松前ひろ子が生配信で新曲「春隣り」発表会。「パパがきっと観てくれている」
松前ひろ子が新曲「春隣り」発売日の4月7日、東京・青山のLive レストラン青山から生配信を行った。いつもは関係者を招いた新曲発表会を行っているが、コロナ禍で“3密”を避けるため、自身のYouTube「ミイガンチャンネル」を通して、「松前ひろ子 新曲『春隣り』発表会 YouTube生配信」と題した発表会を開催することになった。
「生配信での新曲発表会は初めてです。お食事を楽しんでいただきながら新曲を聴いていいただくのが、いちばんの楽しみでしたが、コロナ禍でそれができませんでした。いつもと違って緊張しています。三山ひろしの音響・照明・美術のスタッフが応援に駆けつけてくださって、ミイガンプロダクションの若いスタッフの力も借りて、今日の生配信にこぎ着けることができました」
19時から始まった新曲発表会の生配信は、まずは新曲「春隣り」を披露するところから始まった。松前は歌手生活50周年のほとんどを夫である中村典正(山口ひろし名義あり)の作品を歌ってきた。しかし2020年8月に最愛の夫を失っていた。
「春隣り」は作詞をたかたかしが手がけ、作曲を弦哲也が担当した作品。夫を亡くしてから初めてリリースするオリジナルシングル曲だった。
「歌手生活50周年と言いますが、去年はほとんど(歌唱の)仕事がありませんでした。YouTubeや、レギュラー音楽番組の収録、楽屋周りや玄関周りなど三山君の仕事への帯同があり忙しくさせていただいていましたが、何曲も歌うのは昨年11月22日のいい夫婦の日コンサート以来です。『春隣り』とは、冬から春になる一歩手前の時期を言います。男性目線の夫婦演歌を歌うのは初めてですが、温かい夫婦の歌になっています。作詞のたか先生から言葉を丁寧に歌ってほしいと言われています。とくに“なア、おまえ”のところですね。今日はそんなところにも注意して歌います」
50周年のために準備してきたイベントも中止や延期となったため、50周年を終えて気づくと、52年目に突入していたという。
「弦先生からは、交通事故で歌えなかった8年間がありますので、健康に気をつけて、本当の50年まで頑張って歌ってくださいと言われました。女性ですからよぼよぼになってまでは歌いたくありませんが、ある程度、美しく見える間は頑張ります(笑)」
生配信では、50周年記念曲「女一代 演歌船」&「夫婦鶴」も披露した。前者は松前の人生をなぞるような作品で、夫である中村典正が作曲した作品。後者の「夫婦鶴」は従兄でもあり、師匠でもある北島三郎が原壌二名義で作詞・作曲、中村と松前夫婦のことを歌にした。1987年以来、松前がシングル作品として歌う中村以外の作品でもあり、病床でこの曲を聴いた中村は「いい歌だね。きっと売れる」と話していたという。
「一人では何もできません」と、支えてくれるスタッフや応援してくれるファンに感謝する松前。配信では、三山ひろしのけん玉の先生(元全日本チャンピオン)であり、家庭菜園に詳しいグリーンアドバイザーの“ちばちゃん”と、事務所がマネジメントする俳優の工藤宏二郎がサポートで登場し、ヒットを祈願した“記念植樹”を行ったり、「春隣り」のカラオケワンポイントアドバイスをしたり、配信ならではの楽しいコーナーも見せた。記念植樹はYouTube ミイガンチャンネルで公開している家庭菜園「美一丸(ミイガン)菜園」コーナーで成長の様子が報告されるが、松前はミニトマト“あますぎちゃん”の苗を鉢植えした。
「50年応援してくださっている方もいます。20年、30年と長く応援してくださっているファンの皆さんもいます。コロナ禍でもありますが、高齢のために会いたくても直接会えない方もいます。でも、今日は生配信を観て喜んでくださるのかなと想像すると・・・・・・」
本番前、言葉を飲み込み、涙を堪えていた松前。本番でも“グッ”となることはあったが、一生懸命笑顔を絶やさず、バラエティーワンマンショーとなった生配信発表会を無事、走りきった。
「今日はふうつかな私の生配信でしたが、感謝の気持ちを忘れずに歌いました。ちょっと涙がこぼれそうな時もありましたが、頑張りました。パパがきっと観てくれていると思います。三回忌を迎えるパパに恩を返していきたいし、今まで50年支えてくださった大勢の皆様に厚く御礼申し上げたいと思います」
松前は“けん玉ちばちゃん”、工藤宏二郎と共に配信を観てくれているファンに笑顔で手を振りながら感謝した。
松前ひろ子「春隣り」新曲発表生配信ライブの模様は1週間、アーカイブ視聴できる。
歩く姿を綺麗に見せたい~変形性股関節症の手術を決意
松前ひろ子が4月19日に変形性股関節症の手術を行う。15年ほど前に整体を受けた時に激痛が走り、股関節を痛めてしまった。しかし、調子のいい時もあり、そのまま関節症とつきあってきたという。ところが年齢を重ねるにつれ痛みがひどくなり、診察したところ変形性股関節症と診断された。
「痛みで足を引きずるようになり、ファンの方からも心配されるようになりました。舞台で立てなくて、三山が飛んできて私を起こしてくれたり。それが重荷に感じるようになりました。どうしても自分の足で歩きたい。歩く姿を綺麗に見せたい。そう思って人工股関節を入れる手術を決めました。5月20日には元気に舞い戻って参ります」
手術後はリハビリに努め、1カ月ほど歌手としての仕事を休むという。復帰はMCを務める『あさうたワイド』になり、ステージに立つのは5月20日、高知県で収録されるテレビ番組(NHK 『新・BS日本のうた』)になる。
【松前ひろ子】2021年新曲「春隣り」発売記念、カラオケ大会(全3回)&体験レコーディング実施‼
応募方法の詳細は関連記事「“夫婦演歌”の松前ひろ子~新曲「春隣り」を軽やかに~」および徳間ジャパンホームページ 松前ひろ子ページへ
2021年4月7日発売
たかたかし&弦哲也によるゴールデンコンビが送る夫婦演歌
松前ひろ子「春隣り」
前作「夫婦鶴」のアンサーソング的な「春隣り」(はるとなり)。男性目線の夫婦演歌で、たかたかしと弦哲也によるゴールデンコンビによる作品。「新しい先生が松前ひろ子をイメージして書いてくださったので、そのイメージをどうやってお客様に伝えるかを考えて歌いました」(松前)。
カップリング曲「一本の道」は“胸をはれ 上を向け”と歌う応援歌。「前奏から『春隣り』とは違う力強い歌です。コロナ禍でみんなが戸惑っていますが、少しでも勇気と元気を届けたい曲です。マイナー曲ですが、ワルツのメロディーに乗せて強いメッセージを歌います。私はとっても好きです。両A面になってくれたらいいのにな、と思ったほどです」(松前)。