市川由紀乃が2年ぶり有観客リサイタルを開催。タイトルは“超克”。「ファンの皆様と困難に打ち勝ちたい!!」
市川由紀乃が9月1日、東京・渋谷区のLINE CUBE SHIBUYAで2年ぶりとなる有観客リサイタルを開催。ファン800名(新型コロナウイルスの感染防止対策で、入場者を限定)が会場に駆けつけた。昨年のリサイタルはコロナウイルスの感染拡大の影響を受け、無観客配信となっていた。
タイトルの「超克」は、市川本人が命名した。リサイタルを開催するにあたり「こんな今だからこそ歌を通して伝えられるものがあるはず」、「ファンの皆様とともにこの困難に打ち勝ち、乗り越えたい」という気持ちが込められている。
会場ロビーには、市川を応援しようとFCメンバーからの申し込みによって今回のリサタイルのために特別に作成された縦2m、幅3.5mの巨大なフラワーモニュメントと市川のパネルが設置されてい。開演前、初めて実物をみた市川は「たくさんのお心遣いをいただき感謝の気持ちでいっぱいです」と顔をほころばせていた。
開演するやいなや目に鮮やかなグリーンの着物で登場した市川は、代表曲である「雪恋華」から歌唱。プロジェクションマッピングで、歌う市川の顔と「超克」の文字が大きく映し出される迫力の演出に会場は大盛り上がった。
「まだまだ大変な状況が続く中、会場へ足をお運びいただき本当にありがとうございます。マスクの内側ではたくさんの人が笑顔になってもらえるように、私も精いっぱいの笑顔で最後までつとめさせていただきます」
市川が笑顔いっぱいに挨拶をすると、会場は温かい拍手に包まれた。
この日発売になったばかりのアルバム『唄女(うたいびと)Ⅳ~歌(うた)・劇(ドラマ)・詩(ことば)~吉田旺作品集~』より抜粋した往年の名曲カバーコーナーへ突入すると、シックなモノトーンの衣装で登場し、ちあきなおみの「喝采」や、梶芽衣子の「晩夏」、日吉ミミの「雪」を情感たっぷり歌い上げ、その表現力を見せつけた。
場面は一転し、現在公式YouTubeチャンネルにて公開中の吹奏楽部の名門・埼玉栄高校とのスペシャルコラボレーションコーナーへ。演歌と吹奏楽、異色のコラボレーションを行った2曲「扇を指さす君たちへ」と「津軽海峡・冬景色」を披露した。
そして本編最後を飾ったのは、大好評を博している最新曲「秘桜」だ。
「会いたいけれど会えない人を思う情念の歌。今はファンの皆様への会いたいという思いをのせて歌っています」と開演前に述べていた市川。紅白の紙吹雪が舞い散る中、般若の面をつけて踊り、熱唱する姿は、思いの込められた大迫力のステージングとなった。
アンコールでは、「秘桜~艶盤~」に収録されている新曲「Je t’aime~もっともっと」を初披露。
直後のMCではファンへ想いを語りながら一瞬、涙声になるシーンもあったが、「泣いてしまうとお化粧がとれちゃうから」とすぐに大きな笑顔を作り、NHK紅白歌合戦出場曲にもなった「心かさねて」「命咲かせて」を歌唱。おなじみの曲に会場の盛り上がりは最高潮に高まり、全18曲を歌唱した圧巻のステージは幕を閉じた。
2021年9月1日発売
地獄に落ちても貫きたい運命の恋
市川由紀乃「秘桜」~艶盤~
市川由紀乃が2021年3月にリリースした「秘桜」の艶歌盤。「秘桜」はたとえ道ならぬ恋でも、運命の恋。奈落の底までついていく」と激しく燃え上がる恋心を、市川が艶と奥行きのある七色の歌声で歌い上げる。和楽器による味わい深いアレンジとメロディーに乗せて紡がれる「煩悩」「奈落」などの鋭い言葉が、この曲の世界観をよりドラマチックに彩る。
2021年9月1日発売
市川由紀乃『唄女Ⅳ~歌・劇・詩~吉田旺作品集~』