20周年を飾る「潮騒みなと」で、椎名佐千子はさらに高みへ!
椎名佐千子は、今年デビューから20周年を迎える。袴にブーツという可憐なハイカラさん姿で全国を飛び回る乙女だった彼女は、この20年で歌手として、そして素敵な女性として成長し、多くのファンを魅了している。そんな彼女の20周年記念曲「潮騒みなと」が2月10日に発売された。前向きな気持ちでまっすぐ歌の道を歩いてきた椎名が歌うその作品には、私たちを元気づける力が込められている。
「『きっとかなうんだ!』と信じて前向きな気持ちで歌っています」
Q 椎名さんの20周年記念シングルとなる新曲ですが、コロナ禍が収束しない状況の中での制作活動だったと思います。表題曲の「潮騒みなと」をはじめ、この3作品を制作していく過程で、「こんな作品にしたい」など、これまでと違った思いなどはあったりしましたか?
椎名 作品的にはしっとりとした3曲ですが、大変な状況が続いている昨今なので今回は皆さんにとって応援歌のような存在になるといいな……という思いが強く芽生えました。大きな20周年という節目の作品なので、ひとりでも多くの方に知っていただきたいですし、椎名佐千子の代表曲になるように頑張りたいと思っています!
Q まずは「潮騒みなと」について、椎名さんのお言葉でご紹介いただけますか?
椎名 「潮騒みなと」は愛しい人の帰りを待っている健気で一途な女性を歌っています。2003年に、私のオリジナル曲第三弾として発表した「泣きむし海峡」を彷彿とさせるような、少し懐かしい雰囲気でアレンジされた曲です。作詞は初めて森田いづみ先生にお世話になり、作曲は岡千秋先生が担当してくださいました! ここのところの私の作品の中ではアップテンポな曲なので、初めて聴いた時はとても新鮮に感じましたね。これまで歌わせていただいた曲の世界観を残しつつ、また新たな部分を先生方に引き出していただけたと思います。
Q とてもテンポの良い王道演歌作品ですが、歌い方など工夫した点や心がけられた点などはありますか?
椎名 そうですね。気持ちも歌い方も、全体的に泣きすぎないように明るい声の響きで歌うように心がけています。サビの「きっと、きっと~」の部分が私はお気に入りです。繰り返しのところは一途な気持ちを表していて、『きっとかなうんだ!』と信じて、諦めや迷いを振り切るように前向きな気持ちでいられるようにと願いを込めて歌っています!
Q レコーディングはどのような感じで行われたんですか?
椎名 それが、レコーディングでは岡千秋先生にビシバシと熱血指導をしていただきました(笑)! ありがたいことに終始、歌の細部までこだわってレコーディングに向き合ってくださいました。
Q とくに、岡先生から熱血指導された点はどういったところですか?
椎名 岡先生からは歌のスピード感を出すための歌い方(母音の使い方)や、声の響かせ方など丁寧にアドバイスをいただきました。岡先生の「何よりも大切なのは心を込めて歌こと」という言葉がとても心に響きましたね。そして森田先生からは「思いっきり歌ってくださいね」というアドバイスもいただいたので、心を込めて思いきり歌うようにしました。
Q カップリング曲のひとつ「ぼっち酒」もテンポのいい一曲で、「♪ひとりぼっちっち」の部分が少し切ないけれどかわいらしいフレーズですね! この楽曲の制作エピソードなどありましたら教えてください。
椎名 「ぼっち酒」は昔馴染みの店でひとり酒。思い浮かぶのはもう会えない愛しい人の顔ばかり……。前を向くためにお酒で忘れようとするいじらしい主人公の心を歌った曲です。この曲はレコーディングで岡先生に「いいじゃないか」と言っていただき、ほぼワンテイクで歌い終えることができたんです。うれしかった~(笑)!
Q ちなみに、椎名さんは“ぼっち酒”はされますか?!
椎名 はい!コロナ禍の中で、去年からひとりぼっちでお酒を飲まれる方も増えたかもしれませんよね。私もお酒をいただくのでこういう時あるね~、その気持ちわかる~と共感できる部分が多くて、わりとすんなり歌の世界を表現できました。私も何度か自宅でひとり飲みをしました。人と飲むお酒は楽しくて好きですが、たまにはじっくりとひとりで飲みたい日もありますね。
デビュー当時の自分を胸に歩いてきた20年
感謝の気持ちを持って、さらに高みを求める一年に
Q もう一曲「早春慕情」は、2014年にリリースされた人気曲のアコースティックバージョンですが、こちらの制作過程でのエピソードなどありましたら教えてください。
椎名 今回バージョンを変えて発売することが決まった時に、「早春慕情」を作ってくださった鈴木淳先生と悠木圭子先生がとても喜んでくださったのが本当にうれしかったですね。この時期ですので先生方はレコーディングには立ち会っていただくことはできませんでしたが、歌のチェックなどはお電話でやり取りさせていただきました。その過程で、改めて先生方がどれほどこの作品を大切に思ってくださっているか、しみじみと感じました。完成したCDを「自宅でずっとずっと聴いているよ」と聞いた時は涙が出そうになりました。
Q 今年歌手生活20周年を迎えられますが、いろいろな思いの中で新曲の準備を進められたと思います。この20年間を振り返って、椎名さんが一番思い出に残っていることは何でしょうか?
