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坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演

坂本冬美と中村雅俊が明治座の舞台で初共演。温かくなれる芝居のあとは、胸がキュンキュンするデュエットを披露!?

明治座が8月25日、9・10月に届ける『坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演』を前に合同取材会を開催し、坂本冬美と中村雅俊、そして演出家の石井ふく子が会見に出席。まもなく始まる舞台稽古に向けて期待を膨らませた。

ガミガミと怒る妻、いくじなしの夫

『坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演』は明治座150周年を記念して行われるもので、坂本冬美と中村雅俊は今回が初共演となる。第一部の芝居は平岩弓枝の原作「いくじなし」。江戸時代の長屋を舞台にした人情劇で、坂本演じるおかみさんと、中村が演じる気の弱い亭主が物語の主役。同じ長屋に住む姉弟の隠された事情をめぐり、目の離せない展開が続く。

「明治座の創立150周年を記念した公演になりますが、意外なコラボということで中村雅俊さんとご一緒させていただくことになりました」と坂本。「私の役どころは“飲兵衛”で、いつもガミガミと旦那に怒っている役柄です。これまでは花魁や芸者など派手な衣裳と化粧で舞台に立つことが多かったのですが、今回は浴衣を着て、衣裳も化粧も地味です(笑)。初めて演じさせていただく役柄ですが、これまでで一番、自分に近いかなと思う部分もあります」。

坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演

合同取材会に臨んだ中村雅俊(左)、坂本冬美(中央)、そして演出家の石井ふく子。石井は温かいお芝居を作っていきたいと話した。

そんな坂本に中村も同調。「芝居のタイトル通り、“いくじなし”の旦那の役です。俺にも当てはまるなと感じさせてくれる役です。でも、そのままいくじなしでいくのかというと、そうでもなくて・・・・。これ以上はあまり詳しくは言えませんが」と話す。そして、坂本との初共演に心地よい緊張感があるという。

「芝居の中の二人を見たお客さんは、こういう夫婦っていいなって感じてもらえると思います。また、そう感じてもらえるように演じて、いいお芝居にしたいですね。坂本さんとは初共演で、演出が石井先生ということで緊張しています。でも、心地いい緊張です」

芝居の稽古は9月1日から始まるそうで、この日は演出家・石井の96歳の誕生日でもある。石井は「年は取るもの(引き算するもの)」だと話し、演出に年齢は関係なく、いい芝居を作り上げることに責任を感じているという。

「私には雅俊さんと冬美さんが演じる夫婦の、温かいお芝居を作っていく責任があるような気がしてドキドキしています。今、こういう時代ですから心のある芝居を見ていただきたいと思います」

坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演

昨年の明治座での公演と同じく、石井フク子の演出で芝居に挑む坂本冬美。中村雅俊は「石井先生の演出に心地いい緊張をしている」と話した。

出た! 坂本冬美だ! いえ、ほわ~っと!

第二部は歌唱ショー「坂本冬美オンステージ2022」。“艶歌(うた)の桜道(はなみち)”と題して坂本がヒット曲やカバー曲を披露し、終盤には昨年、桑田佳祐が作詞・作曲してくれた「ブッダのように私は死んだ」や、カラオケで大人気となっている最新曲「酔水歌」を歌う。

桑田佳祐がオリジナル曲を他のアーティストに提供することは非常に稀だが、中村の大ヒット曲「恋人も濡れる街角」もその貴重な一曲。会見では、坂本と中村の2人は桑田佳祐つながりのご縁だと意気投合していた。

坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演

”桑田佳祐ファミリー”とも言える坂本冬美と中村雅俊。明治座では2人がデュエットを披露するが、どんな曲を歌うかはまだ秘密だそうだ。

そんな二人は、中村の歌唱コーナーのあとデュエットを披露する。坂本が、中村の提案作品を歌うと明かす。

「せっかくなのでデュエットをお願いしたところ、中村さんのほうからこんな曲がいいんじゃないか、とご提案いただきまして、懐かしくもあり、聴いた人の胸がキュンキュンするようなデュエット曲を歌わせていただきます」

