• HOME
  • 全ての記事
  • ニュース
  • 水前寺清子の78歳の誕生日を美川憲一が祝福。ラジオ番組『元気印! チータdeマーチ』の公開収録で、「最高の人生です」
水前寺清子と美川憲一

水前寺清子の78歳の誕生日を美川憲一が祝福。ラジオ番組『元気印! チータdeマーチ』の公開収録で、「最高の人生です」

水前寺清子が10月9日、78歳の誕生日を迎え、東京・新宿のライブハウス「新宿ケントス」で、ラジオ番組『元気印! チータdeマーチ』の公開収録を行った。番組開始20年を迎えたのを記念して行われた公開収録では、ゲストに美川憲一を迎えてのトークに加え、バースデーライブを実施。最新曲「運否天賦(うんぷてんぷ)で行こうじゃないか」や「三百六十五歩のマーチ」などを歌唱し、ファンからの熱烈な“チータ”コールに包まれた。

水前寺清子

丸20年を迎えた水前寺清子がパーソナリティーを務めるラジオ番組『元気印! チータdeマーチ』。美川憲一とのトークでは終始楽しそうだった。

『元気印! チータdeマーチ』は7年間放送された前身番組『チータの人生一路』の流れを組み、2003年6月にスタート。放送作家の河野虎太郎と2人で、新人からベテランまでさまざまな歌手を迎えてトークに花を咲かせている。昨年12月には放送1000回を迎え、このときも美川がゲストとして登場し、長寿番組を祝った。

水前寺清子

DJ時代の思い出の曲「テネシーワルツ」を歌った水前寺清子。

番組開始丸20年となる記念の公開収録ではファンが全国から駆けつけた。水前寺は聴取者からのアンケートに答えたり、歌手デビュー前、新宿の深夜喫茶でDJ(ディスクジョッキー)のアルバイトをしていたときに流行していた「テネシーワルツ」を特別に披露したりした。

水前寺清子

美川憲一の鋭いトークに、表情豊かに反応する水前寺清子。ラジオでは伝わらない公開収録ならではの一コマ。

また、美川とのトークでは、水前寺の愛称“Chita(チータ)”名義でリリースされた1991年のシングル「ハーモニー」ではコーディネーターとして参加した美川が、水前寺の化粧を担当した話や、インドア派の水前寺を誘って渋谷を探訪した話などで盛り上がった。渋谷探訪では、水前寺は変装のために男装させられたと秘話を明かしていた。

美川憲一

美川憲一は代表曲「さそり座の女」とシャンソンの「愛の讃歌」を歌唱。

また歌唱コーナーでは、美川がヒット曲「さそり座の女」と、ライフワークであるシャンソンから「愛の讃歌」を披露すると、水前寺は着流しに着替え、“バースデーライブ”として歌声を届けた。

水前寺清子

水前寺清子が着流しで登場すると、声援に包まれた。そんな中、水前寺はデビュー曲「涙を抱いた渡り鳥」などを披露する。

往事と変わらない黄色い声援と“チータ”コールに包まれ、国民的大スターはデビュー曲「涙を抱いた渡り鳥」から聴かせた。

さらに、“天に任せた運だけで生きてゆくのも悪くない”と歌う最新曲「運否天賦で行こうじゃないか」や、根強い人気曲で、希望を歌う「あすなろの唄」(1967年シングル「いのち知らずにゃ敵がない」のカップリング曲)、国民的ソング「三百六十五歩のマーチ」を届けた。

最新曲以外はすべて恩師・星野哲郎の作品。「三百六十五歩のマーチ」ではファンと一緒に合唱し、水前寺は「先生も聴いてくださっているでしょう」と、涙ぐんだ。

水前寺清子

バースデーケーキに驚く水前寺清子。「ここを消せばいいの? 見えない」と老眼を自虐ギャクにして笑いをとるエンターテイナーぶりを発揮。

水前寺清子と美川憲一

美川憲一は誕生日の水前寺清子に花束をプレゼントして祝福した。

またライブ中には、この日が誕生日の水前寺を全員で祝福。会場の新宿ケントスからは、“78”を象ったローソクが立てられたバースデーケーキがプレゼントされ、美川も花束で祝った。

番組収録を終えた水前寺は、78歳の誕生日を迎えた感想を聞かれ、「年取った。たまに腰が痛え」と笑った。

「でも、それは仕方のないこと。ステージでは万全を期して、がんばらなきゃという気持ち」と強い心を示した。

“バースデーライブ”では涙ぐむシーンもあったが、「(星野哲郎)先生の顔が浮かんできて」と告白した。

「『三百六十五歩のマーチ』をみんなに歌ってもらいました。手を叩いてくれたり、“ワン・ツー ワン・ツー”って掛け声をかけてくださったり。この曲は小さなお嬢ちゃんやお坊ちゃんでも知っていてくれています。星野哲郎先生は本当に素晴らしい曲を残してくれました。こんな幸せな歌い手はいないなと思うと、ふと先生の顔が浮かんできて。昨日も先生の顔を見て、『明日、行ってきます』と伝えてきましたから、今日は先生も聴いてくださっているでしょう」

