氷川きよしの今年第2弾シングル「HAPPY!/森を抜けて」。3タイプ、全5曲のすべて
デビュー22年目の氷川きよしが9月14日にリリースする2021年第2弾シングル「HAPPY!/森を抜けて」の詳細が明らかになったので全曲聴いてみた。同・両A面シングルにはカップリングとジャケット写真が異なる3タイプがあり、収録曲は3タイプで全5曲。すべてが新曲であり、Aタイプに収録されるカップリング曲では氷川自身がkii名義で作詞を手がけている。
「HAPPY!」
シングル「HAPPY!」は天海祐希主演で、10月30日公開の映画『老後の資金がありません!』の主題歌となる。氷川の誕生日である9月6日には「HAPPY!」のミュージックビデオ(MV)も公開され、ピンクのスーツを着た氷川が楽しそうに歌っている。同曲の作詞は脚本家、演出家として活躍するブラジリィー・アン・山田が本名の杉井邦彦名義で手がけ、作・編曲は野中“まさ”雄一が務めた。
公開されたビデオには映画版PVもあり、こちらではイエローのスーツ姿の氷川が登場し、主演の天海がダンサーとして参加している。
映画『老後の資金がありません!』主題歌「Happy!」PV 映画版
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天海は、「出来上がった映画を観るまでこの曲が主題歌と知らず、最後にエンディングで曲がかかって、なんだかすごく幸せになる曲だな、どこかで聴いた歌声だなと思っていたのですが、最後のテロップを見て氷川さんだ!とわかり、すぐ氷川さんに電話しました」と告白。撮影では「すごく楽しく撮影させていただきました! 氷川さんの素晴らしい歌声に合わせて後ろで踊れるなんてとても気持ち良かったです」と話していた。一方、氷川も、「すごい楽しい撮影でした!」とコメントしている。
「天海さんは、踊りがキレッキレ! 今回のPVは、天海さん演じる篤子さんが映画から飛び出してきたような感覚で撮影させていただきすごくうれしかったですし、とてもスペシャルな時間を過ごさせていただきました。撮影当日はすごく朝が早かったのですが、撮影前日は、ワクワクとドキドキで寝れなかったんです。平常心を保とうとしてハイになっていたこともあり(笑)、朝からテンション高くやらせていただき、リラックスしながら撮影できました」
映画の壮大なエンディングを盛り上げる作品で、サンバ調のリズムに乗って氷川が“踊り明かそう 歌い明かそう”と歌う。今年5月に同映画の主題歌を氷川が歌うと発表された時、氷川は「みんながハッピーになってほしいですね。大変な世の中なので、自分を奮い立たせてハッピーに。悩みやピンチこそチャンスだったりするので、そんな気持ちで聴いてほしいと思います」と語っていたが、リリースを前に、「何か明るい気持ちとかハッピーな気持ちになっていただけるとうれしく思います」と期待を述べている。
なお、「Happy!」は、9月11日から各音楽配信サイトから先行リリースされることが決まった。
「森を抜けて」
「森を抜けて」は作家・林真理子が作詞した希望の歌だ。
「湯川れい子先生がつなげてくださったご縁で、作家の林真理子先生に作詞を手がけていただきました。こちらもとてもポジティブな作品となっています」(氷川)
氷川がカバーしたフレディ・マーキュリーの「ボヘミアン・ラプソディ」の訳詩を手がけたのが湯川。その湯川との縁が、林と氷川を結びつけた。
同曲は暗澹とした現状に、一筋の光(朝日)が差し込むような情景が浮かぶ作品。“野生の馬のように 二人で駆けていく” “大きな鳥のように 二人で羽ばたいていく”(「森を抜けて」の歌詞より)など、森を抜けていく情景が氷川の歌声によって脳裏に描かれていく。
作・編曲はシンガーソングライターの森大輔。その音楽的センスは“天才肌”と言われており、演劇舞台の音楽監督など活動の幅を広げている。氷川の作品では、アルバム『生々流転』に収録された「恋、燃ゆる。」や、ポップスアルバム『You are you』収録の「Frontier」でも作・編曲を担当している。
何度も聴くことで、曲の魅力とそのスケールの大きさが実感としてひしひし伝わってくる奥深い作品だ。
