水森かおり公演が開幕。ドタバタ喜劇で笑い、巨大衣裳に観客が感嘆!!

水森かおりが記者を目指す女子大生役を演じる明治座での舞台が6月18日、開幕した。コロナ禍の中、スタッフ一同、感染対策を取りながら稽古を続けてきたが、初日の大勢の観客から温かい拍手をもらったことに勇気づけられ、水森は「このまま千穐楽まで頑張ります」と笑顔を見せた。

「6月2日から稽古が始まりました。マスクを2枚重ねて、フェイスシールドをつけての稽古。いつもとは違う緊張感を持ちながらの稽古でした。何事もなく初日を迎えられるようにと願っていましたが、無事、初日を迎えられたので、今度は無事、千穐楽を迎えたいと思います」

「水森かおり公演」は第1部がお芝居「笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~」、そして第2部が絢爛豪華な「水森かおりコンサートin明治座」となっている。

大正時代の東京。男爵令嬢の円城寺かおり(水森かおり)は女子大生。雑誌記者になるため、特ダネを探しに町へ。水森は演技の勉強のため、取材を受ける際に記者の質問内容などを研究していたそうだが、芝居では騒動に巻き込まれてばかり・・・。

左から、かおりの祖父であり、男爵の円城寺三郎右衛門和時(石倉三郎)、円城寺かおり(水森)、乳母の三木京子(三林京子)。石倉は本番直前に「楽しいなあ」って声かけしてくれたそうで、「そのひと言で緊張感がほどけた」と、水森は感謝していた。

水森が明治座で単独座長公演を行うのは2年ぶり。芝居ではイケメン俳優の岸田タツヤを相手役に、事務所の後輩・岩佐美咲と辰巳ゆうと、ベテラン俳優の石倉三郎、三林京子らとドタバタ喜劇を披露した。

短大卒業以来だという、大正ロマンなハイカラスタイル(着物に袴姿)の水森がステージに登場すると、大きな拍手と、クスっとした笑い。水森のライバル的な役どころとなった岩佐との実年齢についての軽いやりとりでは、会場を和ませていた。

かおりに一目惚れされる馬術教師・岸辺達也を演じる岸田タツヤ。岸田とのリアルな世界でのラブラブの可能性を聞かれた水森は「そんな、申し訳ないです。どちらかと言えば、石倉三郎さん。石倉さんとなら道ならぬ恋に陥るかもしれません(笑)」。

かおりの従兄弟で、あわよくば円城寺家の跡取の座を狙う役・辰岡ゆうとを演じた辰巳ゆうと。セリフは自宅で100回以上、練習して覚えたという。しかし、「昨日の夜から緊張していました。本番前もドキドキ。お芝居の中にクロロフォルムで気絶するシーンがありましたが、第1幕からクロロフォルムを使っていたんじゃないかと思うぐらい記憶がありません。気がついたら終わっていました」と辰巳。本番中も油を塗ったみたいに、尋常じゃない汗をかいていた、と話していたが、「でも、楽しかったです。皆さんの足を引っ張らないように、千穐楽まで頑張ります!!」。

記者志望であり、女一座の座長の娘・岩崎みさきを演じた岩佐美咲。かおりとは記者の座を争う役どころ。岩佐は「役柄として、強めの口調で、先輩に失礼なことを言わせていただいた」と恐縮していたが、水森からは「本気でイラッとしていました(笑)」。でも、それくらいでちょうどいいと水森が話すと、「もっと本気でイラッとさせられるぐらいに頑張ります!!」。

第2部の歌謡ショーでは、「こんな時代だから歌の世界で旅行にいった気分になってほしい」と、水森はたくさんのご当地ソングを披露。『NHK紅白歌合戦』で着用した衣裳でステージに立ち、目でも楽しませていた。水森によれば、毎日、日替わりで紅白衣裳を替えるという。

第2部のコンサートでは、レインボーカラーが美しい2007年の紅白衣裳で登場。「鳥取砂丘」「松島紀行」などを披露した。

左から辰巳ゆうと、水森かおり、岩佐美咲。芝居と同じ東京を舞台とした作品を歌う。緊張していたという辰巳は、水森のほうを向くことができず、ずっと客席を向いて歌っていた。「私のこと見てくれなかった」という水森に、「見なかったんじゃなくて、見られなかったんです。ステージでキラキラされている水森先輩を見たら、緊張して歌詞が飛んでしまいそうで」と辰巳。「千穐楽では見つめ合って歌いましょう」と、やさしく応える水森だった。

ソロコーナーでは、最新曲「右手と左手のブルース」を歌った岩佐美咲。8月13日にはデビュー10周年コンサートを東京・なかのZEROで開催する予定。

今回、初のお芝居、初の劇場公演となった辰巳ゆうと。「水森先輩のステージに立ちたい、そして歴史ある明治座の舞台に立ちたいと思ってきましたが、今回2つの夢が同時に叶いました」と話していた。ソロでは新曲「誘われてエデン」を観客に届けた。なお、8月8日には東京・日本橋三井ホールで、セカンドコンサートとなる「辰巳ゆうとコンサート2021~そして、これから~」を行う予定。

