
二見颯一がやまびこコンサートを開催。北島三郎が提供した新曲「こころの声」を生バンドで初披露。「迷わず、演歌の道を進みます」
二見颯一が9月22日、東京・江東区のティアラこうとう大ホールにて「やまびこコンサート」を開催した。宮崎に続いて、東京で行われる今年のやまびこコンサートの目玉は、9月17日に発売されたばかりの新曲「こころの声」をファンにお披露目することだった。
生バンドで新曲を披露するのは、今回が初とのことで、バンドメンバーが増え、厚みを増した演奏も手伝って、二見が北島三郎(「原譲二名義」で作曲)から継承した“真心演歌”がファンの琴線に触れた。

原点の民謡で幕開けし、人気曲を連発
「コンサートの見どころは、やはり新曲を皆様に聴いていただくことです。今回初めて、この新曲を生バンドでお届けします。東京でのコンサートではバンドメンバーを初めて増やしました。音の厚みも増していると思いますので、音(演奏)でも楽しんでいただきたいと思います」
故郷・宮崎で行った「やまびこコンサート2025」と同じように、セットリストには演歌・民謡、そして長編歌謡浪曲などが組み込まれたが、東京公演では「日米韓のロックフェス」と題して、ロック曲にも挑戦する。


青森の民謡「十三の砂山」で幕開けすると、「僕の故郷・宮崎で行われた『やまびこコンサート』がパワーアップをして、今年も東京で開催することができました。そして、2年ぶりのティアラこうとう大ホール。たくさんのお客様にお越しいただきました。本日も民謡はもちろん、僕のオリジナル曲もたくさん歌います。また、厚みを増したバンドの皆さんとともに、カバー曲もたくさんお届けいたしますので、どうぞ最後までお楽しみいただきたいと思います」とあいさつし、「泣けばいい」「0時の終列車」「君恋列車」、カップリング曲ながら人気となっている「ごめんよ」のオリジナル曲4曲を立て続けに披露した。
二見の人気曲が惜しげもなく披露され、ファンも楽しそうだったが、さらに“颯ちゃん”コールの入る「罪の恋」で盛り上がった。

ロビーには二見颯一が描いた絵画が飾られていた。
北島三郎が託した“真心演歌”
そして、披露されたのは、2タイプがリリースされたばかりの新曲「こころの声」のカップリング曲「花ごころ」と「月待ちの夜」だった。前者は北島三郎が“原譲二”名義で作詞作曲。後者は柳田直史氏が作詩、四方章人氏が作曲を手掛けた。
前半のクライマックスはもちろん新曲だ。
「『こころの声』は初めて北島三郎先生に曲を書いていただきました。曲の内容は“ありがとう”という感謝を込めた、真心の演歌になっています。(日野浦かなで氏による歌詞は)1番がお母さん、2番がお友達、3番がお父さんに向けて感謝を伝える内容なのですが、聴いてくださる方の中には、ご両親やお友達以外の方を思い浮かべる方も多いようです。この曲を聴いてくださった方それぞれに、『今あの人に“ありがとう”って言いたいな』という気持ちが少しでも芽生えてくださればいいなと思っております」
デビュー以来、恩師・水森英夫氏による作品を歌い、歌手・二見颯一の礎を築いてきたが、前作では堀内孝雄が作曲したラブソング「泣けばいい」に挑戦。今作では日本歌謡史の至宝・北島三郎の“魂”に挑んだ。


北島三郎は二見颯一の“ふるさと”
「以前、番組やステージで北島先生とご一緒した際に、先生の前で『なみだ船』を歌わせていただく機会がありました。後日になりますが、先生の事務所の方を通じて、あの時の『なみだ船』がよかった、と言ってくださっていることを知りました。そこから半年ぐらい経った頃、『二見くんに曲を』というお話をいただくことになりました」
北島三郎自身から演歌界の次代を担う二見に、作品提供の申し出があったという。
「北島先生は、神様みたいな存在です。アニメ『おじゃる丸』のオープニング(「詠人」や『夢人』)を北島先生が歌っていらっしゃったので、僕らの世代はあの曲が北島先生の声だと知らなくても全員が『おじゃる丸』を歌えると思います。そういった意味では、小さい頃を思い出させてくれる方でもあります。お会いしても、先生の声を聴いても、なぜか自分の小さい頃を思い出す。僕にとっては“ふるさと”のような方です」


そんな神様みたいな存在の北島は、新曲「こころの声」の制作過程にずっと同席してくれたという。
「北島さんはオケ録りから仮の録音、本番のレコーディングまでずっとご一緒してくださいました。歌のアドバイスも、技術的なことよりも、たとえば1番はお母さんの歌なので、『今、二見ちゃんには国に帰ったら“ありがとう”って言えるお母ちゃんがいるだろう。そのお母ちゃんを思いながら歌いな』というように、感情的なアドバイスがとても多かったです」