水前寺清子

1968年(昭和43年)にリリースされた「三百六十五歩のマーチ(ワン・ツー・パンチ)」。演歌を歌う水前寺にとって、行進曲の同曲は異色だったが、人生を励ます同曲は水前寺最大のヒット曲となり、国民的ソングとなった。

水前寺清子

水前寺清子はファンと一緒になって「三百六十五歩のマーチ」を楽しんだ。

水前寺の歌声を会場で聴いていた美川は、「気持ちがわかります。感無量でした」と述べた。

「60年近く、共に(芸能界を)歩んできましたから。全国からファンの皆さんがチータの応援に来られているというのは感無量でした。さっきの涙はいろんなことが走馬燈のように思い出されて、喜びと感謝になったんだと思います。私も先日、シャンソンコンサートを開催したばかりですが、ファンの皆さんの声援が明日の活力になります。またファンの皆さんもチータの歌声を聴いて、『また明日からがんばろう』という気持ちになられたと思います。歌い手とファンは共に歩んでいます」

美川の言葉に、水前寺は「全部、喜びの涙です」と答えた。

水前寺清子

1964年10月にデビューした水前寺と、1965年6月にデビューした美川。芸能界では先輩後輩の関係だが、ほぼ同期ということで気のおけない親友として、“チータ” “憲ちゃん”と呼び合い、相談し合える関係だという。

水前寺は、「化粧がちょっとまずいと、『なんなのその化粧! やり直しなさい』って(笑)。まるでお母さんのように愛されています」と美川のことを明かすと、「憲ちゃんには嫌なことがあっても打ち勝つ力がある」と評価した。

対して、美川は「お互いに刺激し合っている」と言う。「今日もステージで艶っぽくがんばっている姿を見ると、『私も負けないようにあとに着いていくわ』という気持ちになります」。

水前寺は来年デビュー60周年を迎えるが、「あっという間です」という

「でも、そう感じられるのは、本当に幸せだと思います。数えてみると、60年というのは長いですよ。ここまで続けてこられたのは両親とファンのおかげ。これしかない。両親が私を歌い手にしたくて、東京へ来ました。歌い手になれなくてもいいかと諦めた時期もありましたから、歌い手になれたときはうれしかった。同時に、苦しいことがたくさんあったから、少しでも長く歌手としていられたらいいなと思い、がんばってきました」

2年後にデビュー60周年を迎える美川も、そんな水前寺の言葉を受けて、「やっぱり戦ってきました。自分に鞭打って。(水前寺が)60年間、第一線でやって来られるというのは本当に大変なこと。簡単なことではないです」と同調した。

水前寺清子

さらに二人は今後の目標を次のように語った。まず、水前寺が最新曲「運否天賦で行こうじゃないか」に通じる思いを明かした。

「あと何年歌いたいとか。そういうのはないです。歌えるかぎり歌えばいい。ダメだったらそれでいいじゃないか。その間に一生懸命やったことが大事じゃないかと思います。ですから明日でも1カ月後でも、何かがあって歌えなくなったときは、それでいいじゃないかと思います」

美川もその言葉にうなずきつつ、しかし「私はしぶとい」と話した。

「私はしぶとく、歌えるかぎり前に進んでいきます」

そして、最後に水前寺が「最高の人生です」と力を込めると、美川も「最高の人生です」と続けた。

なお、『元気印! チータdeマーチ』はKBS京都、ラジオ沖縄、RKKラジオ(熊本)、JRT四国放送ラジオ(徳島)、wbs和歌山放送、MBCラジオ(鹿児島)の全国6局で放送されている。Radikoのエリアフリーでは全国で聴取可能(有料)。

 


2022年8月3日発売
水前寺清子「運否天賦で行こうじゃないか」
水前寺清子

「運否天賦で行こうじゃないか」
作詩/美樹克彦、学斗 作曲/岡 千秋 編曲/水谷高志
c/w「昭和放浪記 ~新録~」
作詩/阿久 悠 作曲/小林亜星 編曲/水谷高志
日本クラウン CRCN-8498 ¥1,350(税込)


2023年8月23日発売
美川憲一「ふたつの愛」

美川憲一

「ふたつの愛」
作詩・作曲/木村竜蔵 編曲/遠山敦
c/w「当たり前のように」
作詩/原文彦 作曲/木村竜蔵 編曲/遠山敦
日本クラウン CRCN-8594 ¥1,400(税込)

 

▼音楽配信・CD購入先リスト一覧
https://lnk.to/futatsunoai

関連記事一覧