田川寿美が花園神社でヒット御礼詣で。神楽殿でデビュー30周年記念曲「雨あがり」を歌唱奉納し、「ファンの心に救われた」と感謝
田川寿美が5月11日、東京・新宿区の花園神社を訪れ、デビュー30周年記念曲「雨あがり」のヒット御礼詣でを行った。田川は「雨あがり」の発売を翌日に控えた昨年9月28日に同神社でヒット祈願を行ったが、オリコン週間シングル演歌・歌謡曲ランキングで初登場2位(昨年10月11日付)を記録し、現在もロングヒットを続けている。
そのお礼を兼ねた再訪では境内の神楽殿で「雨あがり」の歌唱奉納を行い、デビュー満30周年となる今年のさらなる飛躍も祈願した。
祈祷のあと神楽殿へ移動し、参拝客が見守る中で「雨あがり」を歌唱奉納した田川は、新緑が美しく、爽やかな風が神楽殿の中を吹き抜ける中での歌唱に、「気持ちいいですね」と笑顔に。また、手を振る参拝客に目一杯の笑顔で手を振り返していた。あまりにも親しげな表情に取材陣からは「お友達かと?」と聴かれるほどで、「いえ、違います(笑)。同世代かなと思ったので」と照れる田川に、人の良さが感じられた。そんな田川が今の心境を話した。
「想像だにしないコロナ禍の中で、心苦しい思いをしながら日々、なんとか耐えて日常生活をされている方がたくさんいらっしゃると思います。私たち歌手も日本語の美しさ、日本の歌謡曲を伝えていきたいという意識でみんな奮闘していますけれど、なかなか思うように皆様の間近で曲を聴いていただくことができませんでした。でも、ようやく少しずつ動き始めたことにとてもうれしく思います」
「お客様にお会いできなかった時は、ファンの方が奈良や京都、四国など全国から、神社回りをして、『ヒット祈願したよ』ってお手紙をくださいました。そのお手紙や、その心にどれだけ私は救われたかわかりません。
“幸せ演歌”の『雨あがり』は、皆様に少しでも勇気を与え、皆様の元気につながればいいなという思いで発売をさせていただいた曲です。今回、ヒット御礼詣でをさせていただいて、心に風が吹いてきたなって感じました」
神事に用いられる歌舞である神楽殿での歌唱は、田川にとって2度目だった。
「神楽殿で歌わせていただいたのは、これが2度目です。『女人高野』をリリースした2002年に、その歌の舞台となった奈良・室生寺の神楽殿でシークレット・ライブをやらせていただいて以来です」
そして、ロングヒット中の「雨あがり」が聴く人の励みになることを願った。
今日は新緑が綺麗で、気持ちのいい季節に神楽殿で歌わせていただきました。私たちの心って日常のことに左右されてしまいがちですけど、桜もそうですが、木々は毎年変わらず、花を咲かせてくれますよね。そんな自然や、季節の移り変わりがすごく励みになっています。ですから、『雨あがり』という歌が皆様にとって、励みになるような一曲になるといいなって思っています」
「雨あがり」の歌詞には、雨あがりのあとに出現する虹が表現されている。田川は「虹は天使の贈り物。そんな夢のあるロマンチックな作品です」と、30周年記念曲をアピールしていた。
私の“雨あがり”は、視野が広がったこと
ロングヒット曲「雨あがり」はひと言で言えば“幸せ演歌”。雨あがりに虹を見つけた時のようなハッピーな気分になれる作品だ。そこで田川寿美に日常生活の中での“雨あがり”は? と聞いてみた。
「私は人見知りが激しくて、人と親しくなれるタイプではなかったまま歌手になってしまったんですが、(息子が通う学校でのPTA活動などを通じて)実生活の中で子どもを育てながらお仕事をなさっているたくさんの女性の方と知り合いました。同世代の方のファイトをすごく感じるんですね。私は芸能界しか知らなかったですが、たとえば航空会社に勤めている方や、建築業で頑張っている方など、異ジャンルですけど、すごく刺激になりました。ですから、最近はコミュニケーションをたくさんとるようにしていまして、視野が広がったことが“雨あがり”かなと思います」
田川寿美「雨あがり」ミュージックビデオ