今回のご縁で、二見は北島から“二見ちゃん”と親しみを込めて呼ばれるようになったと喜んでいた。
「初めて北島先生にお会いしたのは2019年のデビューした年でした。デビュー時の衣装が着物だったので、『若旦那みてえだな』って言われたんです。それからコロナ禍になってしまって、少し落ち着いて2回目にお会いした時も偶然着物で。その時には『あの時は若旦那みたいだったけれども、ちょっと貫禄が出て、番頭さんみたいになったな』と(笑)。そして、今回『こころの声』をいただいた時に、初めて着物じゃない姿でお会いしたのですが、『やっぱり若いな』ということで、そこから “二見ちゃん”と呼んでくださるようになりました」
生バンド演奏で「こころの声」を熱唱
本番前にそう話していた二見。本番のステージでは、「ありがとうございます。9月17日に新曲が出ました。レコード会社が同じ日本クラウンというご縁もあって、今回初めて北島三郎先生に曲をいただきました!」と客席のファンに報告した。。
大きな拍手が送られる中、「『こころの声』という曲が発売となりました。6月頃からですね、レコーディングを進めたり、長い期間をかけて試行錯誤してできた曲でございます。9月17日に発売された日本国内のすべてのレコードの中で、すべてのジャンルで6位をいただきました! そして演歌の部門では初めて1位をいただきました!!」とうれしいニュースを届けると、拍手は一際大きく、会場が割れんばかりとなった。


「僕のオリジナル曲の数々、その一つに『こころの声』という曲が追加されましたので、大事に大事に歌っていきたいと思います。今日はやまびこコンサート、特別な日です。『こころの声』だけではなく、カップリングの2曲もお届けいたしましたが、まだ発売したばかりですから、今日は特別にカラオケではなく、生バンドでお届けします」


イントロのストリングスが壮大かつ優しく響き渡ると、ファンの心を一気に「こころの声」の世界へと引きこむ。曲の世界は演歌・歌謡曲の王道とも言えるが、日本人の心の琴線に触れる普遍的な美しさを湛えている。しかし、決して古めかしいわけではない。北島が二見颯一という若き才能に未来を託した想いが伝わってきた。


バンドサウンドによる血の通った、この日かぎりの演奏が楽曲の持つスケール感を何倍にも増幅させているが、二見の歌声は少しも埋もれることなく、一層の輝きを放っていた。とくにサビに向かって徐々に盛り上がっていく部分では、声量だけではなく、感情の昂りも見事に表現。「感情で歌いなさい」という北島のアドバイスを、二見が真摯に受け止め体現しているようだった。

ペンライトや応援うちわが激しく揺れ続ける中、二見は淡々とスタンドマイクを準備すると、前半の最後に届ける三波春夫の長編歌謡浪曲「決斗 高田の馬場」を披露する準備を始めた。ファンの反応を心の中で楽しんでいるようでもあった。
「長編歌謡浪曲は、僕がデビューする前から、僕の師匠・水森英夫先生から『二見、お前は長編歌謡浪曲を歌え』と課題をいただき、ずっと練習してきました。これからお届けする『決斗 高田の馬場』は、デビュー2年目に出会った曲です。僕の長編歌謡浪曲の代表曲となりました」
そう語ると、「さて皆様! 赤穂浪士のひとり堀部安兵衛は、若い頃、高田の馬場の決闘で有名になりました。その決闘がどんな決闘であったのか・・・・」と自身で口上役を務め、「元禄桜吹雪 決斗 高田の馬場」を歌い継いだ。


激しいダンスも披露。「日米韓ロックフェス」を開催!


「二見颯一 やまびこコンサート2025 in 東京」の後半、二見は新曲「こころの声」(タイプB)で着用しているスーツを模して新調したターコイズブルーのセットアップで登場し、多くの歌手に歌い継がれている「流れて津軽」から歌い始めた。




続いて、ギターをメインに大川栄策の「夢ん坊 泣きん坊」を、そしてピアノをメインに堀内孝雄の「愛しき日々」をカバーすると、「ここからは締めくくりをがっつり盛り上げるコーナーに入ってまいります」とファンを鼓舞する。
「皆様、ペンライト、うちわを振る準備! 手を上げる準備! “颯ちゃん!”と言う準備はできておりますでしょうか! やまびこコンサートにふさわしく、日米韓ロックフェスを開催します!」

二見の宣言によって始まったロックフェスコーナーは、東京公演のみのスペシャル。学生時代にロックバンドを組んでいた二見だが、このフェスでは日本のロックの先駆けに流行った日本、韓国、米国のロックが選曲された。
「もちろん、日米韓、それぞれの言語で歌います。それでは行きますよ。日米韓ロックです!まずは、『まっぴら御免』!!」


内藤やす子の作品から始まったフェスは、チョー・ヨンピルの「ムルマンチョ(忘れな草)」、ブロンディの「コール・ミー」へと続いた。「コール・ミー」は映画『アメリカン・ジゴロ』の主題歌となり、1980年に大ヒットした曲。この曲での二見は“二見バンド”のパーカッショニストでもある柿沼寿枝をパートナーに、激しいダンスを披露した。