「WALK」
さて、3タイプ発売される「HAPPY!/森を抜けて」のAタイプは、前述したように氷川がkii名義で作詞した「WALK」がカップリング曲として収録される。作曲は、氷川作品では「hug」以来、お馴染みの木根尚登。アルバム『You are you』でも、タイトルチューンの楽曲「You are you」(作詞/kii)の提供を含むサポートとしても関わっており、氷川について、「演歌からロックまで何でも歌いこなすズバ抜けた歌唱力、歌を愛する情熱と誠実さは誰にも負けない」と評価している。
楽曲「WALK」は“どれほどたくさんの人に励まされて ここまで来たんだろう”という歌詞の冒頭から引き込まれる。そのメロディーと氷川の歌唱が光っている。不安があっても“君と僕”で歩んでいけばいいと氷川は歌っているが、“コンクリートの部屋”などドキっとするワードもちりばめられている。またサビでは氷川が自由に歌っており、そこも面白い。氷川と木根のコンビだから生み出された作品。この“名コンビ”によって今後、生み出されていくだろう楽曲にも期待感が高まる。
「僕と私の1ページ」
Bタイプには作詞・仲智唯、作・編曲・野中“まさ”雄一による「僕と私の1ページ」がカップリング曲として収録される。同コンビでは、「咲いてロマンティカ」(2018、アルバム『新・演歌名曲コレクション7 −勝負の花道−』)、「聖夜の奇跡」(2018年シングル「勝負の花道」【G・H・Iタイプ】のカップリング)でも氷川に作品を提供している。
「僕と私の1ページ」の歌詞は、近年、とくに自分らしさを積極的にアピールし表現し続ける氷川を彷彿とさせる内容だ。この歌詞に共感し、勇気づけられる人も多いのではないだろうか
過去を振り返った時に、いろんなシーンが思い出され、人生には“忘れたい ワンシーン”や“黒いページ”もあるだろう。だが、あの頃の“僕”には、今の“私”がどう見えているのかと問うている。“選んだ道は 間違いじゃない 足跡だけは 色褪せぬまま”(「僕と私の1ページ」歌詞より)と、氷川は歌っている。
「恋はBUN BUN」
Cタイプの「恋はBUN BUN」は、氷川作品をはじめ多くの演歌・歌謡曲を手がけているかず翼が作詞し、「限界突破×サバイバー」の岩崎貴文が作曲を担当した。どんな歌でも歌いこなす氷川が、明るくノリノリで、“恋はBUN BUN BUN BUN ケセラセラ”(「恋はBUNBUN」歌詞)と歌う。
自由さと遊び心が感じられる作品で、すべてを忘れて楽しく踊ってしまいたくなる。女性はいつまでも少女の心を持っていてほしい、というかず翼の思いも感じる。歌詞の中には、“白馬の王子”といったワードも登場するなど、ロマンチックで、乙女チックな世界が広がっている。
氷川きよしの2021年第2弾シングル「HAPPY!/森を抜けて」は3タイプ合わせると全5曲が収録されているが、全曲が新曲であり、氷川きよしの今が感じられる。カップリング曲のシングルカットにも期待したい。
氷川きよし「Happy!」 9月11日(土)より先行配信にて単曲リリース
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アップル ミュージックではプレーオーダーを開始。氷川きよし「 Happy! 」予約受付中
https://itunes.apple.com/jp/album/id1583555371?app=itunes&ls=1
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※その他の音楽配信サービス(ダウンロード&聴き放題)でも9月11日より先行配信される。
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2021年9月14日発売
2021年第2弾両A面シングル
氷川きよし「Happy!/「森を抜けて」
Aタイプ
Bタイプ
Cタイプ
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