椎名 デビュー当時ですね。私にとって初めてのオリジナル曲「御意見無用の人生だ」(2002年)をいただいて、全国津々浦々をキャンペーンでうかがったことは忘れられません! 当時の衣装である「袴にブーツ」のハイカラさんスタイルで飛行機や新幹線に乗って移動していました。
Q 今年はどんな一年にしたいと思っていらっしゃいますか?また今後の歌手活動について、抱負や目標、挑戦したいことなどありましたら教えてください。
椎名 いろいろなことへの感謝の気持ちを持って、さらに高みを求める一年にしたいですね。挑戦したいことは、今頑張っている歌謡浪曲をさらに追求していくこと。機会があれば作詞にもチャレンジしたいと思っています!プライベートではひとり旅がしたいです。歌の舞台にまたおじゃましたりもしてみたいなぁ~。
Q 最後に、まだまだ予断を許さない状況が続いていますが、新曲の発売や椎名さんのご活躍を心待ちにしていらっしゃるファンやオトカゼ読者の皆さんにメッセージをいただけますでしょうか。
椎名 いつも応援してくださる皆さん、ありがとうございます。長期間歌えない中で気づいたことがたくさんあります。ステージで歌えることのありがたさ、いつも思ってくださるファンの皆さんやスタッフさんたちの存在。当たり前のような日々がどれほどありがたく、幸せなことか…。この気持ちをしっかりと胸に刻みながら、新曲「潮騒みなと」で皆さんに少しでも元気をお届け出来ますように、今できることを続けて頑張ります。一日も早くお会いしたいです! 皆さんも笑顔でいてくださいね。
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“感謝”と“挑戦”をテーマに。椎名佐千子が生配信ライブを初開催!!
2021年2月10日発売
健気でまっすぐな女性を歌う
椎名佐千子「潮騒みなと」
2002年にデビューした椎名佐千子の20周年の幕開けを飾る新曲「潮騒みなと」は、愛する人の帰りを信じて一途に待つ女性の心情を、岡千秋氏が手がけるテンポの良いメロディーに乗せて歌う。切なくも前向きさを感じさせる椎名の歌声にも注目。「聴きどころはサビの「きっと、きっと~」です。リズムに乗って明るい声の響きで気持ちよく歌っていただきたいです!私自身も気付くと口ずさんでしまうフレーズです♪」(椎名)。カップリング曲「ぼっち酒」もテンポ良く、「ひとりぼっちっち」という切ないがかわいらしいフレーズが魅力的な一曲。「前半はわりと淡々と歌い、この曲のポイントの「今夜は~ひとり~ぼっちっち~」は、ひとり切ない気持ちを出しつつ、リズムにのって歌ってみてください」(椎名)。「早春慕情~アコースティックバージョン~」は2014年にリリースした人気曲のアコースティックバージョン。「ひとつひとつの言葉を丁寧に、サビのところは気持ちを盛り上げて。アコースティックバージョンの演奏で楽しんで歌っていただきたいです!」(椎名)
Profile
椎名佐千子(しいな・さちこ)
1982年11月3日、千葉県生まれ。歌手志望だった祖母の影響で幼い頃から音楽に触れ育つ。中学2年生の時に「全国歌の甲子園決勝大会」で優勝。その際、審査委員長を務めていた作曲家の鈴木淳氏にスカウトされ、レッスンに通うようになる。2002年、19歳の時に「御意見無用の人生だ」でデビュー。2013年、千葉県旭市観光大使第1号に任命される。自粛期間中には、YouTubeチャンネルやトレーニング、ギター、SNSで花便り(お花をご紹介)、料理などにチャレンジ。今頑張っていることは歌謡浪曲。「機会があれば作詞にもチャレンジしたいと思っています。プライベートではひとり旅したいです。歌の舞台にまたおじゃましたりもしてみたいなぁ」(椎名)
INFORMATION
椎名佐千子オフィシャルサイト
椎名佐千子オフィシャルブログ
椎名佐千子公式Twitter