前川清が55周年記念コンサートツアーをスタート。東京公演ではクール・ファイブも集結し往年の名曲を披露。
前川清が2月7日、東京・中野区の中野サンプラザで「前川清 55周年記念コンサート~ありのままに~」を開催。クール・ファイブや、歌手でもある長男の紘毅、次女の侑那らもステージに上がる盛りだくさんのプログラムで、1月1日発売の記念シングル「昭和から」(さだまさしが作詞・作曲)を含む全30曲を歌唱した。
前川清は、内山田洋とクール・ファイブのボーカルとして、1969年2月5日に「長崎は今日も雨だった」で歌手デビュー。地元・長崎県のキャバレーで歌っていたところを、グループの小林正樹に見いだされたのがきっかけだった。
クール・ファイブ時代にはデビュー曲のほか、「噂の女」「そして、神戸」、「中の島ブルース」「東京砂漠」などのヒット曲に恵まれたが、1987年にグループを離脱し、ソロ活動を本格化させた。
コンサートは第1部のソロ歌唱に続いて第2部では、クール・ファイブのオリジナルメンバーが集結。リーダーだった内山田洋さんは2006年に亡くなっているが、コーラス担当の宮本悦朗、小林正樹、岩城茂美、森本繁が集結し、“前川清とクール・ファイブ”として往年のヒット曲を披露した。ステージで“前川清とクール・ファイブ”が結成されるのは、2019年12月以来3年2カ月ぶりだった。
「クール・ファイブの小林さんが3日前に体調不良で来れないかもとの連絡が来ていたので今日クール・ファイブが全員そろってステージに立てたのは感動し泣きそうになった」
そんなふうに語る前川は、「このメンバーで60周年もステージに立ちたい」と意欲を示していた。
円熟味を増した前川清の魅力が存分に披露された55周年記念コンサートは中野サンプラザでの公演を皮切りに、5月16~18日の大阪新歌舞伎座、6月4日の「札幌カナモトホール」、6月24~25日の福岡・博多座へと続く。
2023年1月1日発売
55周年記念シングル
前川清「昭和から」
前川清の盟友であり、同じ長崎県出身のさだまさしが楽曲を提供した「昭和から」。”電話のダイヤル” や “駅の伝言板” と、昭和を生きた人にとっては、懐かしいワードと情景を通して、令和に生きる主人公の心のありようが丁寧に描かれており、55周年にふさわしい心に残る作品となった。カップリング曲「思い出は恋しくて、見た夢は儚くて」は、長男でもあるシンガーソングライターの紘毅が楽曲を手がけた、心温まる作品となった。