コンサートの後半は「高遠 さくら路」から。2019年の紅白で披露した衣裳で登場した。こちらの衣裳は公演期間中、ずっとお披露目するという。

クライマックスは、昨年の紅白で披露した巨大ドレス。篠原ともえがデザインした衣裳で、紅白以来のお披露目。しかもフルサイズの衣裳を有観客で披露するのは、明治座が初めての機会となる。

「瀬戸内 小豆島」の音楽が始まり、幕が開くと、ステージいっぱいに広がった衣裳に身を包んだ水森が現れ、観客からはそのスケールの大きさに、「うぉー」という声が漏れた。

明治座六月公演「水森かおり公演」第2部「水森かおりコンサートin明治座」

「たくさんのお客様に足を運んでいただき、本当にいい初日を迎えることができました。(関東も梅雨入りし)雨女なので心配していましたが、いいお天気にも恵まれてホッとしました。スタッフの皆さんと心を一つにして、千穐楽まで頑張りたいですね。来てくださる皆さんに元気を与えたい。紅白の衣裳もたくさん持ってきました。1回だけじゃなく、何度でも足を運んでいただいて、(日替わりの)衣裳を見ていただきたいですね」

東京・明治座での「水森かおり公演」は6月27日まで行われ、7月5日~11日には大阪・新歌舞伎座で開催される。

水森かおり 「来てよかったね」と、笑顔になってもらえるようなお芝居と歌をお届けできたらいいなと思っています。明治座さんも安心・安全にお客様をお迎えできる準備ができていますので、皆さん、安心してぜひ、明治座へおでかけください。

岩佐美咲 お客様がいらっしゃる中で歌わせていただけたのが楽しくて。改めて幸せを感じました。お越し下さる皆さんに元気になって、たくさん笑って帰っていただけるように、一日一日精一杯頑張ります。

辰巳ゆうと 初めてのお芝居で、初めての劇場公演です。余計なことを考えずに、がむしゃらにくらいついていきたいと思います。ご一緒させていただく皆さんの足を引っ張らないように、千穐楽までくらいついていきます。

写真=明治座


水森かおり

第1部の芝居「笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~」。円城寺財閥の跡取りであり、女性記者を目指す女子大生の円城寺かおり(水森かおり)を中心に、かおりが一目惚れするイケメン馬術教師の岸辺達也(岸田タツヤ)、かおりのライバルとなる岩崎みさき(岩佐美咲)、かおりの甥っ子であり、財閥の跡取りの地位を狙う辰岡ゆうと(辰巳ゆうと)、かおりのお祖父様であり円城寺財閥を率いる円城寺三郎右衛門和時(石倉三郎)、乳母であり、かおりを支える三木京子(三林京子)らがドタバタ喜劇を巻き起こす。

水森かおり公演 概要
公演期間:2021年6月18日(金)~27日(日)
開演時間:11:00/16:00
会場:明治座
企画・制作:明治座

第1部:「笑劇 大正浪漫~令嬢、難儀を引き受ける?~」
作・演出:池田政之
大正デモクラシー華やかなりし東京。記者を目指す令嬢女子大生のかおり(水森かおり)は、雑誌社の編集長に雇用条件として課された特ダネを求めて街へ繰り出すが、通りすがったイケメン(岸田タツヤ)に魅了されてしまう。
見失ったイケメンを探し回るうちに、様々な問題を抱えた女性たちと出会ったかおりは、その問題を解決することで特ダネにしようと奮闘するが、事態は思わぬ方向に展開していき、てんやわんやの大騒動に――!?

出演:水森かおり、岸田タツヤ、岩佐美咲、辰巳ゆうと、石倉三郎、三林京子、西堀亮(マシンガンズ)、滝沢秀一(マシンガンズ)《Wキャスト》、パーマ大佐《Wキャスト》、藤川真千子、山口竜央、安奈ゆかり、浅利悦子、小多田直樹、桂團治郎、水野直浩

第2部:「水森かおりコンサート in 明治座」
“ご当地ソングの女王”水森かおりによる絢爛豪華なステージ。大ヒット曲の「鳥取砂丘」や新曲「鳴子峡」などの名曲の数々と、劇場でしか見られない豪華(巨大)衣裳など見所たっぷりのコンサートをお楽しみください。

料金(税込):S席(1・2階席)11,000円、A席(3階席)5,500円
※6歳以上有料/5歳以下のお子様の入場は不可。

チケット発売日:好評発売中

問い合わせ:明治座チケットセンター(03-3666-6666) 10:00~17:00

「明治座めーる倶楽部」への入会や、公演概要の詳細は明治座ホームページ

明治座HP/チラシダウンロード

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