“TSUKASA”として活躍しながら、子供の頃からの夢だった演歌歌手としても2015年6月10日に「まつぽいよ」でソロデビューした。同バンドのリーダー、kazuyaに「夢のままで終わらせるのはもったいない。バンドと掛け持ちでやってみなよ」と背中を押されたことが、演歌歌手デビューにつながった。
8周年となる今年は、5月、6月と2カ月連続でワンマンコンサートを実施。この日は前回の「小学編」に続く「中学編」として、2公演行った。
「感極まってますかーッ!」
「扇子の風」で登場した最上川がファンに呼びかけると、「イエーイ!」と反応するファン。熱気に満ちたステージが開幕した。
「自分で言うのもなんですが、勢いがついています。この勢いを利用しつつ、皆さんからのパワーもいただいて最後まで駆け抜けていきたいと思います。おっと忘れていました。自己紹介させていただきます。山形発、世界初、新型ビジュアル系演歌歌手の最上川司です!」
昨年5月に発売したアルバム『百歌繚乱~もがちゃんねるベストプラスワン~』からド演歌の「月山」、2016年シングル「ひとひらの桜」のカップリング曲「最上川慕情」を披露すると、最上川は「許されない恋はしたことありますかーッ」と、再びファンに呼びかけ、新曲のカップリング曲「許される恋」を届けた。
同曲は最上川が作曲し、麻こよみ氏が作詞を担当。80年代の懐かしいサウンドが活かされた作品となっている。
「始めにメロディーをつくって、こよみ先生に歌詞をつけていただきました。“君が好きだよ”というフレーズがありますが、自分で歌詞を書く時には恥ずかしくて書けない言葉です。でも、こよみ先生の歌詞からは作品の情景が浮かんできて、自然な流れで歌うことができました。とても大人な作品です。許されない恋の歌ですが、皆さんのこと好きになってもいいかな」
ここからはワンマンコンサートのメイン企画が展開された。テーマは修学旅行。過去にタイムトラベルし、当時の思い出の楽曲を披露した。
「今回は『中学編』と題して、思春期に入った中学生の恋心をテーマにしています。僕が中学の時の修学旅行は、東京と日光へ行ったのですが、初日に体調を崩してしまい、2日目の学級探訪は旅館で過ごしていました。そして以降も、ずっとエレベーターに乗っているような感じでした。でも今日のステージでの旅行はタイムスリップして、万全の状態で楽しい修学旅行をします(笑)」
運転手“金音次郎”による「仰天!!タイムマシーン『ゴールドサウンズ号』にて最上川司くんの中学時代の修学旅行に案内するぜ」というアナウンスによって、最上川とファンは“あの日”に時間移動。一部では北島三郎の「北の漁場」、沢田研二の「TOKIO」、横浜銀蝿の「ツッパリHigh School Rock’n Roll」などを、二部では「北の漁場」のほか、TM NETWORKの「Get Wild」、スポ根アニメ『巨人の星』の主題歌として有名な「行け行け飛雄馬」、テレビ時代劇の「銭形平次」をカバーした。
中学編ドラマ(二部)の中では、司少年は夕食に食べた牡蠣に当たって具合が悪くなるが、数時間後には回復。「イエーイ!」とばかりに旅行を楽しむ。学級探訪では各班に別れて行動するのだが、班名はなんと“北の漁場”とな。司少年の独断と偏見で名づけられたが、演歌好きにもほどがある。だが、周りの迷惑を顧みない司少年は憧れのマドンナ“モガ子ちゃん”と同じ班となり、ワクワクドキドキ。北の漁場一行で向かった野球観戦では、モガ子ちゃんの手が司少年の太ももの上に!? これは告白するしかないと、「君のことが、す、す、す・・・」。果たして、司少年の恋は成就するのか?
「修学旅行は、1年生の時からかあちゃんが積み立ててくれたお金で行くわけじゃないですか? でも、僕自身は心の底から楽しめなくて、家に帰ってから泣きました。今回のコンサートを浅草でやることになりましたが、浅草は観光名所。中学時代の修学旅行のコースにも入っていました。コロナ禍で修学旅行に行けなかった方もいらっしゃると思うので、そういった方々に向けても修学旅行の楽しさを伝えたかった」
そう明かした最上川。「だいぶ妄想が激しかったですが(笑)、台本を書いていてとても楽しかった。マイクロヘッドフォンズのSHUN.さんが『もっと面白くしよう』といろいろ手を加えてくれました」。
学ラン姿の中学生や忍者となって活躍した時代から現代に帰ってきた最上川。現在はビジュアル系演歌歌手として活躍中だ。「皆さんの力を借りて楽しいステージができました。素敵な企画になりました」と感謝し、花笠をもってステージに現れた。
「6月28日にシングルを出させていただくことになりました。自分が生まれ育った山形を思い出しつつ、作詞・作曲させていただいた『飛んでけ花笠』です。時には涙しつつ、でも、涙さえもパワーに変えて花舞台に向かって頑張っていこう! という作品です。聴いてくださる人が自分の目標に向かって飛んでいけるような応援歌にもなっています」
日本クラウン移籍第一弾シングルともなる「飛んでけ花笠」。「皆さんのおかげで再びメジャーに返り咲くことができました」と話す最上川は、今回の新曲披露では新たな振り付けを準備してきたという。山形花笠踊りに欠かせない“花笠”を曲の冒頭、結婚式のブーケトスのように飛ばす演出がつかみとなっていた。
「花笠を受け取った人はすごく喜んでもらっていいんですけれども、回収させていただきます(笑)。僕にも誇りがありますから。普段は家に飾っておきたい。まあ、花笠が誇りならぶん投げるなという話なんですが・・・」
「飛んでけ花笠」の歌詞の中には山形の風習も組み込まれており、山形の“母なる川”を演歌歌手名にした故郷愛の強い最上川ならではの仕掛けも。さらに・・・。
「これからは参加型演歌でやっていきたいという夢を見ています。みんなで一緒に曲をつくりたい。叫んだり、一緒に振りをやったりする方はすでにいらっしゃいますが、もっともっと激しくいきたいなと思っています。思う存分、叫んでください!」
最上川の「どっこいしょ!」の掛け声に、「イエーイ」と反応するファン。「心の底からはっちゃけちゃうよ!」「イエーイ」「いいですねッ!」。「飛んでけ花笠」が始まると、激しく揺れるペンライト。サビでは“司”の掛け声も。最上川はファンの力を借りながら、新曲を楽しんでいた。
「デビュー前にも演歌を歌っていましたが、2015年6月10日に演歌歌手としてデビューさせていただき、ビジュアル系のお客様にはこんな(演歌の)世界があるんだとびっくりされました。もう8年も経つのかと思うと、早いですね。いい時ばかりじゃなかったですが、自分にとって大変な時間であっても、あとから咲くこともあるんだなと思います。どんどんパワーを出していくから、皆さんからもパワーをいただきたい」
最上川は「今は花」を届けると、「デビュー記念日の前夜祭を、デビュー曲で終わりたいと思います。最高の“ぽいぽいぽい”を僕にください」と、代表曲「まつぽいよ」でフィナーレを迎えた。
なお、「最上川司 デビュー8周年記念2ヶ月連続ワンマンコンサート 『仰天!!タイムマシーンで修学旅行』中学編」は当日、会場から配信もされた。配信ライブは2023年6月23日までアーカイブ視聴できる。
配信ライブ「最上川司 デビュー8周年記念2ヶ月連続ワンマンコンサート 『仰天!!タイムマシーンで修学旅行』中学編」
アーカイブ視聴はこちら(2023年6月23日まで)
一部
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二部
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