【取材日記】堀内孝雄さんが約6年ぶりにシングル「青二才~わが友よ」を発売されます。
堀内孝雄さんが4月17日に前作「みんな少年だった」から5年8カ月ぶりにシングル「青二才〜わが友よ」を発売されると聞いて、お話をうかがってきました。今回もまた気さくに取材に応じてくださり、カメラを向けると「笑顔がいいんでしょ?」とピースサインも。ステージでみせる渋さとカッコ良さとは違う顔をみせてくださいます。
現在、74歳の堀内さん。お孫さんが5人いるそうで、コロナ禍で自粛が続いていた時期もお孫さんが癒やしを与えてくれたそうです。
さて、今度の新曲「青二才〜わが友よ」は、「青二才」と言われた若い時代の気持ちを忘れずに、「青二才」のまま夢を追いかけて最後まで走り続けようと歌われます。”青くあれ 青くあれ 人生残り ある限り”と歌うサビが最高です。コロナ禍でも毎日、1時間か2時間は自宅でギターを弾きながら歌っていたとおっしゃる堀内さん。衰えない歌声で、「青くあれ」と幅広い世代の背中を押してくださいます。
「人生の歌もいいんですが、そういう歌は散々歌ってきました。生きてこそ何ができるか。そういう気持ちを忘れないような作品です」
カップリングは「ユズリハ」。同曲は2013年4月に、26年ぶりとなるアリスのアルバム『アリスⅪ』に収められていた作品です。作詞は谷村新司さん、作曲は堀内孝雄さんです。アルバムでは谷村さんと堀内さんがツインボーカルで歌われていますが、今回は尊敬する盟友 谷村新司さんへの鎮魂の気持ちをこめてソロで歌われてます。
正月飾りにも使われる「ユズリハ(ゆずり葉)」は新しい葉が出ると古い葉が一斉に落葉することから、世代交代を意味します。歌詞の最後は「ユズリハは 音も発てずに 風のない 朝に散る」と締め括られています。堀内さんは作曲した当時も谷村さんの詩に涙したとおっしゃっていましたが、奥深い人生ソングとなっています。谷村さんとの最後の曲がこの「ユズリハ」だそうで、堀内さんはカップリングとしてぜひ、入れたかったそうです。
皆さんご存じの通り、谷村新司さんは昨年10月8日にお亡くなりになりました。2022年にアリスとしての活動50年を迎え、「ALICE GREAT 50(FIFTY)」を有明アリーナで開催した谷村新司さん、堀内孝雄さん、矢沢透さんの3人はここからリスタートして10年続けようという目標を立て、2023年6月からは「ALICE 10 YEARS 2023~PAGE1」と題する全国ツアーをスタートさせる予定でした。しかし、谷村さんが急性腸炎を患ったことで、ツアーが翌年に延期されていました。
「普通にツアーがあるものだと考えていました。彼(谷村)もその気でいたはずなんですよ。いちばんびっくりしたのは本人だと思います。『なんで俺が死ななきゃいけないんだよ』って(笑)。知らねえよ、ですよね」
アリスとしての活動を続けてほしいという要望する声もたくさん届いているそうで、「まるで脅迫のよう」と言いつつうれしそうでした。谷村さんに恥じない歌人生をこれからも続けていきたいと語っておられました。