すでに歌のリハーサルは一度行ったそうで、中村は坂本の歌唱力に驚いていた。

「坂本冬美という才能ある方と一緒に歌えるのは光栄ですし、ステージを楽しみにしています。デュエットする曲の歌い出しは、坂本さんが歌います。Aメロは、俺は坂本さんが歌うのを聴く立場。で、歌い出したとたんに、出た!って感じ。演歌とは違う曲なんですが、歌い出しから世界を作っちゃうのはさすがだと思いました」

そんな中村に、坂本は「中村さんのお声も温かくて包み込むような感じで歌ってくださいました。二人の空間がほわ~っとなりました」と照れていた。

坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演

石井ふく子の演出によるお芝居を観る貴重な機会ともなる明治座での公演。坂本は「ぜひ、たくさん観にいらしてください」と呼びかけた。

明治座創立150周年記念の舞台『坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演』は9月20日から10月18日までの約1カ月間行われる。共演は国民的ドラマ『おしん』で主人公おしんを熱演し、今や石井ふく子作品には欠かない小林綾子のほか、期待の若手俳優・玉城裕規、ベテランの沢田亜矢子、時代劇からミュージカルまで幅広く活躍する横内正など。

演出の石井ふく子は、「『いくじなし』は冬美さんも雅俊さんも、あまりやったことがない役だと思います。冬美さんは(舞台やステージでは)いつも綺麗な着物姿なんですが、この前、ポスター撮影に同席させていただいたら、浴衣を着ていてもとっても綺麗なんですよ。それで言ったんです。『綺麗じゃ困るのよ』って(笑)。中村さんとは不思議なご縁でご一緒させていただいて、今回は久しぶりにお会いさせていただきました。公演ではお客様の心が豊かになれる舞台を、お二人には作っていただきたいと思います」と激励した。

石井からエールを送られた坂本は「本当に喜んでいただけるお芝居と歌をお届けしたい。石井先生の演出の芝居は貴重な機会だと思いますので、ぜひ、多くの方にいらしていただきたい」と語り、中村は「元気に完走して、来ていただいた方にいろんな感動を与えられるよう頑張りたい」と力を込めた。

「それは高齢者という認識です」

坂本冬美がデビューした頃、すでに中村雅俊は大スターだった。当時の中村の印象について聞かれた坂本は「髪の毛がボリュームのあるヘアスタイルで、Gパンの裾が広がっている、ラッパズボンというんですか? そういうズボンでいつも走っているというイメージがありました」と話した。

すると、中村は「下駄を履いているイメージは?」と質問。坂本が「あ、それもあります」と答えると、中村は「下駄のことを知っている人は、俺の中では高齢者という認識です」と笑っていた。

 

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坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演

2022年9月20日~10月18日
明治座『坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演』
第一部『いくじなし』
:平岩弓枝
演出:石井ふく子

出演
:坂本冬美、中村雅俊
小林綾子、玉城裕規、沢田亜矢子、横内正

あらすじ:江戸は下谷龍泉寺町のとある長屋に、おはな(坂本冬美)と六助(中村雅俊)という一組の夫婦が住んでいた。氷水売りの六助は、今日も気の強いおはなに頭が上がらない。ある日、同じ長屋に住む姉弟が家賃を払えず、大家から追い出されそうになる。
見かねたおはながなけなしのお金を差し出し窮地を救うが、その姉弟には人には言えぬ事情があって―。

第二部『坂本冬美オンステージ2022 艶歌(うた)の桜道(はなみち) スペシャルゲスト中村雅俊』

開演時間:11:00/16:00
料金(税込):S席(1・2階席)13,500円
A席(3階席)6,500円
※6歳以上有料/5歳以下のお子様のご入場はご遠慮ください。

詳細は明治座 公式HPへ
▶明治座『坂本冬美特別公演 中村雅俊特別出演』ページ

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