舞乃空が赤ずきんちゃんに扮してハロウィンナイト! “素舞乃空”のステージで夢を語る。「目標は日本武道館のステージ」
舞乃空が10月31日、東京・文京区の御茶ノ水カカドゥでライブを開催した。この日はハロウィンであり、舞乃空は童話『赤ずきん』の赤ずきんちゃんの仮装で登場し、普段のライブとは違った選曲で歌声を聴かせ、観客からの「超絶かわいーッ」の声援を受けた。
小学生のときからテレビの視聴者参加型音楽番組で活躍してきた舞乃空は高校3年生だった2023年2月に初恋ソング「うたかた」でデビュー。今年9月には人気女性デュオ「花*花」による「とまり木」をサードシングルとしてリリースした。
夜7時に開演した「MANOA Halloween Night Live」。赤ずきんちゃんに仮装した舞乃空はボカロソングとして有名な「Happy Halloween」を歌ってステージへ。歌いながらお菓子を客席に投げてファンサービスすると、続いてUSJのハロウィンイベント『ゾンビ・デ・ダンス』のテーマソングでもあるAdoの「唱」を歌った。
「かわいい、かわいい、舞乃空。超絶かわいい、舞乃空」
ライブではお馴染みの掛け声がかかると、笑顔をみせた舞乃空は「ハッピー・ハロウィン! 赤ずきんの衣裳を着てきました! どうですか?」と呼びかけた。
「なかなかキャンペーンでは歌わない曲から始まりましたが、今日はいつものライブとは違って(セットリストから)しっとりした曲は省きました。失恋の歌とか歌ったら、赤ずきんが!?ってなるやんか(笑)。なので楽しい曲を多めに選んできました。今日はずっと“赤ずきん”で歌います!」
マネージャーとハロウィンに歌いたい曲をいろいろ検討したという舞乃空は、テレビドラマ&映画『怪物くん』のテーマソングともなった嵐の「Monster」をハロウィンソングとして届けると、「小学校から活動してきて、一度も人前で歌ったことがない曲です。竹内まりやさんがつくられた、かわいい、かわいい曲を歌ってみようと思います」と、広末涼子のデビューシングル「「MajiでKoiする5秒前」を聴かせた。
この日は初披露の曲も多く、山本リンダの「狙いうち」ではファンとひとつになると、「みんなと一体になれる曲がほしい。ズンドコ節のような」と担当ディレクターに目配せする茶目っ気もみせていた。
舞乃空はよくしゃべる。この日も素の舞乃空を見てほしいと、岩盤浴にハマっている話や、田中あいみ、梅谷心愛とのユニット「3人娘Z」のこと、来年3月に20歳になることへの期待と不安、小学生から出演している音楽バラエティ番組でのエピソード、歌手としての目標や夢などをうれしそうに話していた。
「あかん、あかん、ベラベラしゃべりすぎるから歌うね」。ときには自己反省(!?)しながら歌を届ける姿に、このライブ会場が舞乃空にとっての心から落ち着ける“実家”なのだと気づかされる。ファンは家族でもあった。
オリジナル曲ではデビュー曲「うたかた」、セカンドシングル「約束」、そして新曲「とまり木」とそのカップリング曲「幸せになって下さい」を披露した。
「とまり木」は人気女性デュオ「花*花」による作品。離れた場所で頑張る大事な人に届けたい歌となっている。
「『うたかた』と『約束』は金子麻友美さんにつくっていただきました。等身大の歌で、これからも何千回と歌うと思いますが、新曲『とまり木』では私の本当の気持ちを歌っています。今まではいただいた作品の物語に入り込んで歌っていましたが、『とまり木』はお母さんと私の手紙を花*花さんにお渡してつくっていただきました。私のリアルな思いが入っています。頑張りたいんやけど、頑張れへんときがありますが、そんなときにお母さんが背中を押してくれます。そんなところも歌詞にしてもらって、本当にうれしいな」
ライブも終盤となると、舞乃空は「愛しさと切なさと心強さ」、「最強の推し」を披露して会場を盛り上げた。
篠原涼子 with t.komuroのヒット曲「愛しさと切なさと心強さ」は、日本テレビ系列『全日本歌唱力選手権 歌唱王』で予選落ちした際に歌った曲。その前年、同番組で絢香の「にじいろ」を歌ってファイナリストになった舞乃空。当時、小学4年生だった(ちなみに、この日と同じ三つ編みで歌っている歌唱映像がYouTubeに上がっている)。
だが、まだ小学生。歌に自信もあったのだろう。「前年7位になって、ドヤって感じで歌ったら予選で落ちました。今思えばよかったなと思います。ちゃんと歌えるようになったよ、という気持ちで歌います」と、舞乃空は「愛しさと切なさと心強さ」を初心にかえって歌うと、本編ラストに歌ったのが、鈴木愛理の「最強の推し」だった。
舞乃空は鈴木愛理のファンだった。対面イベントで名前を呼んでもらえただけで心臓が飛び出るほど“ズキュン”となる憧れの存在だった。「最強の推し」は舞乃空が鈴木愛理から元気をもらうように、自身もファンに癒やしや元気を与えたいと選曲したものだった。
「みんなに元気を与えて、『明日、また頑張ろう』って思ってもらえる存在になりたいなと本当に強く、強く、強く思ってて。これからもみんなの最強の推しでいられますように」
しかし、舞乃空の選曲は幅広い。ボカロソングから昭和の名曲までを歌いこなす。
「オールジャンルを確立したいと思っています。結局、何がやりたいの? 何が得意なの?って言われがちですが、全部歌えるぞって。オールジャンルってすごいんやぞ、というのを確立できるよう頑張りたい」
アンコールでは1曲目に森高千里の「私がオバさんになっても」をカバーすると、舞乃空はエンディングに大黒摩季の「ら・ら・ら」を歌ってファンとひとつになった。
「今日はほんまに楽しかった。みんなもズキュンってなってくれた?」
全13曲を楽しんだファンからは「よかったよ」と声が飛ぶ。
「デビューして初めてハロウィンライブをやって、初めて仮装して歌いました。今日は楽しかった。ほんまは終わりたくなかった。やっぱりライブは特別やなと思います。キャンペーンとは違って私のことを知ってくださっている方だけがいるライブが本当に好きです。 “素舞乃空”をみていただけてうれしかった」
そして歌手としての目標は日本武道館のステージに立つことだ。
「ソロでも3人娘Zでもいい。日本武道館に立つことが夢です。みんなで押し上げてな」
ハロウィンの夜の赤ずきんちゃんの願いだった。
なお、ソロ活動に加えて、最近の舞乃空は「3人娘Z」としての活動も忙しくなっている。3人娘Zは田中あいみ、梅谷心愛、舞乃空のZ世代3人で結成された今話題のユニットだ。
「歌や踊りのスパルタレッスンを受けています。ソロにはない難しさを経験していますが、3人だから出せるハーモニーもいいなと思っています。女性の3人組は仲が悪くなるとか言われますが、全然そんなことがなくて。24歳(田中)、20歳(舞乃空/来年3月に20歳)、17歳(梅谷)という年齢がちょうどいいバランス。長女、次女、三女で頑張ってます」
11月24日には大阪・HEP HALL、11月30日には福岡・ROOMSで、“3人の歌仲間コンサート”のシリーズとして「3人娘Zコンサート」が開催される予定だ。また、12月25日には東京・日本橋ホールで3人娘Zがコンサートを行う。語彙力抱負な3人のトークも会場を沸かせそうだ。