
川野夏美が2年ぶりソロコンサートで、ギターの弾き語りを初披露。新曲「想い千すじ」では杉本メロディーで情念を歌う。
川野夏美が10月17日、東京・江東区のティアラこうとうで「川野夏美コンサート2021」を開催し、ギターの弾き語りに挑戦するなどファンを楽しませた。単独コンサートとしては約2年ぶりだった。
川野は2017年の「オホーツク海岸」のカップリングに収録された「歌手~singer~」から歌い始め、川野の人気曲16曲が収められた『川野夏美全曲集 勿忘草・悲別~かなしべつ~』(10月6日発売)から「女の空港」「北海子守歌」「寒ぼたん」などを歌い継いでいく。
「歌手~singer~」はピアニストとジャズシンガーとの大人の愛の物語だ。「あなたはクラブの ピアノ弾き 私はジャズの Singerで」という歌詞で始まる仁井谷俊也の作詞作品。弦哲也が優しいメロディーをつけ、川野が切ない現実を情感たっぷりに歌う。
「2年ぶりのコンサートで、今回コンサートが開催できるのが奇跡のようです。リハーサルからグッと胸に来るものがありました」
そう語っいた川野は、アイドルメドレーとして松田聖子や中森明菜のヒット曲を歌い、「勿忘草」や「悲別~かなしべつ~」ではギターの弾き語りを初披露した。ファンにとってはサプライズの演出だった。
「もっと気軽に歌えたらいいなという思い」から、2017年にギターを購入していたが、忙しさもあり、なかなか練習できなかったという。しかし、コロナ禍で時間ができたことで、「お客さんにお会いできた時に披露できたらなと思うと練習も楽しかった」と、日々、練習に励んできた。
新曲「想い千すじ」やカップリング曲「ふるさと行き」の披露や、natsumi名義で2004年にリリースした「紙のピアノ」、2019年の「満ち潮」などを歌うと、川野はアンコールに応えて「雲母坂~きららざか~」、“あなたのそばに 咲いていたいの♪”と「ひまわりとタンポポ」を聴かせた。
10月13日に発売された「想い千すじ」はさくらちさとが作詞を、杉本眞人が作曲を手がけた作品。川野は近年は弦哲也の作品を歌ってきたが、今作では杉本を迎えて情念を歌う。道ならぬ恋に身を委ねた女性が、叶わぬ想いに千筋の涙を流す。川野はそんな女性の気持ちを、杉本メロディーによる熱いビートで聴かせる。
コンサートでは、杉本作品から「今さらジロー」「吾亦紅」なども披露していたが、全25曲を熱唱した川野は、その日のブログ「なつみっ記。」に「胸が、いっぱいになった」と書き込んだ。
「お客さまがいてくださることが夢のようでした。お会いできた感動といったら…。うまく言葉にできませんが、胸が、いっぱいになりました」
なお、「川野夏美コンサート2021」の模様は2022年1月21日に映像作品(DVD)として発売される。
(写真提供:日本クラウン)
2021年10月13日発売
巧みな表現力で情念を歌う
川野夏美「想い千すじ」

「想い千すじ」
作詞/さくらちさと 作曲/杉本眞人 編曲/川村栄二
c/w「ふるさと行き」
作詞/さくらちさと 作曲/杉本眞人 編曲/佐藤和豊
日本クラウン CRCN-8430 ¥1,350(税込)
2021年10月6日発売
川野夏美『川野夏美全曲集 勿忘草・悲別~かなしべつ~』

日本クラウン CRCN-41379 ¥3,100(税込)
【収録曲】1 勿忘草/2 満ち潮/3 青い瞳の舞妓さん/4 オホーツク海岸/5 遠い別れ町/6 雲母坂~きららざか~/7 仇の風/8 悲別~かなしべつ~/9 女の空港/10 歌手~singer~/11 利尻水道/12 港町恋唄/13 おんな大漁船/14 北海子守唄/16 紙のピアノ