パク・ジュニョン 10周年記念コンサート!~一曲一曲に心を込めて~
今日は待ちに待った!!
「歌手生活10周年記念パク・ジュニョン コンサート2021」inなかのZERO大ホール
開催させて頂きました!!
僕にとってステージに立たせて頂くことは、いつも特別で、かけがえのない瞬間ですが、今日は日本での歌手生活10周年記念コンサートということで・・・パク・ジュニョンの節目となるステージでもありました。
4月20日夜、パク・ジュニョンは公式ブログに「10周年記念コンサート!!」と題して、こう書き込んだ。コロナ禍での記念コンサート。人数制限、換気、検温など、しっかりと感染防止対策はとられていたが、参加を見送ったファンもいただろう。ジュニョンはそんなファンに気づかいながらも、「愛を感じる拍手にも、幸せを頂きました」と、会場に駆けつけてくれたファンに感謝していた。
2012年3月、「愛・ケセラセラ」で日本デビューを果たしたジュニョンは、4月20日のこの日、東京・新宿区のなかのZERO 大ホールで2公演を行い、合わせて750人のファンから10周年の祝福を受けた。
ジュニョンがオープニングに選んだ曲は「河口湖」だった。デビュー5作品目の作品で、オリコン演歌・歌謡曲チャートで1位を獲得し、夜盤、朝盤に続き昼盤と3タイプがリリースされるなどロングヒットを記録した大切な曲だ。
「とても幸せです。とてもうれしいです。日本に来て丸10年、デビューして丸9年。(歌手活動は)10年目に入りました。皆さんに育てていただきました。応援していただいたことで、パク・ジュニョンは、今日、このステージに立つことができました」
「河口湖」を歌い終えたジュニョンの挨拶に大きな拍手が沸く。
バラードが好きで、元々はバラード歌手になりたかったジュニョン。だが、韓国でバラード歌手として成功する人は限られており、まずは名前を覚えてもらおうと、「エイジェックス」というグループに加入し、ダンスミュージックから歌手活動をスタートさせた。2002年のことだ。その後、ボーカルグループ「ザ・ストーリー」「ザ・ストーリーⅡ」での活動を経て、日本でのソロデビューを果たす。日本での活動で知り合った方を通じて山本譲二とつながり、山本の支援により日本デビューという夢をつかんだ。そして、日本の演歌・歌謡曲をよく知るようになった。
そんなジュニョンが「10周年にふさわしいです」と次に選んだ曲は、デビュー曲「愛・ケセラセラ」のカップリング曲「あやまち」だった。韓国ではメロディーが優先されたが、歌謡曲と出合って歌詞の大切さも学んだ。“愛がなけりゃただのあやまち”と歌い上げる。
「デビューしたあの日のこと、鮮明に覚えています。新宿アルタ(現・新宿ダイビル)前でデビューイベントをやらせていただきました。山本譲二さんもお越しくださり、盛り上げてくださいました。素敵な方です。恩師です。僕の持ち歌はデビュー曲とカップリング曲しかなかったので、(その時は)僕の歌をたくさん歌うことができませんでしたが、明日、11枚目のシングルが発売されます。ある歌手の方がご自分の歌を子供と表現されていましたが、僕も同じです。自分の子供として育てていき、皆さんにかわいがっていただきたい! これからも(自分の歌を)大切に歌っていきたいなと思っています」
ジュニョンは「河口湖」「あやまち」とは曲調を変え、観客との拍手によるコールも楽しい「海鳴り」(「永遠にサランヘヨ」(Aタイプ)のカップリング)、「離さない」(ファーストアルバム『嘆きの雨』に初収録されたオリジナル曲)の2曲を激しく歌うと、さらに激しい曲で盛り上げたいと、セカンドシングル「チャラ」をダンサブルに熱唱する。客席ではペンライトが激しく揺れ、ステージの照明と融合し、美しい光景が広がっていく。
ここからはギターとピアノの演奏によるアコースティックサウンドで、「酒よ今夜は」「愛・ケセラセラ」「初めて出逢った日のように」「愛そう」「東京・・・愛愁」「顔」と、ジュニョンが選曲した作品を届ける。
「酒よ今夜は」は日本デビュー10周年を記念して発売された『パク・ジュニョン 10周年 パーフェクト・ボックス』に収録された100曲目の曲。オリジナルの新曲であり、4月21日発売の新曲「風の吐息」(Bタイプ)のカップリング曲としても収録された。