「日米韓と3曲ともまったく色が違う曲をいくつか選曲していただき、その中から僕の感覚で『歌いたいな』『このメロディー好きだな』というものを選びました。それぞれの国の原曲の言語で歌いました。『コール・ミー』では踊りましたが、正直、踊るのは得意ではないんです。でも、踊りを楽しみに来てくださるファンの方もいらっしゃるので、今年もダンスに挑戦しました。宮崎の時は少し足を痛めていて踊れなかったので、今回は久しぶりのダンスになりましたね」





二見と柿沼が曲終わりでポーズを決めると、ハアハアと息を切らせながら、「日米韓ロックフェス! 皆様お楽しみいただけましたでしょうか」と呼びかけると、拍手の波が会場を渦巻いた。


「僕の芯には演歌がある」。約8分間に及ぶ熱弁
こうしてやまびこコンサートは締めくくられたが、ここから二見は今の心境を話し始めた。それは感謝の言葉と、“演歌歌手・二見颯一”の生きざまについてだった。
「本日は『二見颯一 やまびこコンサート2025 in 東京』にたくさんのお客様にお越しいただきました。誠にありがとうございます。デビューして7年、たくさんの人に支えられて、こういったコンサートが開催できて、『颯ちゃん待ってたよ』とか、『次いつあるの?』とか、そうやって言われるのが本当にうれしいんですね」
「今日は、いろんな二見颯一を皆様にお届けすることができたと思います。民謡、長編歌謡浪曲、そしてロック、バラードもありました。そんな幅広いジャンルを歌えるのは、僕の根本に演歌があるからだと思います。僕の足元には、そして体の中心には演歌。やっぱり演歌が芯なんですね。演歌が大好きで、小っちゃい頃から歌って楽しんで、ちょっとずつですが、最近は自分の『型』というものが出来上がってきた。そんな気がしております」

「『こころの声』はデビューして10枚目の作品です。これからの長い歌手人生、素敵な歌の数々に、僕も出会うと思います。僕の声を通して、皆様に感動と素敵な歌をお届けできればいいなと思っております」
「僕も声のある限り歌い続けます。皆さんもやっぱり、元気が一番です。僕も元気がないと歌は歌えません。皆さんも元気がないと、こうやって足を運ぶにも運べません。遠方へお伺いし、キャンペーンやなんかをすると、一年ぶりにお会いしたり、長らく会えてなかった方が、じつはその間に怪我をしちゃったりとか、入院しちゃったりとかっていう方もいらっしゃいます。ステージに上がった時は、『あぁ、久しぶりにお会いしたけど、ちょっと元気じゃないな』と思う時もあるんですね。でも、ステージが終わる頃には、笑顔になって帰っていただける。それがやっぱり、歌手冥利に尽きるなと思います」


「身も心も元気な日は、そんなに毎日続くわけではございません。でも、元気がない時には、『颯ちゃんの歌を聴こうかな』とか思っていただいて、『あ、また近くでライブがあるな』っていう時には、温かくお迎えしますから(笑)、僕の歌を聴きに来てください」
「僕もほとんど毎日歌ってます。皆さんの拍手と笑顔が僕の元気の源です。これからもどうぞ皆さん、二見颯一を、また、チーム一丸となった二見颯一をよろしくお願いいたします」


ロビーや楽屋にはたくさんの花束が届いていた。ファンからの花束も少なくない。
「素敵なお花もたくさんいただきましたが、全部となると、うちの家は大きくないので無理ですが(苦笑)、一本ずつ持って帰って玄関に飾らせていただきたいと思います」
そんなことも話していた二見。この間、約8分。二見はマイクを通して話し続けた。




「日米韓ロックフェスが締めくくりのコーナーと言いましたが、感謝の気持ちを込めて、最後に、もう一曲歌わせていただきます。今の二見颯一に、皆さんがどう思ってくださっているのかな、と思う日もありますが、自信を持って、迷わず、演歌の道を進みます」
そう宣言すると、二見は「最後に聴いてください」と、人生を壮大な自然にたとえた名曲「山河」を高らかに歌い上げた。ステージのバックには霊峰がそびえ立ち、階段を一歩一歩登っていく二見。その霊峰に二見の影が重なっていた。


2025年9月17日発売
二見颯一「こころの声」
【タイプA】

「こころの声」
作詩/日野浦かなで 作曲/原譲二 編曲/遠山敦
c/w「花ごころ」
作詩/原譲二 作曲/原譲二 編曲/遠山敦
日本クラウン CRCN-8786 ¥1,500(税込)
【タイプB】

「こころの声」
作詩/日野浦かなで 作曲/原譲二 編曲/遠山敦
c/w「月待ちの夜」
作詩/柳田直史 作曲/四方章人 編曲/義野裕明
日本クラウン CRCN-8787 ¥1,500(税込)



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