この日時点の最新曲「酒よ今夜は」~デビュー曲「愛・ケセラセラ」へとアコースティカルな音楽でファンを引き込む憎い演出。「なんか不思議な気持ちです」と、ジュニョンは語りかける。とくにデビュー曲は日本のアボジ(父)でもある山本譲二がプロ歌手になるきっかけを作った浜圭介が作曲だけではなく、作詞も手がけてくれた曲だ。
「素敵な名曲に出合えたことに感謝しながら、これからも日本の歌を大切に歌っていきたいと思います」
日本と韓国の2つの心を持つジュニョンは日本と韓国との架け橋になりたい、という思いを持っている。アルバム『LOVE ~韓国ドラマを歌う~』『LOVEⅡ~愛の不時着~』に収録した韓国ドラマの歌を歌う。俳優であり歌手でもあった故パク・ヨンハが歌ったドラマ『オールイン運命の愛』の主題歌「初めて出逢った日のように」、そして『太陽の末裔』から「愛そう」を届けると、これからも韓国の歌をカバーしていきたいと、その思いを語った。
日本に来た当初は日本語が不自由で、「電車の乗り換えもできなかったが、今ではわからなかったら日本語で聞けるようになった」と、「東京・・・愛愁」を歌うと、この歌は東京への僕の気持ちであり、僕を育ててくれたのは皆さんだと繰り返した。闇と光の東京、肩を寄せ合う東京だけど、私はこの街が好きで幸せだと訴える内容で、いとう彩の歌詞には、“だって貴方に 逢えたじゃないの”“希望という字を 抱かせてくれた”といったフレーズが並ぶ。
周年コンサートでは、メドレーを歌うことが多い。思い出の曲たちをたくさん聴かせたいという思いがあるからだ。だが、ジュニョンの10周年記念コンサートにメドレーはない。一曲一曲を厳選し、今の思いを歌に預けて聴かせていく。ギターとピアノの演奏で歌う最後の曲は「顔」だった。
「僕のワガママで、この演奏で歌いたかった」
好きな人の前で素直になれない女性の気持ちを語りかけるように歌うと、ジュニョンはステージ袖へ消えた。ここまで11曲を歌った。どの曲もジュニョンが選曲したものだった。
ステージのライティングが一際ド派手に演出される中、ジュニョンは「昼も夜も真夜中も」で終盤を始めた。前作「海に語りて」(Bタイプ)のカップリング曲で、HANZOが手がけた作品。『パク・ジュニョン 10周年 パーフェクト・ボックス』の発売を記念して行われた人気投票で2位となった曲でもあり、ラストスパートの幕開けにふさわしい曲だった。
「これからも、もっともっと皆さんとお会いしたい」。ジュニョンの本音だった。
コンサート翌日には第11弾シングル「風の吐息」がリリースされる。Aタイプのカップリング曲「街は黄昏」、そして発売前の新曲を披露すると、コロナ禍で歌う機会が減ってしまった2020年を振り返り、今回の新曲では「たくさん歌いたい」と訴えた。「風の吐息」は女性目線の歌で、忘れられない“あの人”への想いを綴った作品だ。
8月には歌の手帖社から写真集が発売されると喜び、10周年に感謝したいと、ジュニョンのコンサートではお馴染みの「無条件(ムジョッコン)」で最後を締めた。韓国のトロット歌手、パク・サンチョルが歌って大ヒットした曲だが、“必要な時にはいつでもいいから僕を呼んでくれ。無条件だ”という思いを歌っている。
「10周年、20周年、30周年・・・と、この若さのまま皆さんと会い続けていきたい」
アンコールはデビュー曲「愛・ケセラセラ」を再び。オリジナル演奏で歌うと、ジュニョンは「今日は皆さん、幸せでした」と客席に呼びかけた。そして、この夜、ジュニョンは公式ブログに「感謝感謝の10周年!! まだまだ始まったばかりです」と記した。
Photo-Gallery
パク・ジュニョン 歌手生活10周年記念パク・ジュニョンコンサート2021 inなかのZERO大ホール
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2021年4月21日発売
デビュー10周年記念曲
パク・ジュニョン「風の吐息」
風の吐息(Aタイプ)
風の吐息(Bタイプ)